“DVD駄話”(62) | タンシューのノーガード☆キネマ

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大トロ、中トロよりも赤身がスキです。


やっぱさぁ、この時代に漢として生まれたなら、1度でいいから長澤まさみに説教やビンタを喰らいてえよなぁ〜………と、そう思っているのはオレだけだろうか、なかろうかってなワケで今日も駄話いってみよっ!!






『嘘を愛する女』



うーん?



よく出来てんだか、出来てないんだか



脚本が雑なのか、適当なのか



演出が上手いのか、下手なのか



話が面白いのか、面白くないのか



テーマが重いんだか、軽いんだか



サスペンスなのか、コメディなのか、



はたまた、ロードムービーなのか………なーにを映画としての柱として描きたいんだかがワカランチンなのである。



キャスティングの描き方も主演の長澤まさみとただいま絶好調のおっさん・吉田鋼太郎以外の脇のキャストの人となりをちゃんと描いていなくて、話を展開させるための駒としてでしか画面に登場しないという、ね。



川栄李奈が演じた、不思議ちゃんストーカーゴスロリ少女みたいな役は物語上、いっさい関係ないし、絶対にいらんよな??



話の上で肝心要の、夫であるハズなのに、過去は知らずその実、謎の男だった高橋一生の人物描写を現代と過去のパートに分けて、あれだけの時間を割いて丁寧風に描いているのにもかかわらず、ズシンと重い現実を突きつけられる過去の事件が明らかになっても、同情すら出来やしない。



同情するなら、金をくれっ!!………うん、コレは今作とはいっさい関係がない駄文。



まあ、なんてゆーか、相手の素性探しの旅だったのに、自分自身と向き合うコトになり、改心するという話だったんスかね?



正直、話の持って生きかたは強引で話の着地点だけはソフトだった作品でしたよ、ええ。



冒頭で何の意味もなく、3・11を長澤まさみと高橋一生の出会った日にした脚本に、なんでも詰め込みゃイイという、あざとさすらすら感じたのはオレだけだろうか、なかろうか………まあ、どっちでもイイや。








『去年の冬、君と別れて』



(注:この感想はネタバレ全開なゆえ、これから観賞するのを楽しみにしている人は絶対に読んじゃダメっ!!………まあ、オレの感想はどれもこれも似たようなもんだが!?)



タイトルだけなら「なーに、言ってやがんでぃ!こんのリア充気取りめがっ!!」………と、完全無欠にスルーするような作品でしたが、今作の予告編にてコチラに突きつけてきたキャッチコピーを垣間見たらば、もう黙っちゃおれんてなワケで観賞。



そのキャッチコピーとは…



〈観た人、全員ダマされる〉



ほーう、随分とまた挑発的じゃないの、さ。



アタクシゃダマすより、ダマされるほうがまだマシなもんで、コロッとダマされてやろうとか思いつつ、チョイと斜に構えながら最後まで観賞(⇦ダマされる気ゼロ?)



正直………ダマされるどころか8割方は予想どおり展開でしたぞ。



どーせ、2人目に焼き殺されたのは主人公のフィアンセである山本美月じゃねーな、なんてのはあのショットの撮り方で薄々どころか堂々と、わかっちゃいましたよ、ええ。



身もふたもない、物言いをすればリアルさのカケラもない作品だな、と。



エグとか三代目の岩田剛典演じる主人公の思惑どおりに展開が進みすぎだったり、多少のご都合主義には目をつぶったとしても、ハナからコイツが怪しすぎる(⇦ミスリードと思わせておいて、そのまんまみたいなのが制作側の狙いだったのであろうか?)



冒頭からの画面右側から縦書きで徐々に文字が出てくるオープニングテロップは、これこら起こるであろう不穏さや重さが感じられ、シンプルでもあり、良かったですわな。



このタイトルの意味もクライマックス〜ラストに向けて重みを増してんだか、コレが良いんだか悪いんだか、どーだかは見る方によってもかなり変わってくるとは思いますが、オレはどーでもいーや、なんて投げやりな意見でゴザイマス(⇦ホメたりケナしたり、忙しいーなーもう!?)



主演の岩田剛典も思いのほか悪くなかったんだけれど、斎藤工・北村一輝・浅見れいなといったベテランどころの芝居は流石に文句のつけようがない。



歌って踊りもしないし、役者としてもベテランではない山本美月の演技が過去作でもわかっているコトではあるが映画に出る都度、酷くなっているのはどーしたもんか?



彼女が画面に登場しただけで、それまでの緊張感めいたものがプツリと一旦、切れてしまうくらいに表情や仕草、セリフまわしに至るまで、火を見るよりも明らかに大根をカマしてくる山本美月。



顔は可愛くとも、生意気で頭が悪いみたいな等身大な役しかできないでしょうこの娘は。



「君の彼女はこんな表情ができるんだ…」



などと、劇中で言われていたが、それは普段は薄化粧の女が濃い目なメイクしただけにしかオレには到底、見えんかったぞ!?



