大量生産の裏には決まって農薬の問題が出て来る。
生豆が残留農薬の基準オーバーでも一旦米国に入れて焙煎してすればいい。
「死人が出ていないからいいじゃないか」という声が上がることもあるけれど果たして本当に死人は出ていないのだろうか。即時に健康被害がないから良いという問題ではないだろうに。
2009年6月26日のしんぶん赤旗にこんな記事があった。
原産地表示厳密に
コーヒー豆問題 吉井議員が主張
2009年6月26日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党の吉井英勝議員は24日、衆院経済産業委員会でコーヒー豆の原産地表示の問題を取り上げました。
吉井氏は、コーヒー豆の種類の一つ、モカの原産地はどこなのか質問。農水省の平尾豊徳総合食料局次長は「エチオピア産のものとイエメン産のものがある」と答えました。
モカは、イエメンにある港町の名前で、かつて、隣国エチオピアで生産されていた豆をここから各国に積み出していたのが名称の由来です。
吉井氏は、エチオピア産の豆が現在ではジブチから積み出されており、「これでは消費者にとってはわけがわからなくなる。厳密に原産地がどこなのか表記すべきだ」と主張しました。
コーヒー豆をめぐっては、残留農薬の基準オーバーで日本に輸入できない豆を、大手コーヒーチェーン「スターバックス」が、アメリカで焙煎(ばいせん)することで輸入している問題や、原産国の検査機関が「安全」とすれば日本では輸入時に検査しなくてもすむ問題などがあります。 吉井氏はこうした例をあげて「原産地表示も輸入時の検査協力についても、商社をきちんと指導すべきだ」と述べました。
二階俊博経産相は「原産地などを正確に表示するよう積極的に働きかけていきたい」と答えました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-06-26/2009062604_03_1.html
第20号 平成21年6月24日(水曜日)
質疑応答の議事録。会議録本文へ
平成二十一年六月二十四日(水曜日)
午前十時一分開議
次に、吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。
私、きょうは、原産地証明発給にかかわる法律ですから、原産地を証明して表示するということとかかわってきますので、少し原産地表示という角度から問題を考えてみたいと思います。
もう十年ほど前になりますが、この委員会で私は、日本の伝統工芸である仏壇、八女の仏壇とか、大阪の方からは、当時、仏壇製造業者の方から、産地表示制度を求める製造業者の会というのがあって要望が出されたりしておりましたので、それを御紹介した。経産省の方は、伝統工芸士の方を認定して頑張ってもらっている、応援しているわけです。ところが、外国から安価な仏壇が入ってくる。消費者からすると、ようわからへんわけなんですね。その結果として、地域経済に随分大きな打撃を与えるということがありました。
このとき、原産地表示ということを取り上げたんですが、安い仏壇と伝統工芸品である仏壇が素人にも、材質であるとか彫り物の違いがわかるかというたら、普通の素人は必ずしもよくわからないわけですよ。だから、やはり違いがわかるという点では、これは熱帯の方の木を使っていて、材質的に、日が進むと、乾燥が進んだときにどうなるかとか、彫り物の技術はどうだとか、そういうことがわかるようにする点では、原産地表示というものが非常に大事になってくると思うんです。もちろん、日本の伝統工芸士の方が、伝統工芸士のつくったものというふうにシールを張られるのは非常に意味があると思うんですが、そういうことで取り上げたのを覚えているんです。
きょうは、ちょっと角度を変えまして、コーヒーの産地表示について伺っておきたいと思うんです。
実は、公正取引委員会の委託事業で作成された「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する新しい法律に基づく課題」というパンフレットが出ているんですが、その中で、不当表示の禁止という項で、取引上の等級が高いコーヒー(ブルーマウンテンナンバーワン、モカハイランドハラー等)を総称してプレミアムコーヒーと呼ぶというふうに書いています。私はコーヒー好きなものですから、コーヒーに特に関心を持っているんです。
ところで、このモカコーヒーというのはどこの国のコーヒーなのか、これを伺いたいと思います。
○平尾政府参考人 お答え申し上げます。
モカコーヒーについての御質問でございます。
これは、一般的な総称として、モカコーヒーにつきましては、エチオピア産とイエメン産のコーヒー、両国産を合わせてモカコーヒーと総称しているようでございます。
