初めてRyzen 5とM.2 NVMe (PCIe 3.0x4)搭載のPCの自作を試みましたが、思った以上に手順が多かったのでメモ。

M.2 NVMeを差し込んだらUEFIの起動デバイスリストにスッと表れるぐらい簡単なものかと思っていましたが、だいぶ甘かったようです。

 

これとは無関係にATX電源スイッチが故障(接点が経年劣化してて押しっぱなしになっている)でPOSTしてから電源が落ちるという現象に悩まされ、壊したかと思ったので動いた時には一安心しました。結局これが、前のA10-6800Kのマザーボードを故障させたと勘違いして、春ぐらいと思っていた予定を早めて新PCを構築したわけですが、それはさておき。

 

構成:

ASUS PRIME X570-P/CSM
CPU: Ryzen 5 3600

RAM: DDR4-3200 8GB x 2

GPU: GeForce 1660 SUPER

M.2 SSD: Western Digital WDS100T2B0C (SN550) 1TB SSD NVMe PCIe 3.0x4

SATA: BD-Rドライブ

 

症状:
NVMeを接続した状態で電源をオンにすると、「ピッ」と正常のビープ音がした後に、ASUSロゴで止まって進まない。
(フルスクリーンロゴをオフにすると黒い画面のまま)

 

以前別のASUSマザーボード(Socket AM3のM3A78-PRO)で同様に止まったケースでは、USBキーボードがだめで、PS/2キーボードに繋げないと通してくれないことがあったのでそれかと思いましたが特にキーボードやマウスを変更しても状況は変わらず。

グラボ以外何もつながない状態で起動しても同様。


 

とにかく、お気に召さない項目があるとASUSロゴで止まるので、電源を切り、一度NVMeを外して、電源を入れ、BIOS項目を変更してから、再度電源を切って、NVMeを接続し、電源オンをする必要あり。
BIOSの設定変更は一旦、NVMeを外した状態で行う。

RAIDを通すべしという事例を見つけたので、それをヒントに、以下は、AMDのX570チップセットの公式ドライバの説明書 AMD NVMe SATA RAID Quick Start Guide for Windows Operating Systems_1.03.pdf に基づく手順+少しアレンジして、進めました。AMDの公式ページにあるドライバを使いましたが、マザーボード付属のDVD-ROMでも同じ内容で入っているので、OKではないかと思います。


付属のDVD-ROMにあるドライバー、またはAMDのサイトからドライバー2種類をダウンロードする。

一つはWindowsインストール時に組み込むドライバ3種、もう一つはWindowsをインストールしてからインストールする管理ユーティリティ。
https://www.amd.com/ja/support/chipsets/amd-socket-am4/x570
https://www.asus.com/jp/Motherboards/PRIME-X570-P-CSM/HelpDesk_Download/

BIOSからNVMeはRAIDにしておかないと、POSTがASUSロゴで進まなくなる(外した状態で設定変更をしてからつなげる)。

CSM Support → Enabled
Boot option filter → UEFI only
他の選択肢をCSMはUEFIのみに変更する(LegacyやIgnoreがあると止まる)

NVMe RAID Mode → Enabled
  これが一番重要っぽい。(これがオフだと確実に固まる)


上記、Setup Modeの変更は関係ありません。

 

マニュアルではSATA ModeもAHCIからRAIDにすると書いてありますが、SATAに対してRAIDを使わないのであれば、AHCIのままでも問題ないようです。(RAIDだとSATA接続のDVD-ROMからWindowsのセットアップをブートできませんでした)「Press any key to boot from CD or DVD...」は出てブートしかけるがDVD-ROMがスピンアップしない状態で止まる)→ この場合は別途外付けのUSB接続のDVDドライブでも使うか、USBメモリからブートするように準備をすればよいのかもしれません。

ここまで設定して一度電源を切ってNVMeを接続し、ちゃんとPOSTするか確認します。
「AMD-RAID」でM.2と出てきます。

BIOS設定に入り、Advancedの一番下に現れるRAIDXpert2の設定を開き、シングルドライブ(実質1台のJBODという扱い)で一通り初期化。
※NVMe(SN550)の中身は消える前提。また、関係ないディスクを物理的に接続していない状態で操作するのが安全です。ヨシ。
物理ディスクを初期化 → 物理ディスク有効化 → アレイ作成画面 → ディスク選択 → アレイ作成実施

Initialize Disk
Create Array
Select Physical Disks → クリックして選択 → Apply Changes
(Cache Tag Size, Read Cache Policy, Write Cache Policy)

BIOS設定後に再起動し、Windows 10 ProのDVD-ROMから起動します。

(別のPCで)マザーボードに付属のDVD-ROM、または上記のAMDのドライバーのリンクから、RAIDドライバーを用意する。USBメモリに入れておくと、Windowsのディスクを戻さなくてもいいのでスムーズ。
 

USBドライブに以下のように配置。(今回使うのはWTx64\RAID_NVMeの下の3フォルダ)


セットアップ先を選択すると、この時点でSN550は既に見えている状態になっているが、初期化しても下に「!」の印とともに、ブートできない旨の説明文が出ている。

ここで「ドライバーの読込」で、用意したUSBメモリ・DVDから3つのドライバを順番通りに、ロードする。

(一つロードするたびに同じ画面に戻るので、繰り返す。)
AMD-RAID Bottom Device (rcbottom.inf)
AMD-RAID Controller (rcraid.inf)
AMD-RAID Config Device (rccfg.inf)



※2つ目のControllerをロードした時点で下の「!」が消えた。

Bottomが一番下なので先ってことでしょうかね…。(敷金、礼金…みたいな)

「次へ」を押して、Windowsのインストールが始まればOKです。
Windowsのセットアップが終了後に、AMD RAIDXpert2 Management Suite for Windowsをインストールする。

 

昔でいうところのBoot ROMが無いSCSIデバイスとか初期のSATAみたいな感じでしょうか。UEFIの設定は細かいですけど迷子になりますね。やってることは昔の青い画面でPress F6 if you need to install a third party SCSI or RAID driverと同じなので、カラクリが分かれば何てことはないですが、BIOS画面でフリーズするのは何か壊した感じがあってドキドキします。