20世紀後半にノストラダムスの大予言なるものが大分流行っていた。ご存知の方も多いと思うが、1999年の7の月に世界に恐怖の大王が降ってきて世界は滅亡するとの大予言であった。
当時も言われていたが騒いでいるのは日本人が多く、その1999と言う終末的な数字の力も相まって数十年間結構な話題を提供した。影響を受けやすい人などは人生設計に織り込んだりしたものだ。どうせ1999年で世の中終わるのだから、と言う終末的な考えである。また子供を産むことを真剣に心配した女性などもいたようだ。今になっては笑い話ではあるが、当時はかなり真剣に思っていた人も多かった様だ。
時代には常に喜びと不安が混ざって存在しており、何らかの原因で不安が強くなってくると、終末史観なるものが顔をもたげて来る様な気がする。大地震が起きるだとか、磁力が変化するだとか、惑星が直列して太陽系が崩壊するだとかいろいろな非科学的な話が出てくる。人間の英知である科学に対する信頼が損なわれる場合には、こうした傾向が強いとされている。こうした時には人間の今まで積み上げた英知に対する自信を取り戻さなければ行けない。
不安を感じたら建設するのが良いとされる。建設していれば、不安になっている暇など無い。不安とは時間が多い人に襲い掛かることが多く、労働で毎日汗している人には訪れることは出来ない。汗は不安を吹き飛ばすものかも知れない。
毎日労働に勤しみ、夜は疲れて寝る。そしてまた朝が来る。こうして一週間が、一ヶ月が、一年が過ぎる。そうした生活が如何に健康的かを思う。人は毎日を健康的に過ごせば、不安に襲われることは無いのかも知れない。そして多くの人はそうしているのだろう。
多くの人がそうしているうちに、もう1999年7月から11年も過ぎてしまった。

立原道夫
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