ども…おこんばんは〜〜今日もお疲れさまです爆笑 


さて…今日の昔ばなしキョロキョロ

もしかすると、ご存知の方もいらっしゃるかな…まるで漫画みたいな話ですゲラゲラ


ほんじゃ〜〜口笛

「力太郎」
岩手県の話です。
語り(常田富士男)
力太郎・おばあさん・長者の娘(市原悦子)
おじいさん・御堂っこ太郎・石っこ太郎・化け物(常田富士男)



昔むかし…あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでおりましたが…

この2人がそれはもうモノグサで、お話にならなかったそうです。

昼間、村の人たちが忙しく田んぼで働いている時も、2人はめんどくさがって何もしませんでした。

夜は夜で、着物を脱ぐのが面倒じゃからと、風呂にも入らなかったそうです。

こうして2人は体中、アカだらけでした。
そんなある日…おじいさんが、おばあさんに言いました。

「ばあさまや…オラたち、子どももお金も何もなくて、ちと寂しいな」

おばあさんは、おじいさんに言いました。

「ああ…オラたちにあるもんっちゅうたら、体にくっついたアカぐれえなもんだでや」

そこでおじいさんは、こんな事を思いつきました。

「ありゃ…そんじゃ、このアカこすって、アカ人形でも作るべか」

それはおもしろいというので、2人はごりごり、ごしごし…

体中のアカをこすり始めました。

そしたら、ごろごろ…もっこりもっこり…

アカの山が出来上がりました。

そしてそのアカで、顔や手や足を作って…

「なかなか、めんこいややっ子が出来たな、ばあさま」
「んだんだ…ほんに、めんこい子だでや」

すると…
「ほげ〜〜‼︎ ほげ〜〜‼︎」

驚いた事に…人形は突然、人間の赤ん坊のように、大声をあげて泣き出しました。

子どものいなかった2人は、もう大喜び。

早速ごはんを炊いて、人形に食べさせました。

ところが、この人形…食べるわ食べるわ…

1杯食べては「ほげ〜〜‼︎」

2杯食べては「ほげ〜〜‼︎」

3杯食べては「ほげ〜〜‼︎ ほげ〜〜‼︎」

みるみるうちに、うち中の米をみんな食べてしまいました。

そしてある日…この子は、初めておじいさんとおばあさんに、口をききました。

「おっとう、おっかあ…オラに、百貫目の鉄棒を作ってけろ」

おばあさんは、驚いて聞きました。

「なんで、そんなもの作るでや?」

するとその子は、力強く言いました。

「力試しの武者修行に行くだ‼︎」
こうして子どもは、力太郎(ちからたろう)という名前をつけてもらい、力試しの武者修行にと出かけました。

暫く歩いて行くと…

「あれ? あんなところにお堂があるぞ。あそこでひと休みしようかな…よっこらしょっと」

力太郎は、偶然見つけたお堂に腰掛けました。

すると、お堂の向こうで誰かの声がします。

「さて、そろそろ出かけるとするか…」

そう聞こえたかと思うと、力太郎はお堂ごと縄で一括りに縛られ、そのまま何処ともなく運ばれていきました。

「あれれっと? おっ…こりゃ楽ちん楽ちん♪」

すると、お堂の向こうの声の主は、やっと誰かがいる事に気づきました。

「ん…? こりゃ‼︎ オラのお堂に乗っかってるやつは、誰だ⁉︎」

そこで、力太郎は答えました。

「人が休んでるのに、勝手に縛り上げたやつは誰じゃ⁉︎」

すると、お堂は地面に下ろされ、その持ち主が姿を見せました。

「やあやあ‼︎ 俺は天下一の力持ち…御堂っこ太郎(みどっこたろう)様だぞ‼︎」

力太郎は御堂っこ太郎を見て、答えました。

「こりゃ、おもしれえ…拙者は、力太郎というもんだでや‼︎」

さあ…2人の勝負です。

御「小癪なやつめ…」
力「いざ‼︎」
御「おう…このを受けてみろ‼︎ てやあ〜〜っ‼︎」

御堂っこ太郎は、お堂の鈴をブン回し、力太郎めがけて投げました。

ところが、鈴は大きく外れて…

「アレ…?おっ…もう一度行くぞ‼︎ てやあ〜〜っ‼︎」
