蘇る松田優作・・・Gregg Allman | 洋楽と脳の不思議ワールド

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朝5時に早起きして、大谷君の2戦連発8号ホームランに歓喜したのでまたひと眠りした。

起きてきたら、なんと「ブラック・レイン」のTV放映があったのだ。

 

こんな嬉しい日に、松田優作の最高傑作まで観れるなんて、今日は宝くじに当たったような日だった。

 

ハリウッド映画だから、主役はマイケル・ダグラスで、日本側は健さん(高倉健)になるのだろうが、ボクにとっては松田優作の映画だ。

 

大谷君と松田優作の大ファンのボクにとっては、朝と午後と2度も歓喜した日だったのだ。

 

今年の運を今日一日で全部使い切ったんじゃないだろうかと心配になるくらいだ。

 

最後に観たのが20年前くらいだったせいか、ところどころ忘れているシーンもあったが、観ているうちに全部思い出した。

 

癌に侵されているのを知りながら撮影に臨んだのを後年のボクたちが知っているせいか、松田優作の演技には鬼気が漂っている。

 

NYの殺人現場で刑事役のマイケル・ダグラスに向かい、右の眉毛を指でなぞるシーンから主役は松田優作に取って代わった。

 

後に現れた Making of Black Rain を見ると、マイケル・ダグラスは異質の文化がぶつかり合う設定が面白くて二つ返事で引き受けたと語っているが、たしかに健さんが「ここは日本で、自分んは組織の人間だから」と言うようなセリフにそれらしい片鱗が見えるが、リドリー・スコットは掘り下げるようなことはしていない。

それよりも松田優作の存在感を際立たせる映画に仕立て上げているので、最初の脚本意図が松田優作という俳優に出会って変更されたのだとファンとしては考えたい。

 

 

殺すにはもったいない魅力的なキャラクターだったので異なったラストシーンを2つ作り、現行のラストになったのだと、監督自身が述べていることからもそう思う。

 

 

音楽ファンとしては、この映画のエンドクレジットに流れる Gregg Allman の I'lll Be Holding On に心惹かれる。

やっぱりこの手のブルージーな音からは逃れられない。