8/9(日)映画「HERO」を観た。テレビシリーズも見ていたので、特にこれという感想はない。木村拓哉演じる検事が事件解決に奔走する。交通事故の被害者を調査するうちに、事件は意外な展開を見せ始めるという、「HERO」でよくあるパターン。それなりに面白い。そして観客動員数が多いことがよく分かる。なにしろTOHOシネマ8の端っこスクリーンで上映中なのだが、がねが腰かけた列のシートが埋まったのだ。


ま、今回はこれが前振りであって、これから無為にして物憂い夏の日の出来事が始まる。


TOHOシネマ8を出たところで、カミさんが言う。

「登山靴が片方、どれほど探しても見つからない。きっと八竜山の今泉登山口に置き忘れて来たに違いない」。

3980円で買った靴であり、履きこなし続けてきたからそろそろガタがきたところでもあり、無いなら無いで構わない。

それががねの意向。

しかしまだ履ける靴なのに放置するとは何事ぞ。探しに行こうじゃないか。

これがカミさんの意向。

異なる見解になった場合には、黙ってカミさんに従うのが暗黙のルール。


「んじゃまぁ、探しに行くか」

ということで、片方の靴探しに出発。

なぜなら、この日、タローはデートで帰りが遅くなる。すぐに自宅に戻ったところでなすべきことは何もないのだから。


ということで、宇城シティーモールから国道3号線を八代方面に下り、球磨川に架かる橋を渡り、人吉方面の国道を走る。

坂本町今泉の八竜山登山口に着いた。

登山者の車は1台も止まっていない。

そもそも暑いときに登る山ではないのだ。

そして片方の靴はどこにも見当たらない。

「なかったね。鶴喰温泉にも行ってみる?」

そこで鶴喰温泉に行ってみたが、ここにもない。そもそも鶴喰温泉で登山靴を手にすることなどなかったのだから、ここで紛失するとは考えられない。

しかたがない。

ここにきてようやくカミさんも諦めた。


夕飯の買い物をして作って食べるのは面倒だから、腹が空くまでどこかにドライブして、タイミングをみて外食しよう。

そういう成り行きになった。


水場
百済来


「これまで行ったことのない道路を走ってみよう」

と球磨川近くから佐敷方面行きの道路標識に従って車を走らせた。すると、珍しい土地の名のついた集落に出た。

百済来(くたらぎ)。

まさしく谷間のわずかな平地に稲作が行われている。百済来川から球磨川に流れる一帯なのだ。


百済来でググってみると、このようなブログに出くわした。


http://ameblo.jp/hiborogi-blog/entry-11886538645.html


なるほど、古代のこととて真偽のほどは定かならざれども、何かしら感じさせるものがある。6月に佐賀県唐津市及び加唐島で行われた百済の武寧王生誕祭を覗いてきた縁をも感じる。(続く)