で、物語という名のパズルの最後のワンピースを埋めるキーマンがその山本美月だってんだから、苦笑いするしかない。



苦言ついでに、北原一輝演じる編集者の正体のネタバラシが早すぎるとか、なんで岩田剛典はあんな大金を持ち合わせていたのか?だの、どうして偽造パスポートをサクッと作れてしまうのか??ときて、山本美月の芝居は大根(⇦しつこい)なんてのもツッコミも入れたくはなる。



それと、あとから取ってつけた感が強く、伏線の演出が弱く、特段、山本美月パートの箇所(⇦駄目なもんには徹底的にしつこい)は目も当てられないシーンもある。



事ほど左様に酷い映画では断じてないんですが、やっぱあの〈観た人、全員ダマされる〉は、どうしても言いすぎなんだけれど、それくらいはじめにカマさないと興味を持って見たいと思う人がいないと思っての所業なのだろうから仕方がないのか、ね?



ではでは、こっからテキトー且つ、決定的なネタバレあらすじを書いて、この記事を締めますんで、読みたくない方はまた次回にお会いしませう。






フリージャーナリストの耶雲恭介(⇦岩田剛典)が盲目の女性・亜希子(⇦女優がわかりませね)を焼き殺し、その焼かれていく様を写真で撮り続けた疑惑のある写真家・木原坂雄大(⇦斎藤工)について調べていくが、フィアンセの百合子(⇦山本美月)を雄大に焼き殺されてしまい、ユーアーショーーック!!



………………と、見せかけておいて??



その実、耶雲恭介の正体は中園恭介という地方の編集者で。百合子はフィアンセなどではなく、自殺サイトで勧誘した協力者だったんですな(⇦ココのネタバラシが完全なる後付けでしかなくて雑すぎんのよ)



そらにその実、焼き殺された亜希子は恭介の元カノであり、亜希子を焼死させたのは雄大の姉・木原坂朱里(⇦湯浅れいな)だったのである(⇦雄大の自宅が殺人現場なため、火事に気づいた雄大は焼かれていく亜希子を見るや、夢中にシャッターを切り続けていただけなのだ…)



〈亜希子を拉致・監禁・殺害した朱里〉〈耶雲恭介として、はじめにコンタクトを取る敏腕編集者で共犯者の小林(⇦北原一輝)〉と〈助けるコトもしなかった雄大〉の3人に恭介は復讐を実行していく(⇦復讐を成すためとんでもないカネを使ったと思うんだが、地方で編集者の恭介のどこにそんな金があったのかが疑問)



で、恭介ったら、元編集者だからなのか、復讐の発端⇨計画⇨実行⇨完遂までをわざわざ本にして、当選は発送をもって代えさせていただきますバリに雄大と小林にプレゼン・フォーユーしちゃったりして、ね。



そして、焼き殺されたとばかり思われていた百合子は恭介が自分のアジトから拉致・監禁・薬漬けにした姉・朱里。



恭介は朱里をアジトから雄大の部屋へ運び⇨生きながらに火をつけ⇨その場からいなくる⇨雄大が火事場を発見⇨百合子だとばかり思い、シャッターを切り続ける⇨外で小林と合流した恭介はともに火事場へ突入⇨雄大を引きづりだす⇨雄大逮捕⇨雄大は獄中にて、小林は恭介のアジトで本を見つけ、それを読む&後に現れた恭介の告白で復讐の真実を知る………これにて、復讐は完遂。



生きていた百合子はボストンバッグに入った大金と偽造パスポートを恭介からもらい、恭介へ「途中から本気で好きだったんだよ!」と、観ているコチラが恥ずかしくなるような猿芝居で告るも、恭介に華麗にスルーされ、お役御免(⇦大金を持ち合わせているのもさるコトながら、偽造パスポートまで用意できる恭介の存在に甚だ疑問)



ラストは亜希子との思い出の海辺にて、恭介の「去年の冬、きみと別れ…………ウェーーーイッ!!  僕は化け物になることを決めたぜ、フワッフワッ  フゥワッフゥワッ!  ホゥイェーーーイッ!!」みたいな、ナレーションが流れ、画面が暗転し、エンドロールが流れ出して終わりましたぞ(⇦一部どころか半分以上、謝りのある駄文)



以上が完全ネタバレなのだが、今作は観賞した方の90パー以上が大満足なんてどっかで宣伝してたらしいので、観た方のほとんどは満足できるんじゃないでしょうか?



まあ、アタクシゃ少数派の10パーに位置するのは言わずもがなですよ、ハイ。






ではでは、また次回の駄話でお会いしましょうね、サヨナラ  サヨナラ  サヨッナラ!