今回はお金の話しです。

タイトルは「入るを量りて、以て出ずるを為す」

中国の礼記にある言葉です。儒教の古典ですね。

「入るを量りて出ずるを制す」とも訳されています。別に難しい意味ではありません。

・まず収入を計算しましょう。
・そしてそれに応じた支出に抑制しましょう。

国家財政の教えです。

僕がこの言葉を知ったのは、ちょうど大学生のころ。江戸時代の藩の財政再建に関する資料を読んでいて、松代藩家老・恩田木工(おんだ もく)が使っていました。

このポイントは、お金の使い道から先に決めない、ということです。

あれが必要、これが必要、ということは収入はこれくらい無いと・・・は順番まちがっているよということですね。

また「量る」ことももうひとつのポイントです。

収入を正確に計算しましょうということです。どんぶり勘定じゃなく、ですね。

たとえば現代の日本の国家財政だと、借金ばかりにフォーカスがあたっています。国民ひとりあたり800万円以上の借金があるというものですね。

これは政府・マスメディアによる意図的な世論誘導の可能性もあります。

というのも、借金と対比する言葉に資産があります。政府には借金だけでなく資産もあります。国民ひとりあたり500万円以上の資産があるということも言えるわけです。

以下、財務省のHPより
「国においては、企業会計の考え方を活用して貸借対照表(バランスシート)を作成しており、平成21年度末時点では、1,019兆円の負債に対し、647兆円の資産が存在しています。」

現代の国家財政はかなり複雑で、単純化した議論というのは、たいてい間違っています。「入るを量りて出ずるを制す」だけで考えられる仕組みでは無いです。

借金と言いつつ、じゃその借金はどこにいっているの? と言うと、これまた景気対策や福祉などで国民にまわっているし、国が借金している相手(=国債の持ち主)も国民だし、実質返さなくて良い借金もあります。

「ようするにどういうこと?!」みたいなね。

でも僕たち個人や会社にとっては「入るを量りて出ずるを制す」は、まだまだ活きている格言だなーと思うのです。


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