枕は、寄席が開かれているホッターズの紹介と
落語に登場する日本の古い家具などの紹介でした。
『かこがわ寺家町亭』の寄席に使われている古民家は、
築80年と言いますから、
昭和の出現とともに建てられた歴史を感じさせます。
元々は下駄屋でしたが、大本は豆腐屋やったそうです。
余談ですが…!
笑楽の本来、田舎である熊本県菊池市(旧:菊池郡)には、
昔ながらの職住一体の家屋がありました。
時代劇に出てきてもおかしくないほどの完全な旧家屋でした。
そこには、玄関からしていきなり板張りの引き戸があり、
その扉を開けるとまさにその言葉通りの土間の出現です。
現在では土間と言っても、大体タイル張りが当たり前になっていますが、
田舎は土そのものです。家屋を形成しているものは木材と土です。
土間の横には畳の居間があり、
その奥には板張りで掘り炬燵があるお食事処、
そしてそのすぐ横には由緒正しい五右衛門風呂がありました。
由緒正しいと合って、風呂の燃料はガスではありません。
薪そのものです。点火するのはマッチと火吹き棒でした。
土間の端には竃(へっつい)があり、煮炊きはそこでしてました。
へっついと言えば、現在の台所と言いますか、
まあ、システムキッチンと言ったほうが正しいでしょうか?
へっついの奥には、作業場があり、
そこで豆腐の製造販売をしてました。
作業場の中には井戸もありました。
建物の上にある屋根はわらぶきです。
そしてなにより素晴らしいものは…!
汲み取り式小便所と大便所があったことです。
小便所は肥溜めとなっていました。
それを柄杓で汲み取り畑の肥料にする
今では考えられない厠でした。
まあるいおわんのような巨大な器に用を足して、
と言ってもわかりにくいですね!
それ以上具体的に表現するとグロテスクなので
やめておきます。ただ…、立ったひとこと言える事は
その際(排泄)は、厠に入る前に大きく深呼吸をしてから
大きく息を吸い込んだ上で息を止め、
尿が排出されるまで耐久し終わったら、
すばやくその場を離れると言ったものでした。
それだけのかぐわしい場所はご多分にもれず屋外でした。
話しがだいぶそれましたが、
『書割盗人』のお噺へ…、
本編は、貧乏でなにもないことから、
生活を(そこに)ものがあるつもりで、
生きている男が住む長屋に、
描かれた絵を見て入った盗人と、
男の掛け合いを画いたものです。
つもり…つもり…が、かなりコミカルな掛け合いとなります。
最後のオチも
“???た、つもり!”
さて、…?のつもりだったのでしょうか?
それは秘密です。