本日、ワーナーマイカルシネマズ加古川にて、
監督:山田洋二
出演:吉永小百合
笑福亭鶴瓶
蒼井優
配給:松竹株式会社による
【おとうと】を
観てきました。
この作品は、
どこにでもありそうで
その実、あったら迷惑な家族関係を
モチーフに描いた作品です。
本気で悪るではないのに、
素直に受け入れることが出来ない
ぐうたらな家族を持つ悲哀は、
やはり、臭い物には蓋をしようとする一面と、
その反面、やはりどこか憎めない愛嬌さから
切っても切りきれない家族愛が描かれていました。
切手も切れない家族愛とは…!?
そこには、家族の歴史があります。
人は人を心から憎みきれないものです。
罪を憎んで人を憎まずと言う言葉があります。
たとえ血を分けた家族といえども、環境が違えることあります。
世の中、理想と現実のギャップで思い悩むことだらけです。
そして、人に認められたいと言う思いは誰しもあるもの
その人の原点となるのはやはり家族でしょう。
家族が人間社会の中で最初に構築される社会であるがゆえに
その家族を差し置いて、
『家族以外の人のみに受け入れられればいい』
と言うことはないはずです。
もちろん、実際には
その家族に受け入れられないと言う不幸な人もあります。
それ故に家族愛を受け入れられない
という人を否定するものではありません。
でも、その人の心の中にも本当は家族に受け入れて欲しかった
と言う思いはあるはずです。
よく、人から愛されたいと思うならば、
まず、自分が…、
自分から人を愛さなければならないと言われます。
映画で、鶴瓶師匠が扮した“鉄郎”と言う
弟であり、叔父であるダメ男は、
失敗を繰り返しその都度反省をするにもかかわらず
決して成長しないグータラな人生を送っていました。
にも、かかわらずどこか憎めないところ!
それは何か?
それは…、
哲郎が持つコンプレックスの固まりのような人間でもやはり、
【人に受け入れられたい!】と言う思いとなって、自然と、
人から慕われる人情を身につけさせていたということでしょうね!
物語は、人の死と言う悲しい結末であるにもかかわらず、
ドラマは明るいエンディングを迎えます。
ドラマの最後に出てくるホスピスが孤独な死を
希望をもったラストを飾るにふさわしい最高の演出を添えてくれました。
ホスピスとは人生の終末期に対するケアーの場所です。
これは、映画の世界のみではなく、実在するセンターです。
※この記事においてはこれ以上ホスピスの説明はしませんが、
私が言いたい事は、
人は必ず死を迎えます。
寧ろ誰もが死に向かって生きています。
自分の死を演出するのは…、
もちろん、他人の手を借りなければならないところは多々ありますが、
やはり自分自身がいかに生きていくかで決まります。
わかりやすく言えば、その人が社会に何を残すかです。
決して名を残すことに執着するのでもなく、
私、笑楽といたしましては、
やはり、生き様を残してみたいと思いますね!
その意味で私が居ましているライフワーク
日本史研究と落語がありますが、
先人たちの生き様を通して、笑楽流に解釈し、
また、笑楽が言わんとする思いを落語やブログに馳せて
これからも、伝えて生きたいと思います。
先日、愛知県のアメ友さん宅で
行なわせていただきました笑楽落語は、
今後も。出張訪問寄席として、機会と要請があれば、
どんどん続けて行きたいと思います。
…と言うことで、今回のブログも、
映画の感想からエッセイを含み、
思う存分書かせていただきました。
では、今宵はこのあたりで、
お開きにいたしたいと思います。