ボクの仕事・・・Marisa Sannia/ヴィッキー | 洋楽と脳の不思議ワールド

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救急医療施設に勤めていたことがある。

他人様の生命を救うという崇高な使命感からだ。

 

ただ、ボクは日光に弱いという体質上の欠点があったので、陽が落ちてから出勤するのが常だった。

 

その日もいつものように暗くなってから出勤すると、緊急無線が入って来た。

A型の血液が足りないというのだ。

 

そう、ボクは輸血専門の救急隊員だったのだ。

 

早速A型の血液を探して街をうろついた。

いた~!

うら若き美女。

これ以上の獲物はない。

 

舌なめずりしながら美女の背後に忍び寄り、白いうなじにがぶりと噛みついた。

チュウ~チュウ~チュウ~

採血する。

美味い。

絶品の味だ。

 

誰かがやってくる足音が聞こえる。

こんなところを見られたら、あらぬ疑いをかけられる。

慌ててコウモリに姿を変え、その場を立ち去った。

 

輸血を必要とする哀れな患者さんにこの血をいっときも早く届けねば、と、飛びながら確認したら、あれ、B型じゃないか。

お腹が空いているのでこの血はボクのご飯にしよう。

 

じゃあ、改めてA型の美女を探さなければね~~ああ・・・ボクはなんて仕事熱心な模範隊員なんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は「傘の日」なんだそうだ。

井上陽水は「傘がない」と歌っていたけれど、この曲をイタリア人に聴かせるとびっくりする。

イタリアでは滅多に雨が降らないので、日本には「傘日あんか??」と巻き舌で聞き返す。

嘘は言わない。

ほらね。