先日皇居のほとりにある
千鳥ケ淵戦没者墓苑に参拝しました。
昭和34年(1959年)、国によって建設され、戦没者のご遺骨を埋葬する墓苑です。
先の大戦で亡くなられた全戦没者の慰霊追悼の施設で、身元不明や引き取り手のない遺骨を安置する「無名戦没者の墓」として、現在、37万69柱(令和元年5月27日現在)のご遺骨が奉安されています。
参拝される方の少ない施設ですが、
僕はよく訪れています。
近隣の靖國神社も、
戦没者追悼の施設で
知られますが、
靖國神社の場合、子孫の方が
今でも数多く参拝に来られ、
団体バスでお出でになる方も
多数いらっしゃいます。
一方、千鳥ケ淵戦没者墓苑は、
身元不明や引き取り手のなかった
「無名戦没者の墓」
ですから、参拝者が少ないのは
致し方無いことかもしれません。
でも、ここは好きな場所なのです。
遺族に引き渡すことができなかった
戦没者の御霊は、子孫から祈りを
捧げられることは無いのかもしれません。
あるいは、たまたま子孫が祈りを
捧げているかもしれません。
しかし、日本に命をいただいた人間にとって、
無名戦没者も、魂の親です。
政治的な配慮により、宗教色の無い施設ですが、
墓苑に来て献花をし、静かな時間を過ごすこで、
心安らかな感覚を覚えます。
ふと思い出したら、ご参拝ください。