高田崇史さんの歴史と関連づけた推理小説を愛読しているのですが、そこで書かれていることは、神域への女人禁制とは何だったのか?という問いに対して、私なりに納得できる内容でした。特定作品で書かれているというよりも、どの作品を読んでもおおむね伝わってくるものがあります。が、例えば「QED 河童伝説」です。他にもちょうど良いのがあるのですが忘れました^^;

で、答えは何なのか?ですが、まず神域とは人外のもの達の住まう場所という理解が必要になります。人外とは、朝廷の人以外の人間です。人間社会を追いやられた人間達です。そうした人達は住みやすい人里には住めませんから、山間や河原などで暮らします。

で、そうした人外の集落に男女がいると当然子供が生まれます。子供の誕生は、集落の繁栄につながります。だから女人禁制ということになるわけですね。

同様のことは、「神は金気を嫌う」にもあります。金気とは鉄などの金属で、現代でいえばイコールお金あるいは石油のような重要資源に相当します。龍神、海神、河童、年神、蛇神、妖怪などは金気を嫌うとされています。

これは「お前、お金嫌いだったよな。だからお前にお金は要らないよな。皆さん、あいつにお金をやってはいけませんよ。あいつはお金が嫌いなんですよ」ということですね。

女と金。どちらも男が欲しいものですから、言われてみれば分かりやすい構図でしたね。

ちなみに相撲の土俵にも女性は上がれませんが、高田さんの本「QED 出雲神伝説」に、相撲の力士は元々人間扱いされていなかったと記されています。これも人外の者。力の強い人間は非常に警戒されていたようですね。となると、やはり同じ構図だろうと推測できます。