ぁ。ども…おこんばんちわ〜〜今日もお疲れさまです馬うま音譜


さて〜〜今日の昔ばなしは指差し

まあ…一件落着ニコニコ

かなウシシはてなマーク



ほんじゃ〜〜口笛


「北方と南方の村ざかい」(初回放送1978年1月7日)

語り(常田富士男)

北方の庄屋(常田富士男)

南方の庄屋(市原悦子)



広島県の昔ばなしです。

https://youtu.be/E6_ytec-iMs?si=PKcsv7isf0ilizaX


昔々の事じゃった。

今の広島県豊田郡本郷というところの奥には、広〜〜い野原があったんじゃ。

その広い野原の真ん中には、年老いた松が1本立っておった。

そして、その松の木を挟んで、北の方にある村を北方(きたかた)、南の方にある村を南方(みなみかた)と呼んでいたそうじゃ。


ところで、ある年の事じゃった。

この地方一帯に長い間、かんかん照りの天気が続いてな、その松の木が枯れてしもうた。

その後、何日も何日も雨が降り続いた。

そして、とうとう松の木は腐ってしもうて、跡形もなく消えてしもうたそうじゃ。

さて、こうなると大変じゃった。

何しろ、今までただ1つの目印で立っておった松の木が無くなったのじゃ。

これで、村の境が分からんようになってしもうた。

「あれれ?あれは、北方の馬じゃねえか?北方の馬が、なんでこんなところまで来とるんやろ?」
「あんた、ちょっとあれ見て?境にあった1本松が無くなっとるよ?」
「は……本当じゃ!こりゃあ、えれえこっちゃあ!」

