本日は3月21日・春分の日、スピリチュアル業界では「宇宙元旦」とも呼ばれる1日。オンラインでもオフラインでもきっとイベントが多いことでしょう。

宇宙元旦にちなんで、思い浮かんだテーマが「どの神話が記憶に残るのか?」。白石泰三さん風にいえば、「どの情報空間を採用するか?」という話しです。

「宇宙元旦」という用語は、いま日本でいちばん有名な占星術師・keikoさんが流行らせた言葉です。2016年から急激に人気が出て、2017年・2018年と、スピリチュアル系のマスメディアを席巻した方ですよね。

いまもっとも大きくメディアにお名前が出ている方なので、この手の分野に興味ある人はもちろん、興味無い人にもお名前が知られています。

つまり、

「”宇宙元旦”という神話が、いま多くの人に記憶に残っている」「”宇宙元旦”という情報空間を、いま多くの人が採用している」

状態です。

もしある神話が、人々の記憶から消えたとき。神話に宿る神も消えます。

逆に言えば、もしある神話が、人々の記憶に広く浸透したとき。神話に宿る神も強大化する。

神をエネルギーに言い換えても良いですね。

”宇宙元旦”神話に宿るエネルギーは今現在は強大で、この情報に、多くの人、多くのお金が動きます。

民俗学者の柳田國男氏は『先祖の話』(昭和21年刊行)のなかで、こう述べています。

「私がこの本の中で力を入れて説きたいと思うひとつの点は、日本人の死後の観念、すなわち霊は永久にこの国土のうちに留まって、そう遠方へは行ってしまわないという信仰が、恐らくは世の始めから、少なくとも今日まで、かなり根強くまだ持ち続けられている」

ようするに、人は死後「神」になる。正確には、祖霊神すなわちご先祖様という神の一部になる。そしてご先祖様の一部がまたいつか人間として誕生する。われわれは、神と人との間を、円をぐるぐる回るように循環しているという考え方です。

これも神話であり情報空間。日本の歴史において、長年にわたり浸透していました。

『先祖の話』は昭和21年刊行と、戦後間もない時期です。

哲学者の梅原猛氏によると、戦後になって戦前のものが全て否定されるなか、柳田國男氏は「日本人を日本人たらしめているのは先祖崇拝だ」と考え、「先祖崇拝を失ったら日本人でなくなる」と、時代への警告としてこの本を書いたと言います。

先祖崇拝の神話でいえば、春分の日は「彼岸の中日(なかび)」。彼岸の中日である今日はは「ご先祖様に感謝する日」です。

宇宙元旦神話でいえば今日は「宇宙にアンカリングして、願いをかなえるパワーを受け取る日」。特に2019年は男女関係の進展をうながすとのことで、そのためにセレモニーと呼ばれるお作法を実践します。

【参考記事】

「宇宙元旦パワー」を受け取る一番カンタンな方法

宇宙元旦&天秤座満月の「グランドトライン・セレモニー」

「こんな細かく色々やっているんだあ」と感心しちゃいました。

神話の世界も「競争」です。

ひとびとの記憶に、ひとびとの情報空間に存在するという競争。存在しなくなれば、”神”という名のエネルギーは失われます。

keikoさんが提示するセレモニー、おそらくかなりの方が実践するでしょう。同じ儀式を多人数がおこなうと、そこに「場」が形成されて「パワー」が集まるんですよね。

ドラゴンボールの元気玉みたいなイメージかな?

「宇宙元旦パワー」が本当にできてくる。

そして、春分の日の前後を「彼岸」ととらえて、ご先祖様に感謝する人たちは、日本古来の祖霊神とつながる。

セレモニーをおこなうと「宇宙とアンカリングする」というkeikoさんのスタイリッシュな用語を使うと、春分の日にかつての日本人は「祖霊神とアンカリング」した。

うん、なんとも軽くなる(苦笑)

僕はどの神話を採用してもいいし、採用しなくてもいいと思っています。

そしてせっかく採用するなら、本気でやるといい。やらないと分からないことはあります。

そりゃもちろん、日本にいる先人たちは、春分の日に伝統に従ってほしいと思っている。感謝というのは道徳であると同時に、次のステージに進む成長の側面もある。

僕自身は、今日は死んだ祖父母とさらにそのご先祖様たちに手を合わせようと思います。

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