さー、今回は精神世界の大御所・小林正観さんの思想を濃縮した1冊『ありがとうの神様』を書評します。もちろんいつのものようにスピリチュアルにリーディングしました。本書をもとに宗教とスピリチュアルの違いも記します。

ありがとうの神様

本書はお亡くなりになってからの出版で、これまでの諸作品から抜粋したベスト・メッセージ集です。おそらくこの本が後世に残る代表的な1冊になるでしょう。

正観さんがどういう考え方の人か、お金の哲学とエピソードを引用します。
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私は何も考えず、ひたすら頼まれごとをやり続けました。

その結果、いろいろなところから、それなりの収入をいただいたのですが、ある程度お金が貯まったとき、私の前に4人の方があらわれました。その方たちは、そのときたまたまお金に困っている状態だったのですが、4人の金額を合計すると、なんと、そのときに私がいただいていた収入と同じ金額だったのです。

振り込まれた金額と、4人に必要な金額がぴったり一致したのですから、私は「この人たちに使いなさい」ということだと解釈し、4人にお金を渡しました。その後、少したってから、ある金額が私の口座に振り込まれました。すると、また別の人があらわれて、「お金に困っている」と言います。不思議なことに、今度もまた振り込まれた金額と、その人に必要な金額が同じだったのです。

私は彼に、その金額を渡しました。
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有料の「頼まれごと」がきたときに、「好きでやっているので、お金をもらう必要はありません」と言って、受け取らない人がいます。このような人を「傲慢な人」といいます。なぜ「傲慢」なのかというと、「自分の手元にあるお金は、自分のもの」と思っているからです。一方で、「ありがとうございます」と言って受け取る人を、「謙虚な人」といいます。

お金の持ち主は誰かと言うと、神様だったり、宇宙だったり、全人類だったり、地球だったりします。「私」ではありません。だから「ありがとうございます」「預からせていただきます」と言うのが正しい。お金は「自分のもの」ではありません。ただ、通り過ぎていくだけです。
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はい、で、僕的には小林正観さんは、いわゆる宗教の人だと解釈しました。理由は後述しますが、宗教とは「現実を生きる戒め」すなわち「あれをやっちゃダメだよリスト」だと定義しています。

エネルギーの流れは、まず第4チャクラが強く活性化し、そして第3チャクラ、第1チャクラが活性化してきました。第4→第3→第1。正観さんの強いハート(第4チャクラ)が、我々読者に現実世界での考え方・ルール(第3チャクラ)を指し示してくれます。そして生きる意欲(第1チャクラ)がわいて元気になります。

対象読者は、ずばり迷っている人。人生に迷い、頼るべき杖を求めている人です。そんな迷える子羊たちに、正観さんの教えはきっと心にしみることでしょう。

ただし。ある程度、心の強い人向けです。自信のあまりに欠如したヘタレ(すいません)には、正観さんの教えは合っていません。正観さんの強いハートの力を受けとめきれない、キツく感じるのではないでしょうか。

そして物質的豊かさを求めている人向けです。正観さんの教えはハッキリとお金のもうけ方が書いてあります。ま、その代表的な方法はトイレそうじなんですが^^; それ以外にも現代のスピリチュアル・自己啓発作家さんも語っている内容がいくつかありました。おそらく正観さんを真似たのでしょう。

一方スピリチュアル本の場合、エネルギーの流れは、第3→第4です。精神世界での考え方・ルール(第3チャクラ)を指し示すことで、強いハート(第4チャクラ)を手に入れるというものです。

正観さんの本は最近の引き寄せ本などと言っていることはほぼ同じです。しかし霊的なエネルギーのベクトルが逆なんですよ。だから、なかなか違いに気づかないと思います。

『あの世に聞いた、この世の仕組み』(雲黒斎・著)というスピリチュアルのベストセラーがありますが、正観さんの本は『この世に聞いた、あの世の仕組み』ですね。

「トイレそうじをすると何かお金がじゃんかじゃか入ってくるんだよねぇ。どうやら神様ってキレイ好きみたいだよ」という感じです。あ、正観さんはこんなくだけた言葉づかいでは無いですが^^; この世の物理的な現象(例:トイレそうじをするとお金が入る)をもとに、あの世の仕組み(神様はキレイ好き)を推測する。正観さんの教えはそのくり返しです。

宗教とは結局せんじつめると、戒律です。「あれはしてはいけない、これもしてはいけない、これだけをしていなさい」という生き方のルールを定めるもの。従うしか無いんです(笑)そして正観さんを宗教だと思うのは、この戒律が中心だからです。

正観さんの戒律は5つに集約されます。

それは「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句」この5つを言わないということ。この五戒は諸悪の根源で、神様はこの5つを聞くと、人が積んだ徳をゼロにしてしまうそうです。もし「私は運が悪くて」「こんな不幸で」「うまくいかなくて」と正観さんに言おうものなら、

「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句を言ってませんか?」
「よく言ってます」
「じゃダメだね」

以上。みたいな(汗)

スピリチュアルの場合は、こういう戒律から解き放つというアプローチです。

「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句を言ってませんか?」
「よく言ってます。ダメですよねぇ」
「そんなダメな自分も認めていこう。そこから始まるよ」

優しいですよね。解放的です。スピリチュアルの扉は自分をより解放することによって開かれていきます。

そして正観さんの教えは現実世界での生き方を教えてくれます。だから厳しい。何でもありじゃない。こうしなさい、という戒めがあります。宗教というのはそういうものです。神の教えを人間は守らなくてはいけません。

スピリチュアルの場合、神と人間は対等、あるいは人間も神になれるというアプローチです。

どちらが正しい・間違っているでは無く、どちらが今の私に必要だろうか? 世の多くの人に必要だろうか? ということではないでしょうか。


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