南方の夫婦は驚いて、慌てて庄屋さんの家へ知らせに行った。

「庄屋さ〜〜ん!大変じゃあ!」
「なに?村境の松が無くなったじゃと?」

ちょうど同じ頃、北方でも…

「何じゃと?境にあった松が無くなっとるんじゃと?」
「へえ…この間の日照りと、その後続いた長雨のせいで、跡形もなく消えておりやす」


そして南方では…

「それで、北方の馬が、ワシらの草を食べとります」
「なぬ?う〜〜ん…そいつはまずい…」


北方と南方の両方の村人たちは、それぞれ庄屋さんを先頭に立てて、松の木のあった村境へと出かけた。

そして、それぞれの村人たちがすれ違って、暫くした頃…

北方の庄屋さんが、木の根を見つけた。

「あ〜〜った!あったぞ〜〜っ!」

すると、南方の庄屋さんも…

「いや、こっちにあった!この松の木の根っこが証拠じゃい!ここまではワシらの土地じゃあ!」

ところが…

「な〜〜にを言うかあ?そんなもん、昔からあったもんじゃないか?こっちの根っこが、ほんまもんじゃわ〜〜い!」

北方と南方の両方の村は、少しでも自分の村の土地を広く取りたいものじゃから、お互い譲らんかった。

そして、とうとう…

「やるかあっ⁉︎」
「なにを〜〜っ⁉︎」

今まで平和じゃった村に、争いが始まった。

北方と南方の庄屋さんが、それぞれ村を代表して争うたが…

それでも、やっぱり決着がつかんかったそうじゃ。

疲れ果てた村人たちは、もうすっかり参ってしもうた。

そこで、南方の庄屋さんが北方の庄屋さんに、ある提案をした。

「のう、北方の庄屋さんよ。こうなったら、馬の駆けっこで決めようじゃねえか?」
「いいとも。馬の駆け比べじゃあ!」

結局、北方の者は北の端から、南方の者は南の端から、それぞれ一番どりが鳴いたのを合図に馬を走らせ、両方の馬が出会ったところを村境にしようというのじゃった。


さて、そしてその夜…

北方の庄屋さんは、村一番の馬と乗り手を家へ呼び寄せた。

「さあさあ、食べてくれ食べてくれ。何せ明日は、しっかり走ってもらわんといかんからのう…」

「さあさあ、いっぱい食べてくれ。明日は少しでも遠くまで走ってもらわんといかんからのう」

そして、馬にもたらふく食べさせてやった。

「さあさあ、お前も食べろ。さあ…お前の見事な脚を見せておくれ」

「お〜〜見事じゃ見事じゃ!」


ところで、南方の村の人たちもみんなその夜、庄屋さんの家へ集まって、明日走るという馬と乗り手を囲んで、みんなで一生懸命励ました。

そして、みんなが帰った後、庄屋さんは考えた。

「おめえたち、すぐ寝ろや。明日は疲れるでな…」

そして、ニワトリ小屋に向かっていった。

「おめえには、今夜たらふく食べさせてやるぞ。明日、鳴き遅れると大変じゃでな…」

そう言ってニワトリを部屋に入れると、今度は馬と乗り手に言った。

「さあさあ、おめえたちは早く寝なさい。ご馳走が食べたければ、明日うんと走って、土地を少しでもたくさん取ってくれて、それからいっぱい食べるとええ」

そしてニワトリには、たくさんの餌を与えた。

「ニワトリ、お前にはご馳走をうんと食べさせてやるぞ。ほら豆もあるぞ。菜っ葉もあるぞ」

南方の馬と乗り手は、すっかり腹を空かせて眠りましたそうな。


ところで、一方…

先の北方の庄屋さんは、ニワトリの事までは気がつかなかった。

そればかりか、馬と乗り手の事ばかり気を奪われて、とうとうその夜、ニワトリには餌をやるのを忘れてしまいましたそうな。


さて、そうして次の日の朝…

腹をすっかり空かせた北方のニワトリは、まだ暗いうちから目を覚ましたそうな。

そして、弱々しい声で…

「コ……コ……コケ…」

鳴き出したかと思うと…

「コケ……コ…ッコォ〜〜…」

空腹のあまり、そのまま地面にポテッと落ちてしまった。

「一番どりじゃ!」

北方の庄屋さんが叫んだと同時に、馬と乗り手が勢いよく家を飛び出した。

ところが…

「バカモノ〜〜っ!どこへ行くんじゃあ〜〜っ!」

前の晩に、腹一杯ご馳走を食べた北方の馬と乗り手は、寝ぼけて、とんでもない方向へ駆け出してしもうた。

「そっちは、野原と反対の方向じゃないの…」


一方、南方の庄屋さんの家では…

朝早ようから目が覚めた馬と乗り手は、一番どりが鳴くのは今か今かと待ち構えておった。

ところが前の晩、餌をいっぱいもろうたニワトリはぐっすり寝込んでしもうて、いつまで経っても鳴かんかった。

しびれを切らした庄屋さんは、ニワトリを起こしに行った。

「コレ!」

そこで、やっと目を覚ましたニワトリは…

「コケコッコーーーッ!」

と勢いよく鳴いた。

それを合図に、ようやく馬は駆け出していった。

「それ行け〜〜!今からでも遅うないぞ!頑張れ〜〜っ!」

