前の記事でちょろっと書いたけど、今年のM-1は敗者復活からえらい面白くて、当日ちゃんと観れてなかった組もYouTubeにあるM-1公式チャンネルのアーカイブで観たらやっぱりちゃんと書き残しておきたくなったので、印象に残ったコンビについて綴っとく。これを書いといたら来年のM-1もさらに面白く見れそうやしね。

 

■ロングコートダディ

大喜利しているときの堂前さんがめっちゃ好きだから贔屓も入っちゃうんだけどちゃんと面白かった。小ネタをバラ撒いて最後に全部回収する構成ってTVドラマも含め最近の流行なのかなって思ったり。ただ会場の盛り上がりがそこまで大きくなかったなぁ。

 

■シシガシラ

最初の短いフリだけで笑いどころを提示した後はボケの脇田さんに歌わせて表情とジェスチャーだけで笑いを大きくしていく今まであんまり見たことないタイプの漫才。お客さんが巻き込まれていく様子がものすごかった。個人的にはツッコミの浜中さんが漫才中にボケの人を「オマエ」じゃなくて「脇田さん」って呼ぶのも好き。脇田さんのやたら徳が高そうな見た目に合ってる。あと色気あるね、浜中さん。アルピーの平子さん系やけど浜中さんの方がマイルドな色気で好き。笑

 

■ナイチンゲールダンス

敗者復活で決戦に残った3組で私はこのコンビが勝ち上がるかなって思ったものの、芸人審査員のシシガシラの革新性推しが強く出たのか1票も入らなかった。でも面白かったし安心感もあったのよ。ボケの手数もテンポも私好み。来年は本選まで上がってきそう。

 

■フースーヤ

本選も通じて実は一番笑ったのがこのコンビ。ランジャタイとかヨネダ2000とかそっちの系統なんだけど、リズムとテンポがめちゃめちゃ気持ち良くて音楽的だった。「パフュームじゃないでーす」はもはやカデンツ。気分が落ち込んだときに聴いたら元気になれる漫才だった。本選に行けたらそのまま優勝しそうなくらい勢いも笑いの量もあったけど、お客さんが真面目に「漫才の審査」をしたから落ちちゃった。

志らく師匠に見つかってよかったねw

 

■トムブラウン

あのシュールな世界で「まだやるんかい!」が呆れじゃなくて笑いになっていくのって何気にすごい。ただ、あのネタは無駄に記憶力を使わされる感じでやたら脳が疲れた。笑

 

■ママタルト

ネタよりもやまびこの表現で少しだけオフマイクにして音質を変えるとか最後38マイクを担いじゃう小技に妙に感心した。

 

■オズワルド

コンビ自体は元々好きなんだけど爆発力に欠けたなぁ。他のコンビのレベル高すぎて埋もれちゃった感がハンパない。伊藤さんは「何度でもここに来てやる」的なコメントを残してたけど、どこか方針を変えないと正直無理な気がするなぁ。。

 

■ななまがり

森下さんの世界観、大好き。でもM-1(というかメジャーな舞台?)は合わないんだよね;;そういうとこも好きなんだけど笑。ラストイヤーだったとのことだからTHE SECOND に期待かな。

 

■ヘンダーソン

M-1の敗者復活というより年始の演芸番組を観ているような安定感があってしっかり面白かった。個人的にはふたりの声のトーンがちょっと苦手で疲れちゃうんだけどね。このコンビもラストイヤーだったとのことだからTHE SECONDで活躍しそう。

 

■バッテリィズ

ボケの人の見た目がもう「バカっぽい」のフリになってるのすごいと思った。あれも絶対計算だよね。あのフォーマットでまだまだ戦えそう。知名度が上がるのに比例して笑いも大きくなるんじゃないかと。

 

■ニッポンの社長

割とシンプルなネタだけど、ニッ社はコントよりも漫才の方が好きかも。全方位に喧嘩を売っていくスタイル好き。笑

 

■エバース

安心感のあるしゃべくり漫才。ケンタウルスの前足を想像したらめっちゃ笑えた。

 

■ぎょうぶ

ネタの素材がいかんせん汚いから気持ち悪くなってしんどかったんだけど、漫才の方向?テクニック?はうまいから別のネタを見てみたい。

 

なんか全体的に思ったのは、大御所みたいな漫才するコンビが多くて安心して見れたなぁと。理論でテクニックを学ぶ機会が増えたのかもね。あと、「~とて」「~とは」ってワードがインターネット由来を感じて今っぽいなと思った。

 

勝者の決定は去年までの視聴者投票(という名のだだの知名度投票)ではなく、3ブロック毎に現場の観客による投票での勝ち抜き戦&勝ち残った3組の芸人審査員5人による決選投票で敗者復活コンビが決まる仕組みに変更されていたから見たようなもん。芸人審査員なんて大好物すぎる要素だもん、見るに決まってるやん。審査員のメンツも良かったからコメントを聞くのも楽しかった。ただ無記名投票なのは残念だったな。4人がシシガシラに入れていて、1票だけヘンダーソンに入ってたんだけど、その1票は誰だったのかが知りたい。シシガシラへの4票は構成の革新性に心が躍らせた結果であることは間違いなかったのに本選で普通のハゲネタに変えちゃったもんだから、投票した4人の芸人さんもズッコケたと思う笑 私も歯痒かったもん。敗者復活のときの構成を本選で見たかったなぁ。。

今回はお客さんも責任感を持ってめっちゃ真面目に審査してたと思う。会場の雰囲気も温かかったね。去年この形式だったら間違いなく令和ロマンが決勝に行ってただろうし、今年が去年の形式のままならシシガシラは決勝に行ってなかっただろうなってめっちゃ思った。

 

長くなっちゃったから本選については別記事で書くことにする。