潜在意識を書き換えるマインドハッカーの技術、シータヒーリングの他には何があるの?とある人に問われたのですが・・・いや、多分ねぇ、マインドハッカー的なものは無いです。

例えばフォーカシングという瞑想法は、自分の潜在意識を書き換えられます。が、これはAからBに書き換えるというような分かりやすいものではありません。自分の内側を見つめている内に、いつの間にか変わっているというようなもので、マインドハッカーなんていうテクニカルなイメージは全然そぐわないです。もっとナチュラルですね。

シータヒーリングは、自然の法則を微妙に乱す副作用がある、洗脳にも活用できる、と懸念を書きましたが、フォーカシングにはそれはありません。人間をもっと自然の側に近寄らせるものです。その分、書き換えの効率性は格段に劣りますし、またシータヒーリングの方が、ずっと人間らしい、人間の発達した知能を活かした技術とも言えます。

シータヒーリングが苦手・嫌いな人は、フォーカシングが気に入ると思いますよ。自然とどう対峙するか、という価値観の相違が根底にあります。私は目的が明確に定まっている時はシータヒーリング、特に目的が無くただ心のバランスを取りたい時はフォーカシングと、使い分けをしています。

もうひとつ、マインドブロックバスターMBBというのも、潜在意識を書き換える技術として結構有名です。これはシータヒーリングの亜流でして、シータを学んだ人が、少し手順を修正して、新たに世に問うたものです。ベースはシータヒーリングですが、シータの技術的に優れた&難しい所は簡略化している、というより、削除していて、はっきり言えばシータヒーリングの劣化コピーです。

もっとも技術の品質を劣化させるのは、商売の観点では決して悪いことではなく、立派な戦略。シータは元々、医療や心理の専門家を意識したもので、その分、小難しいし、複雑です。しかしMBBの場合、品質を劣化させることで、「難しい(難しそう・・)」という心理的なハードルを下げる効果がありました。キャッチコピーやネーミングもシンプルで分かりやすく、売り方が非常にお見事。かなり有能なマーケティングコンサルタントが関わっているのでは?と思ったほどです。

シータヒーリングは、神か悪魔か知りませんが、超自然的な存在からインスピレーションをもらったであろう完成度の高い作品。しかし、このMBBは、シータヒーラーの不満をもとにつくられた人為的・感情的な代物で、霊的(スピリチュアル)なセンスは皆無です。一見分かりやすそうですが、技術として完成度が低いため、突き詰めようとしても、できないんですよ。最初はとっつきやすいのですが、やればやる程疑問がわいてくる。こんな雑な技術でマインドハックはできません。

潜在意識を書き換える雰囲気だけ味わいたい人向けって感じですかね。これで何も変わりませんが、何となく変わった気にはなります。そういうニーズもありますでしょ?