○吉井委員 モカというのは、もともとイエメンの町なんですね。エチオピアの港から、ジブチからモカへ運んで、それで、モカの名前を使った方がよく売れる、高く売れるということでモカコーヒーとして出ているわけですね。そうすると、今は積み出し港はアデン港に変わっているようですが、つまり、ここから積み出されているコーヒーはエチオピア産のコーヒーが多いわけですが、エチオピア産のコーヒーがイエメンの港から積み出されて、エチオピアにはモカはないんですよね、しかしモカコーヒーと言っている。つまり、消費者にとってはわけがわからないわけですね。
ですから、こういう点では、そもそも原産地というのは一体どこなのかということをきちんとしないと、これは消費者からすると本当にわけがわからないことになるのではないかというふうに思うんですが、伺っておきたいと思います。
○梅田政府参考人 食品表示というのは、消費者の商品選択に資するために、消費者が求める情報がわかりやすく正確に表示されることが重要でございます。
コーヒー豆につきましては、JAS法に基づきます加工食品の品質基準におきまして、輸入品にありましては、焙煎等の加工をした国を原産国名としております。そして、国内の製造品にありましては、製造業者または販売業者の名称及び住所の表示を義務づけているところでございます。
○吉井委員 だから、加工品が焙煎したところという話は、加工品をつくったところはこの国ですよという話なんですよ。しかし、生豆で輸入するわけですね。そして、焙煎して、できるだけ短い期間に飲むようにするわけですよ。そうすると、生豆の原産地はどこなのかということはきちんとしないとおかしいことになると思うんです。
もともとコーヒーそのものの木の原産地はエチオピアのアビシニア高原で、ここから全世界に広がって、それぞれの気候とかあるいは土壌のpHとかあるいは肥沃土とか、そういうものによってだんだん種類が多様になっていったわけですね。
今、世界を見ても、例えばブルーマウンテンだったらジャマイカのブルーマウンテン地区でとれたものとか、原産地と名前が一致しているわけですね。ところが、モカコーヒーだけは原産地と一致していませんね。
では、エチオピアのコーヒーの積み出し港は実際のところどこなのかを改めて伺っておきたいと思います。
○平尾政府参考人 エチオピア産のコーヒー豆の積み出し港でございますけれども、隣国のジブチ共和国のジブチ港と承知しております。
○吉井委員 ですから、普通だったらまだ、エチオピア産のコーヒーはやはりエチオピア産ということにしておかないと、隣国のジブチからイエメンのアデンへ送り、アデンから送り出しているわけですね。そうすると、実際の産地はどこなのかというのがきちんとしていないと、もともとモカの港を使っていたからモカコーヒー、モカコーヒーと言っているわけですけれども、形はロングビーンズで、味はエチオピア内の産地によってかなりばらつきはあるようですが、良質なものもありますが、しかし、においのあるのが特徴で、このエチオピアコーヒーがジブチからイエメンのモカへ、今はアデンですが、そこへ渡ってモカの名前で出荷されている。
そうすると、モカコーヒーというのは、本来は原産地表示はエチオピアなのかイエメンなのか、どっちになるのかということについて、そこの整理がやはり必要だと思うんです。
イエメン産の方は、ショートビーンズで、モカマタリと言われて、味や香りが非常にソフトで、非常に無類の甘い香りのするところから貴婦人の豆と呼ばれるぐらいのものですが、やはり、名前をモカマタリ、原産地イエメンというふうにするとか、あるいは、エチオピアの方に関しては、エチオピアコーヒーとかハイランドハラーとかという名前にして原産地エチオピアというふうにするとか、やはり書かないと、そこをきちんとしないと、消費者にとってわからない、消費者が誤解をしてしまう、そういう表示というのはおかしいことになってきますから、せっかく原産地表示をやるというからには、やはりそういう誤解が生じないようにするということが必要なんじゃないですか。
○梅田政府参考人
加工食品の原材料でありますコーヒー原料豆の原料原産地表示は、JAS法に基づく表示義務はございませんが、昨年三月に、輸入品、国内製造品を問わず、原料原産地表示情報の積極的な提供についての通知を消費・安全局の方から発出したところでございます。事業者の積極的な取り組みを促しているところでございます。
○吉井委員 加工品の話じゃなくて、生豆がどこなのかということなんですからね。
