時代が判明しているアウストラロピテクス・ホモリハビリス・ホモエレクトス・ホモサビエンスを年代と対比して、図を作成した。


シーシャトル理論からは、脳容量が増大するのは、イルカ型頭脳発達のメカニズムであり、数十万年前まで、水陸往復行動をしていたことがわかる。
450万年前から数十万年まで、脳容量は、一定のペースで増大してきたことが分かる。

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人類は、イルカ型の頭脳発達メカニズムとチンパンジー型頭脳発達メカニズムが並行して進化してきたが、頭脳容量の増大を伴うのはイルカ型の頭脳発達だけであり、そこに、チンパンジー型の頭脳発達メカニズムが入り込んできて、脳のニューロン量を増やすものだから、爆発を起こしたと考えられる。限られた容量の中に、ニューロンを詰めすぎた。

人類が進化を成長プログラムに転換させる方式はビッグバーンである。、

胎内では、音などの時間情報を処理する内脳を発達させ、生まれた後は、爆発的に脳を膨張(ビッグバーン)させ、空間情報を処理する脳を発達させる。


元来、哺乳動物は、母親の胎内で、母親の心音とか、声だとか、体温とか、受動的感覚器官で感知される情報を処理する脳を形成し、生まれてきて外界に接して、空間情報を処理する脳を形成するというのが、成長プログラムの流れである。
人類の場合、チンパンジー型とイルカ型の二つのメカニズムで、振り分けたのはいいが、脳が「栄養食い虫」になった。

人間は、摂取する栄養の、50~60%を脳が消費するようになった。
脳の栄養は、身体の成長に振り向けられていた栄養から持ってきた。
身体に借金の長期ローンを組んだから、成人に達するのに時間が掛かるようになった。
進化のトータルバランスである。


チンパンジーなどは、成長期が過ぎると、学習能力がストップするが、人類の場合は、目安的に1350CCの脳容量に対比して、13.5才で、脳細胞死滅に向かい、学習能力がストップするはずであるが、人類は、ニューロン過多の状態であるため、二十歳まで脳の成長が止まらないという景況が生じる。


脳の発達から推定されるのが、450万年前後に、脳容量の増大スピードが変化している。転換点である。
シーシャトル理論では、陸上で行動した木登り系サルが、水陸往復行動をし、そして、陸上に帰ってくる。理論的に、進化の転換点が生じる。

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転換点の意味は、以下の意義を持つ。
① 海生動物を目指した進化戦略を陸上動物目指す進化戦略への転換
② 四足歩行(犬掻き)への執着から二足歩行(クロール)への転換
③ プレ二足歩行行動から、二足歩行への転換
二足歩行移行というのは、四足歩行動物が立ち上がって、歩いたというものではない。
心臓より上にある頭部にはどうやって血流を確保するか、状態を支える骨盤はどう形成するか、頭部の付け根をどう変更するか、リンパ系をどのように整備するかなど、進化上克服しなければならない問題が沢山ある。これらが片づいて、人類は、二足歩行に移行する。転換点である。
④ 海水中で過ごす時間と、陸上で過ごす時間が逆転する転換。
転換点以降、陸上行動時間が増えていく。


人類の進化上の転換点を、450万年前前後ではないかと推定している。

埋もれた化石を発掘する人類史研究者ではないので、それぞれの化石の上下肢比から、転換点の時期に確証が持てない

時期と場所を考慮したら、シーシャトル説という歴史学説になる。