毎回1つのテーマに絞って対談形式でお送りするこの企画。第2弾はオスカープロモーションから誕生した美少女クラブ31。今回も音楽通の友人(?)と対談を行いました。

対談日:2023年1月上旬
編集:Show

 

Show:前回のEE JUMPに続いて今回は美少女クラブ31について対談していきます。よろしくお願いします!
友人:お願いします。それにしても美クラは懐かしすぎますよ(笑)
Show:2003年に全日本国民的美少女コンテストのファイナリストを中心に結成され、翌年にCDデビューを果たしました。最終的には31人まで増える大所帯グループとなりましたが、2006年に事実上の活動休止となりました。
友人:グループとしては泣かず飛ばずだったけど、BENIや福田沙紀、原幹恵、中村静香といった後にソロで活躍するメンバーを輩出した不思議なグループでしたよね。
Show:シングル2枚、アルバム0枚ということで対談がすぐに終わりそうですが、なるべく深く掘り下げいきますよ!

1st「Da Di Da☆Go!Go!」

“安良城紅 with 美少女クラブ状態”

Show:結成からわずか数ヶ月後にはレギュラー番組が始まるなどCDデビューに向けて着々と準備を進めていた美少女クラブ21は2004年の4月に「Da Di Da☆Go!Go!」でデビューしました。当時の印象として“モー娘みたい”の一言に尽きる…。
友人:モー娘に続いてe-karaのイメージキャラクターに起用されていましたし、確実に背中を追っかけていた感じはありますよね。
Show:人数があまりにも多いから当時は誰が誰だかわからなかったけど、やはりビジュアルに定評があった安良城紅は目を引くものがありました。
友人:日米ハーフでしたっけ?かなり目立っていましたよね。本来だったらグランプリがセンターを飾るのが普通なのにBENIは本戦に出場したファイナリストっていうオチ付きで(笑)
Show:センターはグランプリじゃないんだっていう…(笑)ちなみにグランプリの阪田瑞穂と渋谷飛鳥は2002年のグランプリで、他にもモデル部門賞、音楽部門賞、グラビア賞などを獲得したメンバーが在籍していました。肝心の楽曲はいかがでしたか?
友人:CMタイアップの影響もあってサビは何となく覚えてましたね。敢えてマイナー調にしたのはモーニング娘。との差別化を図りたかったからなんですかね?
Show:うーん。もっとわかりやすく明るい曲調でも良かったかもしれないですね…。ただ、スタイリッシュで悪くはないと思いました。デビュー曲に持ってくるには弱かったかなと。
友人:avex所属アイドルのSweetSもそうですが、この頃はスタイリッシュ路線のガールズグループが多かったですよね。敢えてクールに見せる感じがウケると思ったんですかね?
Show:ド王道のモーニング娘。には敵わないってことなのかな。美クラは新人グループながら『Mステ』に出演するなどお茶の間に積極的なアピールを行なっていましたが、結果は34位と低調のスタートとなりました。
友人:今みたいに個別握手会があったら結果は違っていたんでしょうね。戦略ミスということで(笑)

2nd「東京Gourmet Tour」

“人数が減ってる…?”

Show:リリースの数ヶ月前に全日本国民的美少女コンテストのファイナリストから福田沙紀など10名が加入し、メンバー増員に伴ってグループ名が美少女クラブ31となりました。
友人:高部あいは2期メンバーだったんですね。
Show:グラビアアイドルとしてデビューし、その後は女優や声優としても活動していましたが、2015年に薬物所持と使用の疑いで逮捕されるという騒ぎになりました。
友人:美クラ時代から知っていた身としてはショックだったな…。
Show:そんな2期メンバーを加えて新体制となった美少女クラブ31は2ndシングルをリリースしたわけなんですが、人数が多すぎるということで選抜制度を設けました。
友人:今のAKBよりも先にやってたんですね。センターはお馴染みの安良城紅で。
Show:ちなみに選抜メンバーは柏木貴代・安良城紅・本田有花・依知川絵美・後藤みゆう・森田彩華・坂本真理亜、2期メンバーからは山添葵・矢萩春菜・曽田茉莉江といった面々となっています。
友人:またグランプリの2人(阪田・渋谷)の扱いが悪い…。ほとんど知らないメンバーだけど、かろうじて森田彩華だけ覚えてますね。
Show:全国区の認知度はないものの有名ドラマに何本か出演していましたね。新垣結衣主演の『パパとムスメの七日間』ではガッキーの友人役として出演していました。
友人:そう思うと何人か知っている人が意外にいるかもしれないですね。米倉涼子のバーターとかで出ていた人も混ざっていそう。
Show:ほとんど音楽番組に出ることがなかったので34位→40位とランクダウンしてしまいましたが、個々の認知度は少なからずあるので結果的には成功…?
友人:グループとしては売れなかったのに知っている人が何人かいるのが不思議ですね。
Show:発売日は偶然にも同時期にデビューしたBerryz工房の「恋の呪縛」と同じでベリは12位でした。
友人:めちゃめちゃ差をつけられてる…。デビューも年齢も近いし、ライバル関係はモー娘というよりベリーズだったのかもしれないですね。

番外編 -ソロ・ユニット-

“森田クラブが懐かしすぎる!”

