ぁ。ども…おこんばんちわ〜〜今日もお疲れさまです猿さる音譜



今日の昔ばなしは指差し

ある道具の名前の由来となったお話にっこり



ほんじゃ〜〜口笛


「猿っこ昔」(初回放送1982年1月23日)

語り(市原悦子)

新兵衛・さるまけ(常田富士男)

おたね・按摩師(市原悦子)



福島県の話です。

https://youtu.be/jBIyZsRfJfY?si=4HctlTAeMPOVAXxN


昔々あるところに、よその村から嫁さんをもらった若夫婦がおった。

男は新兵衛(しんべえ)、女房はおたねといった。

若夫婦は、互いに相手を労わりながら、楽しい初泊まりへと出かけた。

「おたねや、だいぶ歩いて疲れたべ?」
「いいえ…大丈夫だ、あんた」


森の中ほどへ来ると、さるまけが2人の行く手を阻んだ。

「さるまけ」とは、猿の一族の事じゃった。

「山猿は、危険じゃ…」
「あんた、戻るべ…」

「あ〜〜…」
「触りにきた…」
「オラから離れるなや」

やがて、さるまけは2人に襲いかかってきた。

「わあ〜〜何するだあ〜〜っ!」
「やめて〜〜!」
「はなせ!はなせ〜〜っ!オラ、お前たちにこんな事されるいわれはねえだぞ〜〜っ!」
「やめてやめて!」
「な…何をするだ!悪さはやめるだあっ!」

「助けて!あんた〜〜!」
「おたね〜〜っ!」

新兵衛は、荷物を奪われた上に木に縛られ、おたねは、さるまけに攫われていった。


夜が更けて…この道を、1人の按摩師(あんま)が通りかかった。

そこで新兵衛は、助けを求めた。

「怪しいもんでねえ!」
「わあっ!」

按摩師は、急に声をかけられたので、驚いた。

「檜枝岐(ひのえまた)の百姓じゃ!木に縛られてるだ!」
「なんで、そんな目に遭っている?」
「オラ、乱暴な猿の群れに襲われ、女房を攫われた」
「そりゃ、難儀な事じゃ」

事情を聞いた按摩師は、新兵衛を助けてやった。

「はあ…おかげさまで命拾いしやした。ありがとうごぜえやす…」


その夜、按摩師は新兵衛の家へ泊まった。

「そうですか…さるまけに遭い、嫁さんが攫われたんでやんすか…」
「へい…悔しくて、悔しくて…」
「やはり、猿は真似をしたんでやすな?この辺りは、山賊が多い。手当たり次第に村を襲い、食べ物を奪い、女を攫ってゆく…」

「…それを見ていたさるまけが、良い事とも悪い事とも分からず山賊どもの真似をして、人間の娘たちを攫うようになり…困った事じゃ」
「そうであったか…こりゃ、何とかしなけりゃ…」