今度は、鈴の紐で綱引きです…が、その紐もぶっちぎれてしまいました。

御堂っこ太郎…こうなったらもう、体当たりです。

「もお〜〜っ‼︎ たあ〜〜っ‼︎」

御堂っこ太郎は、力太郎の持っていた鉄棒にしがみつきました。

が、力太郎は…

「よっこらしょの、と〜〜りゃ‼︎」

その鉄棒を空高く振り上げたので、御堂っこ太郎はその勢いで、空の彼方へと飛んで行ってしまいました。

「あれ〜〜…ずいぶん高く飛んだでや…あの男、オラと勝負するのが嫌になって、それで下りて来ねえだな? じゃ、行くとするか…」

と、再び歩き出そうとすると…

「え〜〜ん…助けてくれ〜〜…ここから下ろしてくれ〜〜…」
見ると、御堂っこ太郎は、高い松の木の枝に引っかかって、下りられなくなっていました。

御堂っこ太郎は、必死にお願いしました。

「オラの負けだ…家来になるから、許してくれ〜〜…」

力太郎は、呆れて言いました。

「ひゃ〜〜…天下一の力持ちが、ずいぶんと意気地のねえこったな…へへへ」

こうやって力太郎は、天下一の力持ち・御堂っこ太郎を家来にして、力試しの旅をどんどん続けました。

暫く行くと…

何やら向こうから、石が飛んで来ました。

「えっ? なんだ?」

力太郎は、得意の鉄棒で、その石を打ち返しました。

「いよっと‼︎」

カキーーン‼︎
「いやあ、お見事お見事‼︎」

御堂っこ太郎は、もう大喜び。

「やんややんや♪」

するとその石は、岩の向こうにいた人の頭を直撃しました。

スコーーン‼︎

「イテ‼︎ とりゃあっ‼︎ 誰だ⁉︎ 天下一の力持ちの石っこ太郎(いしっこたろう)様に、石をぶつけたやつは⁉︎」

石っこ太郎は、力太郎と御堂っこ太郎の姿に気づいて、言いました。

力太郎は、また呆れて言いました。

「いやあ…よくよく天下一がいるもんだな?」

御堂っこ太郎も、呆れて言いました。

「ははは…こちらにおられる力太郎様が、本当の天下一の力持ちだぞ」

それを聞いて、石っこ太郎は言いました。

石「なんとなんと…ならば、オラと勝負してみろや‼︎」
力「ほう…勝負しようってよ?」
御「うん」

という事で、まずは、御堂っこ太郎と石っこ太郎との勝負が始まりました。

力「さあ…見合って……はっけよい、のこった‼︎」
御「えんこら‼︎」
石「おんこら‼︎」
2人「ぜ〜〜…は〜〜…」

そこで、力太郎が言いました。

「御堂っこ太郎、どけや。オラが相手になるよ。さあ、いくぞ‼︎」

言うが早いか…力太郎は、一発で石っこ太郎を突き飛ばしてしまいました。

「やれやれ…この天下一も、大した事ねえだな…」
そんな訳で…石っこ太郎も、力太郎の家来になって、3人で旅を続けました。

ずんずん行って、ある町まで来ますと…

妙な事に、猫1匹、人っこ1人見えません。

おでん屋さんも、団子屋さんも…板戸をピンと閉めています。

更にどんどん行くと、町一番の長者の家の近くに来ました。

すると、うちの中から、娘の泣き声が聞こえてきました。

「しくしく…」

力太郎は、娘の姿を見つけると、声をかけました。

「娘っこ、なして泣いてるだ…ん?」

すると、娘の言う事には、毎月…1日(ついたち)の夜になると、化け物が出て、町の娘を1人ずつ生贄に捕り…

それで、今夜は自分の番だからと、悲しくて泣いているというのでした。

そんな娘に、力太郎たちは言いました。
「そったら事で泣くなよ…化け物なんか、オラたち3人で退治してやるよ。大丈夫、安心しなさい」

その夜…3人は長者どんの家で、今か今かと、化け物の現れるのを待ち構えました。

やがて…

「うお〜〜〜〜‼︎」

とうとう現れました。

その恐ろしい事…そのでっかい事…

「娘っこは、どこじゃ⁉︎ かわいい娘っこは、どこさ行った? 逃げても捕まえて、食べてしまうぞ‼︎」

そこで、御堂っこ太郎が化け物の前に出ました。

「待て…化け物‼︎」
「なんだ、お前は?」

御堂っこ太郎は、化け物に向かって行きました。