Show:美少女クラブ31はモーニング娘。と同様にソロ・派生ユニットを次々と送り出しました。グループの顔である安良城紅、上戸彩のシングルのコーラスを務めたこつぶ組、森田彩華を中心とした森田クラブ、グラビアをメインに活動するティーンエイジクラブ、ポスト上戸彩の呼び声が高かった福田沙紀、ダンス&ボーカルユニットのD.D.Dなどがいました。
友人:そんなに派生ユニットがあったんですか?この中だとセールス面はBENIが強そう。
Show:2004年6月に「Harmony」でデビューした安良城紅は3rdシングル「Here alone」が米倉涼子主演の『黒革の手帖』の主題歌に抜擢され、14位にランクインしました。
友人:美クラが始まって早い段階で始動していたんですね。楽曲はあまり覚えてないけど、タイアップにやたらと恵まれていたイメージがあります。
Show:デビュー曲も菊川怜主演ドラマのタイアップですからね。事務所の力を使いまくってます(笑)
友人:こつぶ組も上戸彩のバーターだし(笑)
Show:平均身長142cmのミニモニ。より小さい3人組で結成されました。活動としては上戸彩のシングル「風」のコーラスを担当したくらいで森田クラブに吸収される形になります。
友人:森田クラブ…なんとなく覚えているんですよね…。森田彩華がユニットで何かやっていたのが記憶にあります。
Show:2004年8月に7人組ガールズユニットとして「モンスーン・アジアの葦の舟」でデビューしました。デビュー曲の順位は56位、2ndシングル「初恋」は初登場148位という結果でした…。
友人:148位ですか!?もうちょっとなんとか出来なかったんですかね…(涙)

Show:原幹恵や中村静香などが在籍していたティーンエイジクラブはCDリリース等は行わず、グラビアを中心に活動していました。
友人:近年のアイドルグループによくある“グラビア選抜”ってやつですね。ソロでも売りやすいし、ユニットとしても売っていけるからいい戦略ですよね。その点、福田沙紀はとにかく顔を売ろうと多方面で露出していきましたね。
Show:そうですね。『3年B組金八先生』という王道スタイルで女優デビューを果たした福田沙紀はおバカタレントしてもクイズ番組に出演しました。2005年5月には「アタックNo.1 2005」でソロデビューを果たし、上戸彩主演の『アタックNo.1』の主題歌にも抜擢されました。
友人:ソロアイドルが不在だったのと楽曲が強いですね。
Show:作品を見たことなくても「アタックNo.1」が有名ですからね。その後は年1枚ペースでリリースして歌手業はフェードアウトしていった感じです。
友人:最後のD.D.Dは全くわかりません。Snow Manのデビュー曲しか出てこない(笑)
Show:検索に引っかかりづらいユニット名ですね(笑)後藤みゆう・坂本真理亜に美クラではない2名を加えたダンス&ボーカルユニットです。
友人:美クラ内ユニットなのに美クラじゃない人が混ざってるの?(笑)
Show:2005年11月に「Heart」でデビューし、菊川怜が主演を務めた『着信アリ』の主題歌に抜擢されました。最終的にはシングル2枚とアルバム1枚をリリースしたようです。
友人:アルバムリリースまで至ったということはそこそこ売れたのかな?
Show:セールスデータまではわかりませんでしたが、事務所からの期待値は高かったようです。
友人:どのグループも菊川怜や上戸彩といった事務所の先輩が務めた作品のタイアップにねじ込んでみたけど、結果はイマイチってところが多かった感じですかね…。

まとめ

Show:2004年11月にリリースされた「東京Gourmet Tour」を最後にリリースが途絶え、2006年12月に行われたファンクラブイベントをもって事実上の活動休止となってしまいました。
友人:休止するまでの2年間は各々ソロ・派生ユニットで活動していたってことですかね?
Show:そうですね。派生ユニットはセールス低迷によって1年弱でフェードアウトする形で終了し、その後はソロ活動がメインになったようです。特に安良城紅はソロ活動と学業の両立が忙しくなったことでグループ活動から外れることが多くなりました。
友人:そもそも美クラ自体がアイドルになりたくて集まった人たちではないですからね…。
Show:そうですよね。グループとしてはファンクラブイベントでの活動に留まり、BENIや福田沙紀といった人気メンバーはスケジュールの都合で参加しないことも多かったようです。活動休止後は事務所を退社するメンバーが続出し、最終的に安良城紅もBENIとしての活動を本格的に開始させました。退社する直前に童子-Tとコラボした「もう一度…feat. BENI」が着うたでヒットして『Mステ』に数年ぶりに出演した時はアイドル経歴が抹殺されてました…(笑)
友人:それは現在でも変わらないですね(笑)数年前に福田沙紀も退社したし、残留しているメンバーって中村静香くらいですか?
Show:2時間ドラマなどに出演する機会が多い内藤理沙もまだ所属していますね。
友人:もう2人くらいしか残っていないのか…。グループの認知度が低いだけに評価が低いのが残念ですね。
Show:こちらもEE JUMPと同様に「ゴールデン☆ベスト」をリリースしてほしいですね。
友人:グループ単体だと足りないから安良城紅と福田沙紀のソロ曲も収録してほしいです。
Show:実現したら買っちゃうかも(笑)