関東甲信地方梅雨明けなんですね。

今日もお昼前くらいに雨降ってきて変なお天気ですがあせる


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ステージナタリー

追悼 蜷川幸雄
「青の炎」「蛇にピアス」脚本家・宮脇卓也インタビュー
蜷川の書斎で過ごした日々を振り返る

青の炎のところを抜粋しました。

ステージナタリーでは放送に先がけ、当時の蜷川と親交のあった人物へのインタビューを2カ月連続で実施。今月は映画「蛇にピアス」と「青の炎」の脚本を蜷川と共同執筆した脚本家・宮脇卓也に、過去のエピソードから、在りし日の蜷川を語ってもらった。


水槽は蜷川さんの中にあるイメージ

──実際に「青の炎」の脚本を書くにあたって、「蜷川さんに演出される」という意識を持って臨みましたか?

それは特にはなかったです。20代前半に蜷川さんの書斎や稽古場でいろいろ吸収させてもらったので、蜷川さんのやりたいこととか好きなものから自分も多大な影響を受けているから、意識する必要もなかったんだと思います。

──オープニングに登場する水槽は、蜷川さんが手がけた舞台「海辺のカフカ」やさいたまゴールド・シアター「鴉よ、おれたちは弾丸をこめる」にも見られる、まさに蜷川さんの演出だと思いました。

そうですよね。僕の脚本上は書いていなかったので、水槽を使ったのは蜷川さんの演出です。「NINAGAWA・マクベス」も、最後マクベスが死ぬときに舞台の中央で膝を抱えて丸くなってましたし、水槽っていうのは、“子宮”じゃないけど、おそらく蜷川さんの中にあるイメージなんでしょうね。


──完成した映画を見て、特に気に入っているシーンはありますか?

秀一(二宮和也)と石岡(川村陽介)の2人が、長いエスカレーターで話してるシーン。石岡が脅してるのに、秀一のほうがリードしてるみたいな、あの2人の関係がよくでてる。そして行きつ戻りつしながら留まっている感じが、いいなあと思いますね。映画の中に演劇的な蜷川さんの演出が入ってる、好きなところかな。あと自分が台本に残してよかったと思うのが、刑事と秀一の母親が話してるところに少年がふらっと自転車でやってきて、ジュースを買おうとするシーン。

──お金を入れてもジュースが出てこなくて、ずっと自販機を蹴っている場面ですね。

そうです。プロデューサーからは「このシーンいる?」って言われたんですよ。海岸に自販機をセッティングするだけで労力とかお金もかかるし。でも蜷川さんが、「物語の主人公ではない世界の片隅にいる無名の若者が、今もどこかでふつふつと苛立ってる。無言で蹴飛ばし続ける、彼らの世界に対する異の唱え方というか、自分たちの主張みたいな叫びがちゃんと入ってる映画っていいんだよな」って後で褒めてくださって。ああ残してよかったな、とすごく思いました。


「アイドルすげえよ」

──舞台の現場では厳しく指導されている印象がありますが、映画の現場では蜷川さんはどう振る舞われていましたか?

気を遣ってたんじゃないですか? 舞台のスタッフには、がーっと言うときもありますけど、映画に関しては「俺、新人監督だからな」とか言ってました。

──では、映画の現場ではそんなに怒号は飛ばない?

役者には飛びますよ。でも二宮くんはちょっと器が違った。およそ1カ月間の撮影に立ち会いましたけど、現場で台本開いてるのを見たことがないです。130シーンぐらいある中で二宮くんが出てないシーンって3シーンぐらいしかなくて、セリフの量も多いし特殊なセリフもけっこうあるんだけど、現場に台本を持ってこない。ゲームやったりギター弾いたりしながら本番が始まるのを待ってるんだけど、指示とかは全部聞いてるんですよ。カメラの位置も完璧に把握してる。2002年の夏だったので(嵐の)コンサートのリハーサルや新曲の振り入れとかもあったはずで、寝てないのに全然そういうところ見せなくて。よく蜷川さん「アイドルすげえよ」って言うでしょ。本当にそう思う。でも「蛇にピアス」では、高良(健吾)くんに怒号飛びまくってました(笑)。