政治関連では、いま秘密保護法案が一番話題のようですね。そんなに面白い話題じゃないと思いますが、「スパイ防止法が必要だ」という声は20年位前から聞いていた記憶があります。

私は現在の動きに対して、2つ思うところがあります。重要な方から行きましょう。

ひとつめは、タイトルにある通り、情報漏洩などを行った政治家への罰則規定が必要だということ。しかし全く議論されていません。第3者機関の設置だとか、知る権利だとかいう論点ばかり議論されております。それはそれで議論の対象になるとは思いますが、秘密を保護するという観点からの議論がされていないのは不満があります。

現在、罰則規定があるのは、官僚に対してだけです。場合によっては、民間人も罰則対象になるのでは?という懸念もされておりますね。しかし秘密の漏洩は、官僚よりも政治家の方が心配なのですよ。スパイに狙われやすいですしね。外国の女スパイに国会議員がベッドでうっかり秘密をもらしてしまう、いわゆるハニートラップは週刊誌でもよくネタになっておりますね。繰り返しますが、政治家の方が、ずっと秘密をもらしやすい、スパイに狙われやすい存在なのです。

ふたつめですが、今の野党の中で、みんなの党、日本維新の会、そして民主党はどうも変です。特に、みんなの党はスタンスが意味不明です。それは簡単な話でして、秘密保護法なんて、国民の評判が悪い政策の代表的なものの一つなのですよ。そんな法案、野党なんだから、とりあえず反対しておけばいいんです。今や、自民党+公明党政権は衆参で過半数を占めている安定政権で、あと3年近く国政選挙が無いことを考えると、野党が政権に物わかりの良い態度を示すメリットはありません。

別に、みんなの党などに対して不快に思っているわけではありません。ただ、どういう狙いがあるのかな、彼らにとってメリットがあるどころかむしろデメリットなはずなのにな、と不思議に思っているのです。

ちなみに国民受けの悪かったはずの法案が今回通りそうな原因は、秘密保護法案に対する最大の反対勢力だったマスメディアの権威失墜にあるようです。国民のマスコミ離れ・マスコミ不信は、特に3.11以降、随分と進みましたからね。だからマスコミの意向を、政治が気にする必要性は、以前ほど無くなってきているということではないでしょうか。