じゃが、ゆうべ何も食べんかった馬は…

そのまま、倒れてしもうた。



ところで、寝ぼけてとんでもない方向へ走っておった北方の馬と乗り手も、やがてそのうちには、自分が間違ったという事に気がついて…

慌てて回れ右すると、野原めがけて駆け出した。

ゆうべたくさん食べているので、馬はものすごく速かった。

「お〜〜っ!帰って来たぞ〜〜っ!行け〜〜っ!今からでも、遅う……わあ〜〜っ!」

そして、南方の馬と乗り手が、息も絶え絶えにやって来て、ちょうど野原の…

「う〜〜ん……頑張って…くれよォ〜〜…」


真ん中辺りまで、やって来た時に…


北方の馬が、ものすごい勢いで通り過ぎていったそうな。

そして、そこはちょうど昔、松の木が生えておった場所じゃったという。

今も、広島県の河内(こうち)と本郷の間には、この北方と南方の地名が残っておるよ。

おしまい。



まさかこんな懐かしい話が指差し

まだ残っていたとはニコニコ

とにかく演出が楽しくて、よく覚えていた話でしたゲラゲラ笑い

ま…どっちもどっちですがウシシ

まあ作戦としては、明らかに北方の庄屋さんのほうが一枚上手やよねニコニコニワトリに餌さえあげていればね😅

南方の庄屋さんは一体何を思って、馬と乗り手に食べさせなかったのか、未だ理解できないですねえ無気力


それより、今になって改めて思うのですが無気力

そんなに、自分の村の土地を少しでも広くしたいものなんですかね大あくび


と言うのも、コレかなり余談ですがウシシ←また始まったよ…無視して😁

私がまだ小学生の時に、神戸市も区画を改めた時期がありまして知らんぷり

かつて神戸市は、8つの区(東灘区、灘区、中央区、兵庫区、長田区、須磨区、垂水区、北区)で成り立っていましたにっこり

そして、その中でも北区が最も大きく、その次に我が垂水区でしたひらめき

ところがその後、新たに西区という区ができたのですが知らんぷり

その約7割は、元垂水区なのでした真顔

つまり、垂水区の約7割が西区に持ってかれちゃったんですね〜〜叫びガーン

おかげで現在の垂水区は、他の須磨区やら長田区とほぼ同じサイズに収まってしまったのでした泣き笑い

そしてその当時、担任の先生が元垂水区で現西区のお住まいでにっこり

頂いた暑中見舞いの時のハガキの住所は垂水区やったのに、年賀状の住所はもう西区に変わっていてあせる

年賀状は凄く嬉しかったのに、その変わった住所を見た時は、何故か先生がめっちゃ遠くに行ってしまったような気がして、悲しかったな〜〜ガックリ←女性の先生やけどね😅

けど、そんな気持ちになっていたという事は無気力

少なからず、広い=偉いニヤリ

みたいに思っていたのかもな〜〜…小学生当時の感覚としては無気力

今思えば、ただアホらしいだけやけどねねー

それに、何も広いからといって、決して開けた土地という訳ではなく、殆どが未開拓の山とか空き地が占めていたんよねウシシ

つまり、垂水区もかなり田舎でした泣き笑い

一番広い北区も未だ山とか多いしね まあ昔に比べればだいぶ開けてきたけどねニコニコ

ちなみに、西区もかつてはそうでしたが、都市開発のために山も切り崩され、その後に振興住宅も多く建てられたし、工業団地や商業施設も充実しているので、わりと近未来的な感じでした指差し
地下鉄も通っていますしね〜〜何故か地下じゃなくて地上走っていますけど🤣

まあ、あれからもう何十年も経っているので、今はもう街も人も高齢化しているでしょうけど…少しは若い世代も入っていたらええけどねにっこり


話を昔ばなしに戻します🙇‍♂️

この話は、北方と南方の村境を争う話でしたね指差し

まあ…もしどちらかが勝ったとしても、その後ずっと蟠りを残してしまうだけやろし、どんな経緯であれ元の鞘に収まったなら、それでよかったんかもねウシシ

それに、あまりにも土地が広すぎたら、管理が大変そう…まあコレはあくまでも私的意見やけどねー←とにかく面倒は避けたい人😁

そして、かつて北方と南方の村境に松の木があったとされる場所には、つい最近までレストランがあったそうですよ指差し

画像は拝借した。

が、2019年に閉店してしまったそうな…元々ドライブインやったらしく、今は周辺にフードコートなどがあるらしいにっこり


ちなみに、この昔ばなしが放映された当時、その場所は「広島県豊田郡本郷町」と紹介されていましたが、現在は「広島県三原市本郷」と住所が改められていますにっこり


そしてそのフードコートの住所は「南方」でしたニコニコ←ヒマやから調べた😁





以上、本日ここまでどす🙇‍♂️
訪問が寝ボケるほど遅れております…毎度ゴメンやすふとん1ふとん3

では〜〜明日もご安全に〜〜照れ
おーきにです〜〜ほなね〜〜バイバイチュー馬音譜