2023年1月4日、米マサチューセッツ大学アマースト校の研究チームは次世代ワイヤレス通信として可視光を使用することを考えている。通信には無駄になる電磁波が発生するが、生体に溜まる廃エネルギーを回収して通信に使おうというものである。可視光は光の三原色・RGBである。RGB<波長(周波数)>とは、赤 625-780 nm (400~484 THz)、緑 500-565 nm (530–580 THz)、青 450-485 nm (600~667 THz)である。米国の研究チームは可視光を通信世帯に使う場合、何が最も適した素材であるかを考察した。銅のコイルを使いプラスチック・厚紙・木・鉄・厚さの違う壁・携帯電話・ノートパソコンなどをアンテナにした。棒グラフは可視光がデバイスに電気を生じさせるのだが、電気はコイルにどの程度の電圧を与えるのかを示したものである。単位は1×10^-4(100μV)である。壁は100μV以下、携帯電話は200μV(電源 ON)前後、iPadは400μV(電源 ON)、ノートパソコンは500μV、人体の手首は550μV前後が接触したコイルに発生した。銅のコイルをブレスレットにしたものは生体を最も効率的なアンテナにすることができた。

 ちなみに、生体の神経に生じる電圧はmV(1×10^-3)である。mVを100μVに変換すると0.1mVとなる。可視光が神経に情報を伝達するには10倍の電圧が必要になる。

 

 

( image credit:Cui et al., 10.1145/3560905.3568526)

 

・参照

 次世代ワイヤレス技術は人体をエネルギーに活用する可能性があります:UMass Amherst