はやる心を抑えつつ…

やっと朝を迎えた新兵衛は、さっそく鉄砲を持ち、犬を連れて、さるまけを退治にと出かけた。

犬は匂いを嗅ぐ事に慣れているので、さるまけの通った跡をたずねて行った。

すると、犬が何かを見つけた。

「この簪(かんざし)は、おたねのもんだ…」


サムネイル
 

「あんた…助けて…」


「きっと助けるから、死ぬんじゃねえよ…」



暫く行くと…

「あっ…あの家は何だ?」

高い崖の上に、小さな一軒家があった。

新兵衛は、その家に向かって、崖を登って行った。

そして家に辿り着くと、声をかけてみた。

「御免くだっせえ。ちょっくらお尋ねしますだ」

すると、中から戸が開いて…

「あんた!」
「おたね!」

出てきたのは、おたねじゃった。

「会いたかったよう…」
「お前を気遣って、心が狂おしかった…」

おたねは、新兵衛を家の中へ招き入れた。

「さるまけは、どうした?」
「みんな、山へ狩りに出かけているだ」

そこで…

「今のうちに、腹ごしらえしておくといい」
「ご馳走になりやす…」


すると、外から物音が…

「猿が帰ってきた…気づかれたら、命が危ない。あんたは、2階へ身を隠して…犬は、据え風呂の中へ隠れろ」

そこへ、さるまけの1匹が帰ってきた。


「親方様が急に病気になられた。薬を飲ませられるように、ボヤッとしてないで湯でも沸かしておけ!」

暫くして、さるまけが病気の親方猿を抱えて帰ってきた。

猿の知恵は、知れた事…


「俺の病気を早く治せ!」

何で治療したらよいか分からないので、困ってしもうた。

「こういう時、人間ならどうするか…」
「そうだ!」

とにかく、田の端の苔坊(こけぼう)を頼む事にして、迎えに行った。

やがて猿は、古い本を抱えた年老いたカエルを1匹、引っ張ってきた。

「えへん…親方様が御病気では気の毒じゃ」

と言って、本を開くと…

「え〜〜…天にどうどう、地にがあがあ…地転び地まふり、ちゅうぶらりん…我が身まで大事候…湯でも茶でも、ごしめせごしめせ……べ〜〜」

そう言うと、帰っていった。

あんな事を言われても、何が何だかさっぱり訳が分からないので、さるまけは困ってしもうた。

「俺の病気を早く治せ!」

「そうだ!今度は、上の山の満腹神(まんぷくじん)を頼んでこよう」


やがて今度は、年老いたタヌキが古い本を持って、やってきた。

「親方様が御病気とは、気の毒な事じゃ…」

そう言って、本を開くと…

「天にどうどう、地にがあがあ…地転び地まふり、ちゅうぶらりん…我が身までも大事候…湯でも茶でも、ごしめせごしめせ……べ〜〜」

そう言うと満腹神は、上の山へ帰っていった。

「湯でも…茶でも…?」

猿知恵は猿知恵なりに、考えた。

「病気の人間が、湯に浸かっているのを見た」
「湯に浸かると、病気が治るだ」

そこでさるまけの1匹は、おたねに言った。

「風呂を沸かせ!」

この時おたねは、さるまけから抜け出すのには、今しかないと心に決めた。

新兵衛は、鉄砲で撃つ構えをした。

「さらぬだに…猿と犬は敵(かたき)なるに…」

おたねはそう言うと、風呂がまの蓋を開けた。

すると、中から犬が勢いよく飛び出てきた。

「ワン!ワン!」
「うわあっ!」

さるまけはみんな、驚いて逃げ惑った。

そこへ、上から銃声が…ズドーーン!

「ひゃあ〜〜っ!」

新兵衛は、とにかく銃を撃ちまくった。


暫くして…

さるまけは肝を潰して、折り重なって息絶えた。

人でなしの人間の真似をしたために、殺されてしもうたのじゃった。

若夫婦が、辺りを見回せば…


囲炉裏の鉤竹(かぎたけ)に、小猿が取りついておった。

「もう…決して悪さはしませんから、許してください…命だけは、助けてください…」

2人は、この小猿がそう言って泣いて頼むので、許してやる事にした。

「よかった…」
「ははは…」

そうして若夫婦は、改めて初泊まりに出かけたそうな。



この時以来…村では、人の真似をする事を「さるまね」といい、小猿が命乞いをした囲炉裏の自在鉤の事を「猿っこ」と呼ぶようになったという事じゃ。

おしまい。



何でもええけど、あのボス猿猿

病気のクセにエラソーやなウシシ


まあそれは置いといて知らんぷり


なんちゅーか…お猿さんって、元は人間の祖先と言われたり、更に知能もあるなんて言われているのにね猿ドヤ〜〜😚

けどそーなんよね…確かに「猿知恵」なんて言い方もされてるよな〜〜と、つい思ってしまいましたねー頭いいの悪いのどっち😅?


けどアレですね…人の真似をする事を「さるまね」の理由は、まあ分からんでもないけどにっこり

いい事とも悪い事とも知らずに、ただ人真似をしただけやのに、あの仕打ちはねえ無気力

逆に、あのお猿さんたちがいい人間の真似をしていたとしたら、あんな事にはならんかったやろうに汗うさぎ

あのお猿さんたちは、たまたま悪い人間の真似をしてしまったために、運が悪かったとしか言いようがないよな〜〜真顔

昔、テレビ番組「ぶっちゃけ寺」に出ていたお坊さんが「罪を罪と知って犯すのと、罪を罪と知らずに犯すのとでは、知らずに犯す罪のほうが重い」なんて話をしていた事があったけど無気力

まあ確かに、因果応報なんかなあ知らなかったでは済まされないですもんね汗うさぎ

やっちゃった事には違いないんやし…ねえ昇天

まあ、あの夫婦も分かってたやろうけどね…だから、1匹だけ残った小猿君を許せたんやろなにっこり


ところで、今回の話の最後に出てきた「猿っこ」について猿

小猿が自在鉤にしがみついていたから、そう呼ばれるようになったとの事ですが凝視

そもそもその「自在鉤」って、具体的にどこの事なんやろ無気力


調べてみると虫めがね

画像は拝借した。

この魚うお座の部分なんですね指差し←すいません無知で😅


魚の形していて「猿っこ」…なんか複雑やな滝汗←たまたまコレが魚🐟なだけや🤣


主に福島県で、この自在鉤を「猿っこ」または「小猿」と呼ぶそうです指差し


余談ですが、ただ「さるっこ」とだけで画像検索してみたら、何故か岐阜県とかの子どもの守り神「さるぼぼ」が出てきました泣き笑いワシ作った事あるで〜〜さるぼぼちゃん😁



また話の途中に出てきた言葉で、カエルとタヌキが唱えていた「天にどうどう…地にがあがあ…」という呪文みたいのも、福島の方言からきた言葉みたいなんですが知らんぷり


調べてみたけど、よー分からんかったねー


なんか「寿限無…」に似ているなあと思いましたにっこりちなみに「寿限無…」も全部言えるで😁





以上、本日ここまでどす🙇‍♂️

訪問がボケるほど遅れております…毎度ゴメンやす魂が抜ける


では〜〜明日もご安全に〜〜照れ

おーきにです〜〜ほなね〜〜バイバイチュー笑音譜