噺家ぶろぐ 福々亭笑楽  “一席おつきあい願います!”+愛犬チー太のワンだふる日記

原作は読んでいませんが、本当に壮大で、フィクションと言いつつ

まさに、現実に起きた報告書を忠実に再現した様な大河ドラマでした。


企業における責任転嫁や、政財界おける官民癒着などの

重々しいテーマを取り上げている作品にして、

3時間強に及ぶ長時間の上映にも関わらずまとまり感があり

非常に観やすい作品でした。


しかし、取り上げられてある企業の体質・そこで働く企業戦士

また戦士を支える家族の葛藤において、様々な人が

その心の中で揺れ動いています。


それをすべてこのブログであらわすことは出来ません。

それだけ深い内容の映画でした。

そこで以下に、

笑楽流のハイライトポイントのみを記します。


一切コミカルな部分がないにも関わらず

観客をあきさせないのは、ストーリー展開における

緩急のバランスでしょう。

殺伐とした人間模様だけを

見せ付けられると観客は悶絶しますが、

主人公である恩地が左遷された先は、

海外にしても日本から見れば途上国と言える土地ですが、

先進国にはない大自然・子どもたちの純なまなざしがあります。


この映画にはコミカルなシチュエーションはありませんが、

唯一あるとすれば、

「桂南光」師匠がでておられたシーンではなく、

主人公の恩地がニューヨークへ視察に赴いた際

動物園で、不思議な檻を見たときです。

その檻にはこう書かれてあります。

“世界でもっとも危険な動物”

そして檻の向こうにあるのは巨大な鏡です。

学名“ホモサピエンス”

そう人間です。

たしかに…、

人間こそがこの世においてもっとも危険な動物と言えるでしょう。


原作こそ時間がないので読むことはできませんが、

機会があればもう一度観てみたいものです。