先日、早朝から友人のお誘いで、竹村真一先生(京都造形芸術大学教授)主催の未来経営研究会・朝食会に参加しました。

この朝の勉強会は、お父上の政治評論家・竹村健一さんが始められたもので、参加者から中曽根康弘さんなど歴代総理を輩出し続けた事でも知られます。

竹村健一さんをオーガナイザーに、政財界のトップリーダー養成コミュニティの役割を果たしていた事は、子どもの頃から耳学問で存じておりました。なので、「あー、あれか」と。今はご高齢になられて、ご子息の竹村真一先生がオーガナイザーです。

この日の勉強会のゲストは、カフェ・カンパニー株式会社代表取締役社長の楠本修二郎氏。あのWIRED CAFEをつくった人です。

お二人のお話でおもしろかったのは、コーヒーと精神性の関係について。「コーヒーが資本主義をつくった」というのですね。

どういう事かというと、もともとヨーロッパは17世紀頃まで、東アジアやアラブ諸国に文化的に遅れをとっていました。それは古代ギリシャ・ローマの文化遺産を受け継いだのはアラブ諸国で、ヨーロッパは遺産を破壊してしまったから。

そしてもうひとつは酒文化だったからだと。もともとヨーロッパは水が飲料に適しませんでした。日本のように豊富な水資源に恵まれた国の人にはピンと来ない事ですよね。が、ヨーロッパでは水が飲めなかったので、日常の水分補給にワインやビールなどお酒をたしなんでいたのです。

それが怠惰な精神性を招いていたと。お酒を飲んだら、日本でももう「仕事終わり」って気分になりますよね^^

ところが17世紀に入って、アラビアからもたらされたコーヒーがヨーロッパに広まり、特に「プロテスタント」に受け容れられます。プロテスタントは、お酒をたしなむカトリック教徒のだらしなさに反発していたという背景があります。

そこでプロテスタントは、コーヒーを飲むことで、「勤勉に働き」「禁欲し」そして「蓄財」をしようとしたのです。この「勤勉性」「禁欲主義」その結果としての「蓄財」が資本主義につながったわけですね。

ここからヨーロッパの隆盛が始まったわけです。酒の代わりにコーヒーを飲む事で、なまけ者の浪費家から、働き者の節約家に変わったわけです。

これはコーヒーの持つ覚醒作用が原因です。

コーヒーがいちはやく広まっていたアラブ諸国でも、コーヒーは断食・断眠の道具。コーヒーの覚醒作用が、冷徹で禁欲的な生き方をもたらすベースになったということですね。

最近も「完全無欠コーヒー」なるものが、アメリカのビジネスエリートの間で流行しているとして、日本でも知られましたよね。『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事術』という本で紹介されています。

こういう流行りものも、同じベクトル上の出来事ですよね。こだわりのコーヒーを飲んで、資本を増やそうと。

たかがコーヒー、されどコーヒー。飲み物ひとつで民族の精神まで変わってしまうものですね。

ちなみに楠本社長はこれらの議論をふまえて、「お茶」に注目しているそう^^ 

コーヒーは経済力を高める精神性を養いましたが、同時に戦い・争いのもとにもなりうると。一方、「お茶」は、争いでなく、受け容れる・ハーモニーの精神を養うのではないかというのです。

そんな意識から、日本食のことも、Japanese food でなく harmony foodと伝えようと運動しているとか。

「聖徳太子の時代がワクワクする。太子は7カ国語をあやつり、日本は黒潮で流れついた文化を取り入れていた」
「和をもって貴しとなすがおもてなしの原点」
「楠本社長は福岡市生まれで、小学2年生から5年生まで、父親の希望で、志賀島と本土を結ぶ海の中道に住んでいた」

など、僕の個人的な関心ともマッチするお話が聞けて、シンクロぶりが楽しかったです^^

志賀島は最近のブログを読んでいる方なら、あーリュウ博士、関心持っているんだよねという事はご存知でしょう。聖徳太子への関心は、2010年の僕を知っている人はよくご存知のこと。このブログのアドレスshoutokureikiは、聖徳太子から来ているのですよ^^


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