マージーサウンドを聴くなら・・・The Seachers | 洋楽と脳の不思議ワールド

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マイナーな60年代ビートミュージック。駄洒落小話。写真と読書感想がメインのブログです。

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2008年、年明け早々何を聴いたらいいのか迷ったのだけど、選んだのはサーチャーズ。
リヴァプール・サウンドとして日本に紹介されたバンドの中では、ビートルズを別格にすれば、最も好きなバンドのひとつだ。
今のファンはいざ知らず、オールドファンにとってのサーチャーズといえば Love Potion No, 9(恋の特効薬)。
日本語のカバー(歌手が誰だったか思い出せないのだけど)も出まわり、大ヒットした。
64年発表のこの曲、面白いことにイギリス本国ではシングル発売されず、アメリカでのみ発売されている。(だから日本でも。この当時の日本の洋楽はアメリカ発オンリー。あのビートルズでさえアメリカで爆発的に売れた後の64年にやっと日本盤が出ている)。
そしてボクも他の人同様、サーチャーズ=恋の特効薬とながいこと短絡的に思いこんでいた。
そうでないと知ったのは、70年代終りごろにPYEから再発された写真のベストアルバムを聴いてから。
残念な事に「恋の特効薬」は収められていないが(このことは Love Potion No.9 がアメリカ市場向けだったことの間接的証明だろう)、主要メンバーの Chris Curtis(ds)が去る66年までの20曲を収めたエッセンス盤だ。
で、20曲も聴いていると、クローバーズのカバー曲である「恋の特効薬」はかなり異質なんだということが分かってくる。
カバー曲だからではなく(彼らはほとんどカバー曲しか演っていない)、彼らのサウンドはもっとビート色が濃いからだ。
彼らは Iron Door というライヴハウスをホームにして Pye と契約するんだけど、63年のデヴュー曲 Sweets For My Sweet がいきなり全英1位になっている。
アメリカで注目されるようになったのは、翌64年3月に出した Needlles And Pins がヒットチャート(13位)に名を連ねてから。ヒットチャートに登ったのは、ブリテッィシュ・ビート・バンドとしてはビートルズに次ぐ2番目なんだそうだ。
因みにこの曲はイギリスでは第1位。
もう1枚、6枚目のシングル、同じく64年発売の Don't Throw Your Love Away が全英Ⅰ位を記録しておリ、計3枚の1位ナンバーを持っている。
彼らのアルバムは、現在全てCDで再発されているのでいつでも聴くことができる。
デヴュー前にドイツのスタークラブで演奏したライヴ盤(過去記事参照)もCD発売されているというし、同様にアイアン・クラブでのデヴュー前の演奏もCDで発売されているという(こちらはレコード発売はされていないはずだ)。
このベスト盤はCD化はされていないようだが、かわりに全曲を網羅した2枚組みCDが出ている。
ファンにとっては有り難い限りだ。