Deep Market Insightsによると、「2024年に2億5,740万米ドルと評価された世界のピックルボールパドル市場は、2025年の2億8,031万米ドルから成長を続け、2030年には4億2,931万米ドルに拡大し、予測期間中(2025~2030年)に年平均成長率(CAGR)8.9%を記録する見込み」です。
市場の堅調な成長は、スポーツのメインストリーム化、法人・教育機関による大量調達、そしてパドル技術の継続的な革新に支えられています。メーカーは従来のレクリエーション用途を超え、パフォーマンス重視、モジュール化、サステナブルなソリューションを導入し、幅広いプレーヤーや組織に対応しています。
主な市場インサイト
-
複合素材パドルが世界売上を牽引し、性能・耐久性・コストのバランスに優れる。
-
モジュラーハンドルシステムにより、グリップや人間工学的調整が可能となり、新たな収益源を創出。
-
センサー内蔵のスマートパドルはレクリエーション用途で普及する一方、大会規制が障壁に。
-
障害者スポーツやリハビリ向けパドルが新市場として台頭。
-
北米が市場をリードし、アジア太平洋地域が最も急成長している。
製品・サステナビリティの新潮流
-
モジュラーハンドルエコシステム:交換可能なハンドルや調整可能なグリップ、カウンターウェイトを組み合わせ、プレーヤーが好みに合わせて調整可能。ブランドはアクセサリー展開により収益を多角化し、顧客ロイヤルティを強化。
-
抗菌・生分解性コーティング:レンタル用パドルを管理する施設で衛生面の理由から導入が進む一方、生分解性コンポジットやオーバーグリップが欧州市場を中心に拡大。2025年にはRevolin SportsとOTZ Sportsが協業し、生分解性オーバーグリップを発表、業界の持続可能性へのシフトを示した。
成長要因
-
企業・大学のウェルネスプログラム:ピックルボールコートや標準化されたパドル導入により、組織需要が拡大。耐久性・衛生性・使いやすさを重視した大量調達が継続的需要を生む。
-
規制基準の進化:競技団体による素材や性能規制の更新が製品イノベーションを促進。遵守コストはかかるが、ブランドの信頼性を高め、市場拡大につながる。
市場の制約要因
-
リサイクル課題:複合素材パドルは多材料構造のためリサイクルが難しく、環境面での懸念が高まっている。
-
センサーと競技規則の乖離:レクリエーション市場で人気がある一方、競技大会では認可が遅れており、普及の障壁に。
成長機会
-
Paddle-as-a-Serviceモデル:リゾートや大学にパドルをリース提供し、定期メンテナンスや衛生管理を含むサービスモデルが新たな収益源に。
-
アダプティブパドル:軽量設計、バランス調整、ストラップ付きモデルなど、リハビリ施設や障害者スポーツ向けの製品が新市場を形成。
市場セグメント
-
製品タイプ別:複合素材が主流、木製は初級者向けだが減少傾向、モジュラー式が新たなサブカテゴリーに。
-
用途別:レクリエーション用途が最大、次いで法人・競技用途。リハビリ利用も拡大中。
-
流通チャネル別:オンライン小売が最大、専門店は競技者層を中心に需要、法人向け直販が拡大。
-
エンドユーザー別:レクリエーション層が最大、法人需要が最も急成長。
地域別展望
-
北米:最大市場、米国の高参加率と大会文化が成長を支える。
-
アジア太平洋:最も急成長、インド・中国・豪州での施設投資が進む。
-
欧州:着実な成長、ウェルネス観光やテニス・パデルクラブとの連携が拡大。
-
中南米:初期段階だが、リゾート地や移住者コミュニティで需要増加。
-
中東・アフリカ:UAEや南アフリカでリゾート・クラブ需要が拡大。
主な企業
Selkirk Sport、JOOLA、Paddletek、Onix、Engage、Gearbox、Franklin Sports、ProKennex、Adidas、Wilson、Prince、Vatic、Beatnik、Rokne、Six Zero
最近の動向
-
2025年6月 – Selkirk Sport、Dynamic Fusion Coreとカーボン・ファイバー/グラスハイブリッド面を搭載したSLK ERA Powerを発売。
-
2025年3月 – JOOLA、精度とレスポンス性を強化したPerseus Pro IVシリーズを投入。
-
2025年3月 – Honolulu Pickleball Company、二刀流プレーに適したSword & Shield J2XKを発表。
展望
市場は2030年までに4億2,931万米ドルに到達すると予測されており、ピックルボールパドル産業はレクリエーション用品から、革新性・法人需要・持続可能性を中心とする多様化市場へと進化しています。今後は、法人需要・サステナビリティ・アダプティブ製品が成長の中心となり、モジュラーデザインやリースモデルが新たな収益機会を創出する見込みです。
