みたいな話
←なんそれ😅?
ほんじゃ〜〜
「母の面と鬼の面」(初回放送1977年5月7日)
語り(市原悦子)
娘(市原悦子)
下男・山の男たち(常田富士男)
島根県の昔ばなしです。
https://youtu.be/9B3JnHJUd_0?si=bkugH1iVoKAEcMXE
むか〜〜し昔の事じゃった。
ある山国に、1人の娘と母親が住んでおった。
2人の家は貧乏じゃったので、ある年の冬の事、娘はある町の長者どんの家へ、奉公に出る事になりましたそうな。
奉公に出れば、2人が会えるのは盆と正月に限られるのでした。
年老いた母を1人残して…娘は、気が気ではありませんでした。
それで娘は、町の面屋へ頼んで、母の顔そっくりの面を作ってもらったそうです。
また母親は、娘の事を祈って…神棚に向かって、一生懸命お祈りしました。
こうして娘は、黙々と雪の山道を歩いて行きました。
峠のところまで来ると、はや夕暮れでした。
娘は、自分の今まで暮らしていた村を振り返り、母の事を祈って…
そして、再び歩いて行きました。
さて…こうして娘は、長者どんの家に住み込んで働く事になりました。
朝は暗いうちから起き出して、炊事…そして、昼日中は洗濯です。
また、風呂焚きも大変なのでした。
こうして娘の手は、来てまだ4〜5日も経たないというのに、赤く霜焼けて膨れ上がってしまいました。
でも娘は毎晩、お母さんの面に会うのが楽しみでした。
「お母さん…待っとってね。この次のお正月には、どげんしても戻るけんね。水仕事が辛いじゃろうが、辛抱しとってね。お母さん…オラ、ここの仕事慣れてきたけん、心配しないでね」
「今度のお正月に帰る時は、お母さんの好きなお土産い〜〜っぱい持って帰るで、楽しみに待っててね…」
娘は、いつもこうして熱心に話しておった。
ところが、下男の中に1人、悪戯者がおって、この様子を障子の穴から覗いておった。
「フフフ…あの子、いつもコソコソ何をやっとるのかと思ったら、あんな事をやっとったんか…よし、一丁おどかしてやろう…」
次の日の事でした。
娘が1日の仕事が終わり、自分の部屋に戻り…
お母さんと話をしようと、針箱の引き出しを開けました。
すると…
「お母さん…?」
「どうしたの?お母さん…お母さんが、鬼のお面に…お母さん、どうしたの?お母さん…」
娘は、お母さんの顔が突然、鬼の面に変わっていたので、すっかり驚きました。
これはきっと、国のお母さんに何か不吉な事があったに違いない…
娘は、もう居ても立ってもいられませんでした。
娘はその夜、長者どんが明日にしろと止めるのも聞かず、そのまま奉公先の家を飛び出してゆきました。
一歩表に出れば、そこはもう真っ暗な山の中でした。
娘は家に向かって、暗い山の中を駆けに駆け出しました。
と、前方に小さな灯りが見えます。
あそこまで行けば…
ところが…
火のそばには、何ともむさ苦しい髭もじゃの男たちが3人、立っていました。
そして娘の姿を見ると、何やらいやらしい目つきで、ニヤニヤ薄笑いを浮かべるのでした。
娘は、慌てて逃げようとすると…
「え〜〜い、おいコラ待て!逃げる事はあるまい?なかなかかわいい娘でねえか?」
「色白のな…クフフ♪」
「今夜は、付き合ってもらうぜ」
娘は、男たちに捕まってしまいました。
「いいか娘っ子よ、今夜はワシらに一晩中、付き合ってもらうぞ?」
「どうか、許してください。私は今夜中に、母親のところへ帰らなければならないのです…」
「明日になれば、許してもやろう。でも今夜はダメじゃよ」
「一晩中、火の番をしてもらうでな?」
娘は、必死になって頼みました。
でも、どうしてもダメなのでした。
男たちはそのうち、賭け事を始めました。
娘は、もうお母さんの事を思って、気が気ではありませんでした。
娘はそのうち、火の番をしていて…
だんだん、顔が火照ってきました。
「おい、ちゃんと火の番しとるんだろうな?」
「はい…」
「おい!どうなんだ?ちゃんと火の番しとるんじゃろう?」
娘が振り向くと…
「あっ!」
「うわあっ!鬼だ〜〜っ!」
「ひゃあっ!鬼だ!」
「鬼だ鬼だ!」
「逃げろよ逃げろよ!うひゃあ〜〜っ!」
「逃げろ〜〜っ!」
男たちは、一目散に逃げ出しました。
娘も、自分では気がついていなかったのですが…
あまりにも顔が熱かったので、いつの間にか、あの下男の取り替えた鬼の面を顔に被っていたのでした。
娘はこうして、我が家に辿り着きました。
帰ってみると、お母さんは全く無事で…
何もかもが、あの下男のした悪戯だという事が分かりました。
娘は、山の中の男たちが投げ出していったお金を集めて、お役人のところへ届けましたが…
お役人は、お前の母を思う気持ちが天に届いたのであろうと、そっくりお金を娘に与えました。
そうして娘は、長者の家からお暇をとり、母娘2人で、いつまでも幸せに暮らしたという事です。
おしまい。
いや〜〜まさに「地獄に仏」とはこの事でしょうな
この話も昔々に見た話でした…動画を見つけた時、懐かしいな〜〜と思ったと同時に
またまたイケズな疑問が、沸々と←もーええがな😅
娘さんはお母さんと2人暮らしで、奉公に出ないといけないくらい貧乏な筈やのに、なんでお面なんて作る余裕があったんやろう
お面って決して安くないよね…しかも母の顔なんて特注やん🤔
まあええか…今回の話は、そのお面がないと話にならへんしね←細かいところはスルーしなはれ😚
山の男たちが置いていったお金を全て、娘に与えたお役人の計らいも粋やけど
元はといえば、下男が取り替えた鬼の面のおかげ
つまり、お面を取り替えた下男のおかげって事になるんか
ちゃうちゃう騙されたらアカン😅
きっと、下男も騙すつもりが意外な展開になって、まるで鳩が豆鉄砲を食ったように呆気に取られた事でしょうな
それより、お母さんの顔のお面のほうは取り返せたんかな😅
この世の鬼と神は、表裏一体…人間マジメにやってれば、時には鬼も味方する
「節分の鬼」の話と、ちょっと似ていますね
この話好き
明日は節分なので、ちょっとそれに寄せた話を取り上げてみました
以上、本日ここまでどす🙇♂️
訪問がアホほど遅れております…毎度ゴメンやす
では〜〜明日もご安全に〜〜
おーきにです〜〜ほなね〜〜