ボードゲームの魅力とは何か?私なりに考えたこと。

 

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 私はこれまでボードゲームでたくさん遊ぶ経験をしてきましたが、その中で私が一番「ボードゲームって、すごい!」と心底驚くのは、人と人がこんなにも自然に仲良くなれるのか、ということです。
 初めて出展した、国内最大のアナログゲームの祭典「ゲームマーケット2011秋」(東京)での出来事。私の試遊ブース(体験卓)にオリジナボードゲーム「Amen」を遊ぼうと、4名の男性が来られました。私が挨拶をして、ルール説明をして、いよいよゲームが始まります。
 そうすると少しして「うわぁ、そこに(石を)置かれたか」「よし、全部もらいました。やりました」「今度こそ、リベンジ」「そう上手くはいきませんよ」「ほら、6だ」「おお、本当に逆襲が始まった」「すごいですね」「日頃の行いが善いからでしょうね」「自分で言いますか?」と、どんどん楽しげな会話が飛び交い始めました。
 ゲーム終了後に「皆さん、普段からよく一緒にゲームされてるんですね。楽しそうで羨ましいです」と私が言ったら、その中のお一人が笑いながら「いえ、実は初対面なんですよ」と答えられました。「え?」と私は耳を疑いました。
 ここまで親しい友人同士のような会話が交わされているにも関わらず、これが初対面同士とはどう説明することが出来るでしょうか。
 この説明不可の事実こそ、ボードゲームマジックとでも言うべき、ボードゲームの持つ魔法のような力だと思います。
 テーブルを囲む、その誰もの心を一瞬にして柔らかくし、そうして、いつの間にか笑顔にさせてしまうボードゲームって、もう魔法としか形容出来ないです。
 世界一平和な魔法。ボードゲーム。
(「津村修二のボードゲームシューレ vol.2」資料より)
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