記録的な猛暑が続くこの夏。
寒い冬の厳しい疾走り込みに耐え、夏を待ちわびたバイク乗りにとっては、この暑さもありがたいと感じるべきだ。
と、言い聞かす。
夏至から一ヶ月半が経過し、日の長さは日に日に短くなっている。
金曜日夕刻。
仕事を終えて自宅に帰るも、陽が高い季節の夜がもったいなくてキャンプ道具を積んだRnineTを疾走らせる。
福島県の浜通りから1時間ちょっと疾走って中通りは、あだたら高原野営場に到着。
陽はすっかり落ちている。
パッキングされた荷物からヘッドライトを取り出し、その明かりを頼りにテントを立てる。
直近のコンビニで買ったビールとわずかなつまみでフライデーキャンプを楽しむ。
翌朝。
普段は米を炊いて朝食をとるが、今日は珍しくコーヒーだけにとどめ早朝に撤収を完了。
いつもであればラジオ体操をしている時間にすでにRnineTを疾走らせ、会津地方へ向かう。
朝食キャンプ場で朝食を取らなかったのは、こちら喜多方ラーメンの朝ラーのため。
今朝はうえんでの山塩ラーメン中太ちぢれ麺をいただく。
そしてそこからは福島県の南西から新潟県へのルートに向かう。
国道252号。
令和元年台風で被害を受け、長い間通行できなかった。
この道路の復旧が一定程度完了して、一部片側交互通行区間は残るものの、大型特殊の車両を除き、新潟県魚沼まで通り抜けができるようになった。
6、7年ぶりの国道252号のワインディングを楽しむ。
気温はどんどん上昇。
途中何度も水分補給をしながら進む。
国道17号へ出ると南魚沼へ向かう。
今回の目的は千葉のバイク乗りに教えてもらった集会への参加だ。
その名も“俺節”。
20年もの長い歴史を持つ集会だと言う。
千葉のバイク乗りからの情報で、昼は指定のラーメン屋に行くと言う。
おいらもそこを目指し、国道17号を南下。
右側に見えたラーメン屋はひらがなで“みつや”。
駐車場には入り切れないほどのバイクと革ジャンGベストの皆様方。
その間を縫って1人カウンターに入る。
本日2回目の塩ラーメン。
マスターも俺節集会のメンバーとのことで、挨拶をさせていただく。
食べ終わりには、買い出しポイントの情報を貰う。
みつやのマスターに教えてもらった会場直近のスーパーで千葉組と合流。
食材と酒を調達して会場へ入る。
南魚沼市さくり親水公園。
もうすでに駐車場から溢れんばかりのバイクが入っている。
俺節主催者にご挨拶してテント設営。
早速キャン杯。
陽が落ちる頃に集会イベント開始。
メインステージは橋の下だ。
全国から集まったバイク乗り。
皆意志をひとつにし、献杯から乾杯。
集まっているバイク乗りひとりひとりの熱さを感じる。
全体の集会イベント後も、各テント付近でそれぞれのバイク談議が展開される。
バイクで疾走ることの楽しさと難しさ。
徒党を組むことの楽しさと難しさ。
個と付き合うことの楽しさと難しさ。
夜が深くなるにつれて、バイク談議も深くなる。
翌朝。
バイク乗りのおっさん達の朝は早い。
おいらも負けじと起き上がり朝飯を炊いて朝食をとる。
その量も控えめにしておいて、俺節恒例と言われる、朝の流しそうめんをいただく。
大量のそうめんを茹でて流してくれるスタッフに感謝するばかり。
この集会のしめとして、流しそうめんはいい企画だ。
昨夜の熱さと翌朝の清々しさのコントラストが心地いい。
一台また一台と、橋を渡り、俺節の会場を離れ、日常に帰っていく。
開催の経緯も趣旨もわからず、集まるメンバーも詳細を知らないままに参加させていただいた、俺節。
めちゃ面白く、印象深い集会となった。
是非とも来年以降も参加したい。