「そりゃーーっ‼︎」

ところが、あっという間に、化け物に食べられてしまいました。

それを見ていた石っこ太郎は…

「う〜〜ん…ちきしょ〜〜許せん‼︎ 御堂っこ太郎の敵討ちだ‼︎」

と、化け物に向かって頭突きや飛び蹴りをしてみましたが、とても敵わず…

あっさりと、化け物に食べられてしまいました。

さあ…こうなったら、力太郎の出番です。

「おのれ…化け物め‼︎ 力太郎が相手になるぞ‼︎」
「なんじゃ、まだいたのか?」
「この百貫棒を受けてみろ‼︎ やあ〜〜っ‼︎」
ところが、その自慢の鉄棒は、化け物の手の圧で、簡単にグニャリと曲げられてしまいました。

「アレ…?」
「む〜〜…よし、今度はこっちの番じゃ‼︎」

襲いかかる化け物を、力太郎はさっとかわして、握り拳を化け物の顔めがけて…

「パンチ‼︎」
「イテテっ‼︎ 」
「やややっ‼︎ 今度は相撲で勝負だ‼︎」

力太郎は、化け物を思い切り投げ飛ばしました。

「そりゃ〜〜‼︎」

そしてオマケに…

「飛び蹴り‼︎」

ところが、化け物に上手くかわされ…力太郎は膝を思い切り地面に打ちつけてしまいました。

「イテテ…」
それを見た化け物は、大喜び…

「ざまあ見ろ‼︎ 貴様も飲み込んでやる‼︎」

と、化け物が気を抜いたその隙に、力太郎はスクっと起き上がり、化け物の鼻の穴に指を突っ込むと、その勢いで、そのまま向こうへ投げ飛ばしてしまいました。

ズシーーーン‼︎

しばらくして、化け物が起き上がろうとした、その時…

「あ? アイタ⁉︎ 痛い…アタタ…」

化け物の体の中で、御堂っこ太郎と石っこ太郎が暴れたので、化け物もとうとうひっくり返ってしまいました。

やがて、御堂っこ太郎と石っこ太郎は、化け物の鼻の穴から出て来ました。

「ただいま♪」

すると、化け物は…

「ありゃあ〜〜…」
3人の見事な活躍で、化け物は空気が抜け、ぺっちゃんこになりました。

「やったやった‼︎ 化け物を退治したぞ‼︎」

長者どんはもちろん、町中の人がうんとこさ喜んで、何かお礼がしたいと言いました。

すると、力太郎は…

「礼などいらんよ。まんまを腹一杯食べさせてけろ」

長者どんは、「なんと欲のない人たちだろう」と、たいそう感心して、是非、娘を嫁にもらってくれと頼みました。
そこで力太郎は、1番目の娘を…

御堂っこ太郎は、2番目の娘を…石っこ太郎は、3番目の娘を嫁にもらいました。

長者どんの婿になった力太郎は、里のおじいさんとおばあさんを引き取って、一生楽しく暮らしましたとさ。
おしまい。



いやいや…「トンビが鷹を生む」とは、まさにこの事かもねゲラゲラ

なんせ、元が…「モノグサな老夫婦のアカで作った人形ジンジャーブレッドマン」ですもんウシシ

しかも、そのアカで出来た人形が、いずれ家来を連れて化け物を退治して、しまいには長者どんの家の婿におさまるなんて、とんだ逆玉ですやんチュー音符

でも、アレ…御堂っこ太郎や石っこ太郎も、長者どんの家の婿になったよねキョロキョロ

て事は…御堂っこ太郎も石っこ太郎も、結局み〜〜んな親戚になっちゃったんですねゲラゲラ


ちなみにこの話…小学校3年生の時に、国語の教科書に載っていました口笛

話はほぼ同じですが、最初におじいさんとおばあさんがアカで人形を作った時、名前は「アカ太郎」という…ちょっと可哀想な名前でした笑い泣き

教科書では、アカ太郎が成長して言葉を話す頃になってから、「力太郎」と改名したように思います口笛

て事は…オヤキョロキョロ?

「アカ太郎」の「ア」が取れて…「太郎」びっくり!?

って、なんでやねんウシシ

いずれにせよ私にとっては、小学校時代の懐かしいお話なのでした照れ


次回は、コレまた嘘みたいなお話…でも、ちょっと笑えないかも〜〜滝汗



それでは、本日はコレで🙇‍♂️
訪問が遅れております…毎度どーもすいません笑い泣き

明日もご安全に〜〜照れ
おーきにです〜〜ほなね〜〜バイバイチュー