ぁ。ども…おこんばんは〜〜今日もお疲れさまですうさぎぴょん音譜


今日の昔ばなしは指差し

めっちゃ有名な話ウシシ

再投稿ですにっこり



ほんじゃ〜〜口笛


「一休さん」(初回放送1976年2月28日)

語り(市原悦子)

和尚さん・太平さん・将軍様(常田富士男)

一休さん・小僧さんたち(市原悦子)



京都の昔ばなしです。

https://youtu.be/5HBI2-TzF1A?si=VUThFqF4o1nLx-sT


昔、京の都の外れに、安国寺(あんこくじ)というお寺がありました。

ある夏の日、1人の少年がお母さんに手を引かれてやって来ました。

この少年の名前は、一休(いっきゅう)さんといいます。

「ああ、みんな。ここにいるのが一休じゃ。みんな仲良くするんじゃぞ」
「はい!」「はあい」「はい…」


こうして、一休さんのお寺での修行生活が始まりました。

お寺の朝は、まだお百姓さんも起きない早いうちから始まります。


さあ、忙しい1日の始まりです。

「なんまいだ…」
「いただきます!」

朝ごはんが済んだら、和尚さんのお出かけ。

「行ってらっしゃいませ」


和尚さんが出かけた後は…


「うわっ!やったな?」
「何するんだい!」
「わいわいわいっ!」
「いやあ〜〜っ!」

お習字のお稽古は、みんな真っ黒。

こうして、お寺の1日はあっという間に過ぎてゆきます。

ゴォ〜〜ン…



そして、夜…

小僧さんたちにとっては、一番楽しいおしゃべりのひとときです。

そこへ、和尚さんが通りかかり…

「あ〜〜…おっほん!みんな、そろそろ寝なされや」
「はあい」

そうして和尚さんが去った後、小僧さんの1人がこんな事を言い出しました。

「ねえねえ、みんな知ってる?」
「なに?」
「和尚さんね…夜になると、こっそり1人で水あめ舐めてるんだよ?」
「本当?」

という訳で、みんなで和尚さんを覗きに行く事になりました。

和尚さんは、甘い物にかけては目のないお方だったのです。

「あ〜〜うめえ♪ あら…誰じゃ、そこにおるのは?」

和尚さんは、慌てて水あめの壺を隠しました。

小僧さんたちは、すかさず和尚さんに尋ねました。

「和尚さん、その後ろに隠された物は何ですか?」
「こ…こ…これか?え〜〜これはじゃな、あの…その…何じゃよ、ど…毒なんじゃよ」
「えっ…毒?」

「そ…そう、この毒はな、子どもが舐めると死んでしまうんじゃよ。その…その…大人が舐めると薬になるんじゃよ…」

小僧さんたちは、もうカンカン。

そこで一休さん、良い考えを思いつきました。

次の日、和尚さんがお出かけになった後の事です。

「このあめ、みんな舐めていいの?」
「叱られない?」
「大丈夫!僕にいい考えがあるから。それじゃまず、僕がお毒味…フフフ♪」

ペロリ…

「ん〜〜♪こりゃうまい!」

そこで、小僧さんたちも…

あっという間に、水あめの壺は空っぽになってしまいました。

さて、一休さんにはどんな方法があるのでしょう?


夕方になって、和尚さんが帰って来られました。

「え〜〜ん…え〜〜ん…」
「はて?一休、何を泣いている?どうしたのじゃ?」

「はい和尚さん…私は悪い事をしてしまいました。それで、死のうとしたのですが、死ねないのです…」
「なに…死ぬじゃと?して、どんな悪い事をしたのじゃ?」
「はい…和尚さんが大事にしてらっしゃる硯(すずり)を割ってしまいました…」
「何じゃと?あの硯をじゃと?」

和尚さんは、驚きました。

「はい…それで、死んでお詫びをしようと、壺の中の毒を全部舐めたんですが、死ねないのです…」
「な…なにっ?あの水あめを全部舐めたじゃと?」
「あれ…やっぱり、あれは水あめだったんですか?毒じゃなかったんですか?」

いやいや毒じゃ!いや水あめじゃ!毒じゃ!水あめじゃ!

と、和尚さんは大慌て…とうとう嘘をついていた事がバレてしまいました。

でも、さすがは偉い和尚さん…素直に謝りました。

「嘘をついたのは、ワシが悪かった。この通りじゃ」

と、一休さんも…

「和尚さん、許してください。私も嘘をついておりました」
「なに?そなたもじゃと?」
「はい…」

一休さんは、元のままの硯を和尚さんの前に差し出しました。

「ありゃ…ワハハ!一休、嘘はいかんのう?」
「はい、嘘はいけませぬ」
「ハハハ!」


こんな事があって、一休さんの頭の良さは、みんなから認められるところとなりました。


さて、夏が過ぎて…

秋がやって来ました。

和尚さんは、碁がお好きで…相手はいつも、小間物屋の太平(たへい)さんです。

ところが小僧さんたちには、これが悩みの種…

というのも、太平さんが帰るまでは、自分たちも眠る事ができなかったからです。

そこで、太平さんを来させない何か良い方法はないものか…


翌日、太平さんがいつものように、寺の前へ来ますと…



「フ〜〜ム…一休さんの仕業じゃな?ワシがいつも、この毛皮のちゃんちゃんこを着ているのに、目をつけたとみえるな…さ〜〜て、どうしたものか…あっそうじゃ!」

太平さんはいい案を思いつき、お寺へ入っていきました。

玄関では、小僧さんたちが並んで座っています。

「はて…おそろいで、どうしましたかな?」
「太平さん、門の前の張り紙はお読みになりましたか?」
「ええ、もちろん読みましたとも」
「太平さんの着ておられる、そのちゃんちゃんこは、獣の皮で作ったのではありませんか?」

