タキタキの仲間達で課外授業という感じで行ってきました。
イタリア・ボローニャ地方で開催されている絵本の国際市場。
各国の出版社たちが集まる年に1度の絵本のお祭り会場。
そこで受賞した人たちの作品が展示されている大谷美術館へ。
皆で行ったらまた色んな視点を分かち合えて勉強にもなったし面白かったです。
今回は展示原画の他に、その原画を絵本にした形の完成形やダミー本も展示されていて見比べることができました。
やはり絵本にはストーリーがあって、見るだけじゃなく読む(めくる)ものなので、パッケージ力が大事だなと痛感。
1枚絵で見れるものが、絵本としてはどう機能しているか?など考えられる良い機会でした。
会場では受賞者たちのインタビュ―動画も観れます。
「絵はいいけど絵本としては……」という視点で出版社さんから直しを要求されたり、指摘されているという話が、やはり出ていました。
色々話しましたけど……
「ゆるくて理屈っぽいね、この人(絵)」→それが好きという人がいたり。
・自分の好きが判明する。
・自分の好きと、描くもの(出てくるもの)が似てるとは限らない。
・自分のストーリーに絵をつけて貰うなら、どの作家に頼みたいか?という視点で作品を見てみる。
「この目の感じと雰囲気がSさんの描くのに似てるね」→そうかも。
・どのレベルを目指すのか。何が足りないのか。
・受賞者と自分との違いは何か。武器として通用するのか。
・今後どの路線で勉強していきたいか。各々の中で思考があったことでしょう。
美術の先生をしているsonocoさんからも名言が多発(笑)
そ 「センスで描ける子は努力しない子が多くて学校では4点になってしまう。どっちも備えてる子が本当の5点」
私 「努力しようがしまいが、作品がいいなら評価して貰いたいよねえ。評価されることで、その子達もその気になってもっと取り組むかもしれんし……逆にしなくなる子もいるだろうけど、そんな子はどこかの時点で結局やめるだろうから、褒められて損はないと思うんだけどね」
何か一点に打ち込める人はパトロン(要するに生活に余裕)があったほうがいいよね!という世間ズレした作家たちのダメエピソードを話したり(笑)その世間でいうところのダメさを認めてくれる人が居るという世界視点に気づいたり。
アメリカの企業風土は日本と違って何かに特化していることが自慢となり装備になります。
「僕はこれができる」「こんな資格があって、こんなことができる」ということを一つ持っていくこと。
その一つを会社に役立てること。
それだけでいいのです。
じゃあ、何ができる?何をしたい?と考えて主観的に勉強したり動ける。学生時代の早いうちから、そういう思考が持てる。
日本では「これしかできない……他のことができないから。生活レベルダメ人間」なんて言い方をします。
一個あれば上等で、しかもそれが日本、あるいは世界の1位レベルなら最高なわけじゃないですか。
そういう認め方ができる場所もあったほうがいいなと思いますね。
何事も平均的にそつなくこなせるタイプも、もちろん重要で偉大ですが、同じぐらい評価されて自信を持っていいと思うのです。
話してた内容とかが頭に残って、今そう思ったりしました。
絵本作家目指してる皆さん、一緒に頑張りましょう。ということで。
昨日 2018/09/08 90分8秒スケッチの1枚。
一緒に手を動かせるって嬉しいな。
ボローニャ国際原画展、今回は招待作家さんの絵本原画が17枚並んでいて見ごたえがあり、なかなかに面白い絵本でした。
繰り返し読みたい要素が入ってる絵本だなと。
ダミーの段階から繰りかえして読みたい絵が描けることも重要な気がしますね。
「探しちゃうよね、こういう絵は」
「でも、それが繰り返し読みたいってなるわけじゃなくて、それはオマケみたいなもんですよね?」
「うーん……」
繰り返し読みたい仕掛け。
多分その一つに絵も入ります。
筋はもちろんですが、複合的に重ねてやらないとダメだと思いますね。
話が15枚におさまってるか、15枚で理解させる力があるか、なんていうのも絵本の要素だと思います。
以上。
タキタキ課外授業でした。