せっかく大枚をはたいてコンプレッサーを購入したのにその爆音と大圧力で使えず、またエア缶に戻ることになったが、気持ちを切り替えて新しいエアブラシ、待望のダブルアクションを購入。
それはグンゼ産業初の本格的エアブラシであり、かつ、ちょっとした珍機種だった。
それがこれ↓グンゼ産業 Mr.プロコンGMW3「PS-262」
(まだ「クレオス」ではなく「グンゼ産業」のローマ字表記だ。廃番モデル)
とてもよく似た外観でシングルアクションのモデルも同時発売してましたが、購入したモデル(上の写真)はダブルアクションです。
グンゼのMr.カラーの瓶がそのまま取り付けられるので色変えが便利だろうと飛びついたのです。
ですが、塗料瓶はそのまま取り替えられてもエアブラシ本体に残る塗料を掃除するのは必要なわけで、サイドカップ程ではないにしてもやはり掃除は面倒だった。
ぐはっ、また失敗(笑)何度も同じ失敗するな~俺(笑)
その当時、仕事場の別セクションにエアブラシで絵を描いてる部署があり、ふらっと見学に行った。
そこでプロの絵師が使っていたダブルアクションエアブラシを見て驚いた。
今まで私が見たこともないシンプルなエアブラシで、なんとカップ無しで本体の上に大きな穴が空いているだけのものと、カップが本体上部にろう付けで直結されているものだった。
全く同じ型ではありませんが、こんな感じのタイプ↓上からニードルが丸見えである。
カップ(小)直結タイプはこれだったと思う↓ニードル調整ネジもなく超シンプル。
カップ(大)直付けタイプ↓も調整ネジ無しの超シンプル構成、まさにプロの道具という感じ。
絵師にそのエアブラシを持たせてもらったらサイドカップ式や吸い上げ式に比べてびっくりするほど軽いのだ。ホースは4mm径のポリウレタン製のストレートタイプでこれもスパイラルホースと違って引き戻される抵抗(使った人なら分かるよね)が全くなく軽くて取り回しやすい。
色を変える時のエアブラシの洗浄もやり方を見せてもらったが、カップ内に残った塗料を吹き捨ててからカップに溶剤を少し入れてカップ底に見えるニードル部分まで毛足の長い筆でコチョコチョと洗ってやるだけで9割かた綺麗になる。あとは綺麗な溶剤に入れ替えて数回うがいすればもう完了。
衝撃を受けた……、あまりに簡単すぎて(つまりプロの手際の良さに)
この時から模型用エアブラシはカップ直結以外ありえないと思うようになった。
そんな時、またもやグンゼ産業から出ていたエアブラシ「PS-264」を見掛けた。おそらくグンゼ産業の本格的エアブラシの第2弾モデルだったと思う。
おお!カップ直結式があるじゃないの!と懐の痛みに耐えてこれを購入。
(この私の使っているPS-264は廃番。後にPS-264Aにマイナーチェンジしたがこれも廃番)
機種選択をミスったとはいえ同じ0.3mm径を2機種続けて買うことに抵抗があったが仕方がない。
以来この「PS-264」が長い間、模型製作のメイン機エアブラシとなったのです。
(PS-264、PS-264Aの後継機である現行品は「PS-274」で、外観も変更されてます)
前に買ったGMW3「PS-262」はしばらくお蔵入りでしたがその後、トップコートなどのクリアー専用機として復活。無色のクリアー専用なので面倒な洗浄もあまり気にせずできるので。
当然だがエアブラシとエア缶はホースで繋ぎ、エアブラシとの直結は避けた。
エア缶の冷え対処法は、バケツを用意してエア缶が浮かないようにガムテープ等でバケツに固定。
バケツに水を入れてエア缶の2/3くらいまで水に浸かるようにする。これで最後まで圧は安定する。
ぬるま湯を入れるなら人肌程度まで、間違っても熱湯を入れないように。とても危険です。
まあそんな調子で、エアブラシ塗装を再開したわけだがダブルアクションは使いやすかった。
シングルアクションとは全く違う操作感。ボタンを押してエアを出しながら模型の直前までノズルを持ってきてゆっくり押しボタンを手前に引っ張るとふわっと塗料が乗る。ボタンの引き加減で塗料の出る量が調節できるので、今までのシングルアクションや缶スプレーの苦労はなんだったのかと思えるほど簡単に塗装できた。
缶スプレーには缶スプレーのメリットはありますが、コントロールが初心者には難しい点と
室内で塗装するにはかなり強力な塗装ブースが必須である点が問題で、やはり初心者こそ最初からダブルアクションエアブラシを購入した方が結局安く済む。今はエアブラシ (ハンドピース)もコンプレッサーも昔よりかなり買いやすい価格になっています。
塗装ブースもあった方がいいが、最初はダンボールで自作の簡易型という手もある。
その後、中古品ではあるが作動音の静かなコンプレッサーをヤフオクで購入し、塗装ブースも設置してようやく念願の塗装環境が整ったのである。ここまで来るのに長かった(笑)