【へへへ…言ってきたぞ?】←太平さんの心の声

「はい、これは熊の毛皮で作ったものです」
「それなら、どうして寺の中へ入って来られたのですか?」

【へへへ…言ってやるぞ?】←太平さんの心の声

「それはですな…こほん!え〜〜…それなら、寺の中にある太鼓はどうですか?太鼓は、獣の皮ではありませんか?太鼓があるのに、何故私が入って来てはいけないのでしょう?」

すると、一休さんたちは…

「太平さんは太鼓だ!太鼓は、いつもバチで叩かれておりまする!」
「うひゃあっ!」

一休さんたちは、バチを振りかざして、太平さんを追いかけ回しました。

こうして小間物屋の太平さん、とんちで一休さんをやり込めようとしましたが、逆にまんまとやり込められてしまいました。



そして、ある日の事…

大平さんからご馳走したいので、一休さんと一緒に来て欲しいという手紙が参りました。

2人は、太平さんの家へと出かけました。

と…?



「何じゃ?これは…」

橋を渡らないで、どうやって太平さんの家に行くか…

どうだ?これには一休さんも参ったろう…

と、物陰から太平さんが見ておりますと…

堂々と橋を渡ってまいります。

「あらあらっ?一休さん一休さん!あなた、立て札は読まなかったのですか?」
「もちろん読みましたよ」
「それでは何故?」

そこで、一休さんは…

「はい!私どもは、ハシは渡りませんでした。端ではなく、真ん中を通って来たのです!」

「橋と、端…真ん中を…?う〜〜ん、な〜〜るほど!いや参った参った!」

「フフフ…」

太平さんは、一休さんのとんちにすっかり兜を脱ぎ、2人に気持ちよくおもてなししたそうです。


冬が去り…

春が来ました。

京の都では、とんちに強い一休さんの事がすっかり有名になり、将軍様のお耳にまで達する事になりました。

ある日、一休さんと和尚さんは、将軍様の前に招かれました。

「フム…そちが一休か?今日はひとつ、ワシの願いを聞いてもらいたいのじゃが」
「はい!私にできる事なら、何なりと…」
「うん…それなら一休、1枚の屏風がある」

「この虎が、夜な夜な屏風を抜け出し、悪さをして困るのじゃ。この虎を縛る事は出来るかの?どうじゃ、出来るかの?」

一休さん、暫く考えておりましたが…

「はい!承知しました!」
「い…一休、そんな無茶な事を…」

和尚さんは、そう言って止めましたが…

一休さんは、屏風の前に行くと、キリリと鉢巻きをして…

「虎を縛る縄をお貸し下さい!」

そう叫びました。

そして、庭へ駆け降りて言いました。

「虎がそこで暴れますと、将軍様に迷惑がかかります。虎をここまで追い出して下さい!」
「な…何じゃと?」
「ささっ!ここまで、虎を追い出して下され!」

将軍様は、呆れて言いました。

「これこれ一休…絵に描いた虎を追い出せると思うか?」

そこで、一休さん…こう返しました。

「絵に描いた虎を縛れると思うか!」

これには、さすがの将軍様も…

「ムムム…う〜〜ん?な…なるほど…上手い!一休、天晴れじゃぞ!天晴れじゃ!」


一休さんは、こうして見事、将軍様の難題に答えました。

都の人々が、この噂を聞いて大喜びした事は、言うまでもありません。

そして、とんちの名人・一休さんはそののち、一休禅師(いっきゅうぜんじ)という、とても偉いお坊さんになりましたとさ。

おしまい。



先にも申しましたが、この昔ばなしは数年前にも投稿していますにっこり

まあ…あまりにも有名な話なので、説明するまでもないかなウシシ


ある年代の人には、テレ朝系アニメ「一休さん」でも馴染みのある話かなと思います…私もガチ世代でしたゲラゲラ笑い

ちなみに、そのテレ朝系アニメの「一休さん」と、昔ばなしの「一休さん」の放送回はわりと近く、テレ朝系のほうが一足早く始まったようですニコニコ

そのテレ朝系のオープニングが、コチラ指差し

https://youtu.be/SUkUzsFyoFU?si=vudvpatTFDImLDSH


このオープニングでも、今回の昔ばなしと同じ、小間物屋さんの「このはしを渡らないで」と、将軍様の「屏風の虎を縛れるか?」のシーンが描かれていますね〜〜ニコニコ

どちらの「一休さん」の話も、修行先のお寺は京都の「安国寺」との事ですが、残念ながら現在はもう存在しないそうですねー

ただ、一休さんゆかりの「大徳寺」というお寺が、京都市にあるそうですにっこり
ちなみに私、テレ朝系の「一休さん」も毎週楽しみに見ていました指差し

実家には、そのアニメが元になった漫画本まであって、何度も何度も読みましたにっこり

そのおかげで「寿限無…」が覚えられて、今でも全文言えまっせウシシ
寿限無寿限無五劫の擦り切れ 海砂利水魚の…😚


まあそれはさて置き口笛


今回の昔ばなしバージョンでは、一休さんの色んな逸話を、たった10分余りの時間枠の中に、見事に収められている事に感心していますニコニコ

「まんが日本昔ばなし」は、30分の放送枠に2話収録されていましたにっこり

1話が10分余りというのは、お子さんの集中力の限界を考えて構成された時間設定やったんやろなと思いますハイハイ

その点においても、昔ばなしは優秀な作品やったんやなと改めて思っていますニコニコ



以上、本日ここまでどす🙇‍♂️

訪問がボケるほど遅れております…毎度ゴメンやす魂が抜ける


では〜〜明日もご安全に〜〜照れ

おーききです〜〜ほなね〜〜バイバイチュー笑音譜