引き続き「この子らを世の光に」絵本コンクール大賞作品「とらきちってどんなねこ?」について、ネタバレエピソードを書いていきたいと思います。
商品が気になった皆様はぜひぜひ、以下サイトなどでチェック下さい。
各サイトにてレビューを書いて下さる方も募集中。
当方とても喜びます。厳しいご意見なども交えて、どうぞよろしくお願い致しますm(__)m
この辺の宣伝も2年を経過したので、もはや恥じらいもない(笑)是非にです。
「1ページ目」
では表紙をめくって、タイトルをめくって、ようやく本文1ページ目です。
ここは主役である猫(とらきち)を印象付けながら、物語にひっぱり込むシーンです。
とらきちという猫は、人が沢山いる商店街の中でも堂々と道の真ん中を歩くのです。
文章でもそう書いてますが、画面でも、そうと分かるように語りました。
ただ、ページのど真ん中に顔を配置するわけにはいかなくて、ちょっと右にズラしてるんですね。
画像で分かるように、本になると閉じ目の部分で絵がズレちゃうのです。
思ったよりズレてしまって、「あー、こんな感じになったかぁ」と思いました。
「とらきちの目」
作品を作るとき一番気にした部分が、この目です。
この描き方を「開発」できたので、この絵本ができたようなものでして。
これ、水墨画の技法を使ってます。
筆に色の違う2色、この場合、黄色と青を順番につけて、紙にグルっと落とし込むんですね。
すると黄色+青=緑色の目になるんですが、ただの緑じゃなくて、いいバランスで色の混じった目になるんです。
「えみりちゃん」
我が家で21歳まで生きてくれました
とらきちの目はこの子がモデルになってます。
猫の目って、よく見ると、こうやって色が混じってるんですよね。
いずれ猫の本を出したいと思っていたので、そういう想いもこもってます。
実現できて本当に感激したのですよ。
「定食屋の看板」
値段に悩みました(笑)
下町の商店街がモデルなので、安い定食は600円台から、ちょっと奮発して食べたいときは1000円台まで。
描いてたときは消費税5%でしたが、いよいよ8%になるというので、しっかり1080円で表記しました(笑)
しかし…偏ったメニューですね。自分の好きなものしか作ってないっていう。
「商店街の看板」
そして上の看板たちには、そのときお世話になったり感謝している人たちの名前をお借りしてます。
よく、アーティストブックに「スペシャルサンクス」なんて欄を作って名前を列挙してたりしますね。
そんな感じで私なりに作品に入れて、忘れないようにしてみました。
たんに面白いから…っていう遊び心でしたが。勝手にすいません。
「2ページ目」
めくりましょう。
とらきちの縄張りを描いたシーンです。
この絵本の舞台、どんな時代、どんな背景なのか?を物語っています。
道を繋いでとらきちが歩いているシーン、小さいジオラマを並べたような描きかたで、WAKKUNからも褒めて頂きました(^^)
ここに上記で紹介した愛猫の「えみり」も描いてます。
とらきちにLOVEですね。
とらきちはモテる猫でもあるんです。
「みどりしょうてんがい」
地元の「湊川商店街」をモデルに描いてます。
実際に写真も撮りに行って、雰囲気もそのままパッケージしました。
この緑の枠で囲った「みどりしょうてんがい」のフォントですが、これもサンライズ出版の担当さんとやり取りして、決めました。
絵本を作るときは実際に印刷する前に、見本となる「校正紙(ゲラ?)」というのを貰って、間違いがないかなどを事前チェックします。
その時点で、ここは文章と全く同じサイズの黒のフォントだったのです。
それだと文章と混じってしまって、画面の邪魔にもなるので、文字としてではなく、絵の一部として処理して貰うように依頼し、この形に落ち着きました。
あちらのデザイナーにお任せすることになるので、今度こういうシーンを描くときは、自分で書いちゃったほうがいいな。と思いました。
さて、今日はここまで。
お楽しみ頂けましたら幸いです。
次回もよければお立ち寄り下さいませそれでは。
画像は出版社の了承を得て作者個人が撮影添付しております。
著作権は作者および出版社にあるので転載禁止なのですm(__)m