タローの国家試験が終わりました。試験日は36日(日)だったのですが、前泊の予定で、同じ学校の受験生たちはバスをチャーターして、福岡へ向けて出かけました。


 途中下車したのは太宰府天満宮。幹事が学問の神様、菅原道真公への合格祈願をセットしていたのです。みんなは「気が利いてるね」などとのんきにかまえていたのです。


しらぬいのがね-太宰府天満宮


 これまで毛布にくるまって炬燵で勉強してきて、模擬試験を何回も受けて、「日頃から成績のいい誰それくんは全国で3位だったとか、誰それくんが6位だった」とか、そんな景気のいい話があって、タローも模擬試験では心配いらない程度の結果を残していたのです。


 ところが、本試験を終え熊本のアパートへ帰って来たその日の夜、タローから自宅へ連絡が入ると「これまでにない試験内容で、ガラリと変わっていた。難しくて、難しくて、オレ、できたかどうか自信がない」。


 ガ~~ン、一転して、暗~い雰囲気に包まれたのでした。


 そうして、さらに1日が過ぎた日の夜、タローから「受験生全員で自己採点を行った結果、たった一人を除いた全員が大丈夫のようだ。その一人はおちゃらけていたけど、顔が引きつっていた」と。


 悲喜こもごもの受験生模様が電話の向こうから伝えられて来るのでした。