「いちご白書」挿入歌

Suite: Judy Blue Eyes

Composed by Stephen Stills

Recorded by Crosby Stills & Nash (as Crosby, Stills and Nash)

Courtesy Atlantic Records

 

コロンビア大学の学生たちがストライキを起こしキャンパスを占拠しているのは何にためなのか。近隣の子供たちの遊び場にもなっている大学の敷地を、予備役将校訓練課程校舎建設転用に抗議しての紛争が起こっていた。抗議する学生たちは愛と正義とヒューマニズム、そして平和を求めているのだ。

 

ポリスの警護している敷地内に学生たちが大挙して乱入すると、ポリスは学生たちを実力行使して排除する。その様子を一般市民、そして遊び場にしている子供たちや母親たちは遠巻きにして見守っている。心情的には学生の抗議運動に共感している。

 

しかしポリスの新たな応援部隊が駆け付けると、学生たちは排除されて身柄を拘束され、警察署に連行される。警察署で取り調べを受けた後、学生たちは釈放されるのであるが、その後、占拠している大学キャンパスに戻る。

 

キャンパスではアジテーション演説が行われ、映像ではピカソのゲルニカがオーバーラップし、教室内の学生たちは煙草をプカプカふかせている。洋の東西を問わず、ある時期、このような光景があちこちで見られた。

 

街中のカフェで孤独な時間を過ごしながら、サイモンは自分の考えや気持ちを整理していた。そしてようやく意を決し、占拠中の大学キャンパスに入っていく。

 

※「いちご白書」(The Strawberry Statement)は、アメリカ人作家ジェームズ・クネンによるノンフィクションである。著者が19歳のときに書かれ、コロンビア大学での1968年から1968年の抗議行動および学生抗議者による学部長事務所の占拠についての年代記になっている。

 

「いちご白書」という題名はコロンビア大学の学部長ハーバート・ディーンの発言に由来する。ディーンは大学の運営についての学生の意見を、学生たちがいちごの味が好きだと言うのと同じくらい重要さを持たないものと見下したことに由来する。

 

しかし、当のディーンは事実が間違った形で引用されたと述べている。彼にとって、大学のポリシーに対する学生の意見は重要なものである。しかし、理にかなった説明がなされないものであれば、彼にとってはいちごが好きな学生が多数派かどうか以上の意味を持たない。