ちょうど1年程前、
私は両親と同居していました。
両親ともに当時77歳、
無年金者で生活は私が支えていました。
当時、母親は当時、足腰(特に膝)が悪く
その上、体調をくずした事もあり入院中で
家には私と父親で暮らしている状態でした。
父親は数年前から認知症の症状が出ており
軽い肺炎の為、入院した際も
入院先の病院でトラブルを起こし
強制退院されられたりしていました。
朝からフルタイムの仕事をしていた私は
帰りが遅い中、家では父親の食事の準備や、
食材を用意したりとか
していたのですが、
それ以上に認知症によるトラブルが
頻繁に起こるようになり
(徘徊、何度も同じものを買ってくる、大事なものを捨てる、
言ったことを覚えていない等々)
やっと介護認定の手続きを
申請することにしました。
当時、私は平日その手続きをしたのですが
職場の理解があまり得られず
あからさまではないにしろ
平日、職場を抜けにくく (当時、内勤事務職)
職場での立場も正直、悪くなっていました。
実際、認知症や男性による家族の介護の実情に
理解のある会社ばかりではなく
私の会社も当時そうでした。
しかし、それでも私はその職場で20万程度の
手取りの収入があり
母親の入院費(月12万程度)の支払いや
私を数年前に会社に拾ってくれた
当時の会社の社長への恩義もあり
転職する考えまでは及びませんでした。
それでも、なんとか父親の介護認定ができ
要介護2の認定を受けました。
それでデイサービスやショートステイを
使いながら、だましだましやっていました。
でも、それも限界がきて
日中、父親を一人で自宅にいさせる
危険性を感じるようになりました。
徘徊や火の始末等、
在宅による私と介護サービスの併用には
現実的に限界を感じるようになりました。
理想は介護施設への入所による
24時間型のサービスへの切り替え
だったのですが
良い施設であればどこも
入所待ちの状態で
母親が入院している状態で
まず施設への入所の費用が
捻出できないのが現状でした。
そんな折、実の私の姉が父親を
自宅から連れ去る事件が起きました。
姉はバツイチの2人の子持ちだったのですが
精神的に不安定でまともに仕事ができず
生活保護を受けている状態でした。
上の息子は高校の寮住まいで
下の息子は母親がそんな状態なので
自宅と児童施設を往復しているようでした。
そんな姉が昼間、私の仕事中、父親を
連れ去ったのです。
それを姉の電話で知ったのですが、
私は姉の精神状態を知っていましたし
認知症の父親の世話や管理を
できる状態でもない事を
知っていたので
私はすぐに父親を戻すよう
電話で言ったのですが
まともな会話のできる状態では
ないのです。
これでは父親の身に危険を感じたので
警察に相談しました。
しかし、警察は事件性がないの一点張りで
動くどころか何のアドバイスもありません。
運よく2日後、
泥まみれで父親は家に
戻っていました。
姉は自分の手に負えなかったのでしょう。
昼間の間、こっそり自宅の裏側の
鍵のかからない窓から父親を
戻したのです。
それだけで姉の症状は異常でした。
また、いつ私のいない間
姉が異常行動起こすかもしれません。
父親の安全はその点からも
急激に脅かされていました。
当時、築50年以上にもなる木造の自宅は
風呂もなく、痛みが激しく
(ちょっとした雨でひどい雨もりをする上、
家が1階と半地下の2層構造で
生活の場は半地下の部分にあり
その裏手には川がせまっていて
大雨の度に半地下部分の浸水に
怯えているような状態でした。)
その点からも一刻も早く
父親を施設に入所させる
必要に迫られていました。
その上、入院している母親の入院費も
民間の入院保険では
保険のおりる入院日数をオーバーするような
状況になっていました。
何より私自身、両親のこと、仕事のこと、
介護サービスの打ち合わせなど
精神的に追い詰められていました。
そこで母親の入院している病院の
ソーシャルワーカーに
まず両親の生活保護を申請してはどうか
といわれたのです。
更に役所の保護課の担当からは
このままでは同居している私の収入がネックとなり
保護の許可が下りない為
世帯分離をしてはどうかと
勧められました。
まずは父親の保護申請をするため
私を世帯から抜き
無年金の世帯として申請すれば
大丈夫ということでした。
私は別世帯として賃貸アパート暮らしをし
住民票を変更し
やっと保護申請の許可が下りました。
そしてその保護の範囲の中で
入る事のできる24時間介護付きの
高齢者専用住宅に入る事ができました。
もちろん、保護費はその家賃(食費を含めた)ぎりぎりの為
それ以外の日用品については私が援助しています。
それから数カ月後、
母親の治療が終わり
退院することになったのですが、
ほぼ車いすの状態での生活が
常態化してしまい、
その上、認知症の症状が
父親並に急激に出てきたので
自宅の状況や私の状況を鑑み
父親と同じ手続きの元
生活保護を申請し
父親と同じ施設(部屋は認知症の症状の為、別室)に
入所しました。
その後、私自身も何とか落ち着き
心機一転、それまでの仕事を辞め
介護の仕事を目指し
バイトしながら
介護の職業訓練を受けています。
確かに私にとって
良かったかもしれません。
運が良かったかも知れません。
良い担当の方に
可能なサービスの案内を受け
それを利用することができました。
もちろん、自分自身、自分や両親の権利を
強く主張したのも
その原因かも知れません。
しかし、この生活保護における
世帯分離の考え方には
矛盾があるように思います。
私たち家族は世帯分離をする事により
最低限の生活を立て直すことが
できたのですが、
もし、世帯分離をすることなく、
生活保護を受ける事ができれば
私自身が世帯分離をすることにより
生じる私の賃貸の家賃分を
両親の生活費にまわし
あくまで不足分を保護費で
補う方が
不要な世帯分離をすることなく
税金(保護費)による補助も
その分、減らすことできるように思います。
現実的にも
世帯分離をしようがしまいが
私と両親の関係は変わるはずもなく
私と両親が捻出する生活費も
変らないのですから。
少なくとも、私のケースについては
この制度の意味に
釈然としない疑問が残りますし
その仕組みを平然と
勧める行政や社会福祉士に
何か違和感を感じます。
後日談として
あの問題を起こした姉は
関東や九州のJRの駅構内で
大騒ぎをして
警官にとりおさえられ
最後は夜中、警察に立ち会いのもと
私が呼び出され
私の保護下の元
精神病院に強制入院することになりました。
今は一時、退院したという噂を
聞いたのですが、連絡はとっていません。