「10代の自分が、今の自分を見たらどう思うかな……」

これは、20代半ばくらいから思うようになった気持ちです。

20代半ばというのは、会社員生活が軌道にのって、自信を深めていた時期でした。幸福度調査なんてされたら、「はい、幸福です。」と回答していたでしょう。

逆に言うと、「10代の自分」なるものが幸福度調査をされたら、「いえ、不幸です。」と回答していたでしょう。

20代半ば以降の人生は自信に満ちているし、それ以前はそうでは無かったということです。特に成人するまで。

変わったきっかけはカンタンな話しで、稼げるようになったからです。成人してから、お金を少しずつ稼ぐようになっていって、あとは幸福度も右肩上がりになっていきました。

それはお金そのものが幸福の原因では無く、自活能力がついたと思えたことが、幸福の原因でした。もっといえば、自活能力がつくほど、自由だという心境を味わえたいうことですね。

じゃ、その不自由だった10代の自分に、成熟した(?)大人の自分が何かアドバイスをしたいかというと、

別に何も無い。

そりゃ、経験や知識は増えたし、それがために、経済力はついたでしょう。が、人間として成長したのか? と問われると、変化はした。

変化はしましたが、人間的な価値は、別に何も変わってないと思うんですよね。

昔の自分はいけてなかった、と言ってしまうと、昔の自分は何も反論できません。無抵抗の相手をマウンティングしているようで。自分マウンティングです。

それより、昔の自分の方が、批判的な視点が鋭く、自分の価値観は、今よりもクリアだったでしょう。それだけ、ストライクゾーンが狭かった。

その狭いストライクゾーンから見て、はたして今の自分はどう映るのかなあ? なんて時々思う。

願わくば、そんな10代の自分に認められる生き方をしていたいなあ、なんて思うのです。

【著書】

26万部突破♪『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(八木龍平・著/サンマーク出版)