みやたにです。
さて、前回、アンネ・フランクについてブログで触れましたが、
ご案内の通り、『アンネの日記』は世界的ベストセラーで、大勢の方に読まれ、
また手あかにまみれるほど研究されてきました。(完全版は日本では90年代末でしょうか?)
この本について今さら何か申すのも恥ずかしいですが、未読の方へのご紹介を兼ねて、
今年の6月のアンネの誕生日ころに読んでいて思ったことを3つほど、
1.ブログの先取り
彼女は将来公開(出版)されることを前提に書いていたと言われていますが、
それって言わば現代のブログ(!)です。そして内容も正にブログ。
日々の出来事が(隠れ家であることも含めて、)活き活きと書かれていて、
なかにはお料理のこと、誕生会のことなど、現代のブロガーのお手本にもなります。
2.フィクションのようなノンフィクション
その活き活きとした筆致は、まるでプロの作家が、
15歳の少女に成り代わって書いたフィクションのよう。(実際にも、同日記には、
後世のフィクションではないかという疑惑が持ち上がったことはご案内の通りです。
これが、ほんとうに現場で少女によって書かれたとは戦争の記録としてではなく、
文学つまりブログとしても卓越していると感じざるを得ません。
ノンフィクションのようなフィクションというのは有りますが、これは正に、その逆です。
3.エッセイとしての鋭さ
その内容は、友達の寸評、母親への批評、人生への向き合い方、どれをとっても、
優れて洞察力に溢れ、(いや、この表現は陳腐だった。)要するに、「いやいやいや、
私にゃ、とてもクラスの友人を、こんな風に順番に論じられないわい!」とか、
「母親への怒りを、こんな風に文字化できるなんて、すげえ女の子だな!」とか、
とにかく実に愉しめます。
うーん、やっぱり、どう書いても陳腐だ^^; まあ仕方ないです。
人生で会っておくべき本だなあと改めて思いました。
みやたに
いよいよ九月公演(9月24火~29日。下北沢「劇」小劇場)の稽古も本格化します。
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