How Full Is Your Bucket? | 大学生の気ままな思考録

How Full Is Your Bucket?

How Full Is Your Bucket?


Tom Rath & Donald O. Clifton(著)










また名著に巡り合えました。





簡単に言ってしまえば、「ポジティブ思考により自分も他の人たちも幸福を得る」ということになるかと思います。しかし、私はこの本から何かそれ以上のことを得られた気がします。言葉ではよく言い表せないのですが、何か心を揺さぶるものを感じました。





本書では先ほどのテーマを、朝鮮戦争で捕虜となった兵士、筆者自身の慢性的な病気、ある会社での表彰をめぐるエピソードなど複数の興味深い例によって示していきます。どれも衝撃的です。悲惨なものもあれば、心温まるものもあります。





さて、本書の題名は、「How Full Is Your Bucket」ですが、これは本書で紹介される the Theory of the Dipper and the Bucket からきています。本書から引用すると、








Everyone has an invisible bucket. We are at our best when our buckets are overflowing ― and at our worst when they are empty.







Everyone also has an invisible dipper. In each interaction, we can use our dipper either to fill or to dip from others' buckets.







Whenever we choose to fill others' buckets, we in turn fill our own.






というわけで、バケツがいっぱいの時が幸せで、他人のバケツを満たしてあげれば自分も満たされる、すなわち相互に幸せになれる、っていう比喩ですね。




本書ではこの比喩が全体を通して使われています。わかりやすいたとえだと思います。






印象に残ったフレーズを紹介します。







Recognition is most appreciated and effective when it is individualized, specific, and deserved.




相手のバケツをいっぱいにするということで、ここでは誉め方についてです。これは経験的にわかりますよね。自分が特に本腰を入れて頑張ったところを認めてもらえたら、本当に自分のことを見て評価してくれたんだってうれしくなりますよね。







When someone fills your bucket, accept it ― never just brush it off and diminish what that person is doing. Fill their bucket in return by saying "thank you," letting them know that you appreciate the compliment or recognition. In turn, you are more likely to share your renewed positive energy with others.




やっぱりこういう当たり前のことが大切なんですね。「ありがとう」って心から言えること。日本文化的には言わなくても分かると言えるかもしれませんが、感謝を言葉で伝えてもらえれば幸福感は増幅すると思います。






私は、ぜひ多くの人にこの本を読んでもらいたいです。


当たり前だけれども忘れかけていた温かみのある好循環を創れる一助となる気がします。


こういう温かみがない殺伐とした世界ではいくら幸せになろうとしても無駄なんじゃないかなって思います。


人と人とのつながり以上に幸せを生むものはありません。






また、本書で使われている英語は非常に平易で読みやすいです。


レベルとしては、TOEIC600点くらいあれば辞書なしでスラスラ読めるんじゃないかな、というくらいです。


個人的には、Who moved My Cheeseよりも読みやすく感じました。


ページ数も100ほどです。




ちなみに、訳書も出版されています。


「心のなかの幸福のバケツ」という題名です。


勝間和代さんも推薦なさってるようですね。










この何とも言えぬ素晴らしい気持ちをみなさんと共有できたら光栄です。






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http://sanjose.main.jp/home/2013/02/27/foreign-books/