ですから、日本に生豆が入ってきて、そして焙煎をして販売する、こだわっている方は自分で焙煎をして、こういうことになるわけですから、原産地が実際のところと違うものであっては消費者にとってはうまくないわけですから、これはきちんとするべきだというように思います。
モカコーヒーが残留農薬基準をオーバーしていて日本への輸出がとまっているときに、しかし、アメリカのスターバックスは輸入して、焙煎してチェーン店で使っているだけでなくて、日本のチェーン店へ輸出しているという問題が、ことしの一月六日の読売などで紹介されました。
それで、日本では輸入できない安全基準オーバーのものが、原産地国から日本へ来るのはだめだけれども、別の国で加工すれば輸入できるというのは少しおかしいのではないかと思いますが、これも、簡潔でいいですから、伺っておきます。○中尾政府参考人 我が国に輸入される未加工のコーヒー豆につきましては、輸入時に検疫所で食品衛生法の規定に基づきましてモニタリング検査や検査命令を実施しておりまして、第三国を経由して輸入されている未加工のコーヒー豆に関しましても、生産国を確認した上で検査を行っております。
また、加工食品につきましては、昨年一月に発生した中国産冷凍ギョーザによる薬物中毒事案も踏まえまして、検査法など技術的な問題が解決されたものを順次残留農薬の検査対象としておりまして、焙煎済みのコーヒー豆に関しましても、平成二十年度以降、残留農薬検査を開始しておりますけれども、これまでのところ、違反を確認した事案はございません。
厚生労働省といたしましては、我が国の残留農薬基準を超えるコーヒー豆が米国で加工されて我が国に輸入されているといった事案は承知しておりませんけれども、今後とも、モニタリング検査を適切に行っていくとともに、必要な情報収集に努めてまいりたいと考えております。
○吉井委員 私、この問題は昨年の内閣委員会で取り上げたんですけれども、
二〇〇三年に輸入食品検査率を引き上げたら、ほとんどゼロだったのを二七%の検査率に引き上げたら、コロンビア産やブラジル産のコーヒーの生豆に、オクラトキシンという経口発がん性カビ毒が検出されたんですね。輸入食品検査の重要性が示されたんですが、何と翌年は、二〇〇四年からは、原産地の基準・認証機関が安全ですと認証した証明書を添付したら、輸入してから検査しないということをやっているんですね。だから、検査しないんですから、基準オーバーがどんと減ったわけですよ。 しかし、生豆というのは、赤道を輸送している間にカビが繁殖するんですね。幾ら送り出すところで大丈夫だといったって、日本に着いたときには繁殖しているわけですよ。だから、もともと取扱業者は、最初からカビの生えているようなものは現地で買って送ってきたりしないんですよ。
私は、大臣に最後に伺っておきたいのは、そういう原産地表示についても、それから輸入時の検査に協力することについても、やはりそういうものを扱っている商社を、商社などが大体扱うわけですが、きちんと指導して、ここはもう少し厳格にやらせるということが必要だと思うんです。このことだけ伺って、質問を終わりにしたいと思います。
○二階国務大臣 前に、経済産業省でアフリカの大使をお招きして、そしてアフリカの方で得意とする商品についてどうぞ展示をしてくださいといってお願いをしたことがございますが、民族衣装に着飾って大使の皆さんがお見えになりましたが、ほとんどの国の大使がうちのコーヒーが一番いいんだといってコーヒーばかり持ってきて、コーヒーの展示会みたいになったようなことを、三年ぐらい前のことですが、覚えております。
機会があれば、今のようなことに対して、アフリカの、今私どもが進めております一村一品運動、言いかえれば一国一品運動とも言えることでありますが、コーヒーのことに関しても重大な御関心を持っていただいて、日本の消費者の懸念に対してしっかり答えていただくように、これは大使の諸公に御相談を持ちかけておきたいと思っております。
ただいまの御質問でありますが、不当景品類及び不当表示防止法において、原産地についての虚偽表示を禁止していることは御承知のとおりであります。不正競争防止法においても、虚偽の原産地表示をした者に対する罰則を定めております。
これらの法律に加え、消費者への適切な情報提供の観点から、商社等に対しては、正確な原産地表示が行われるように関係各省とも御相談をしながら、機会をとらえて積極的に働きかけてまいりたい。これがアフリカの皆さんやコーヒー原産地の皆さんのためにもなることでありますから、その点は十分我々の意のあるところを伝えたい、このように思っております。
○吉井委員 質問を終わります。
○東委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009817120090624020.htm