昨日は日中は某NPOの代表と、ギャラリー喫茶でしばし懇談。普通のママさん達が中心になって電力エネルギーの基本計画をつくってしまった面白い方です。相互の協力関係について、数時間話し合いました。


経済成長率や将来のエネルギー需要量など、基本計画をつくる前提として設定しなければならない情報がありますが、そういった地道で専門的な部分からママさん達でちゃんと考える所から始めたのですよ。そして自らの生活に落とし込むところまで、何十回と話し合ってつくられました。結局最後は政府に提言して、野田政権で策定したエネルギー基本計画に影響を与えてしまったというのだから面白いものです。原発反対を大声で叫ぶのでは無くて、子どものために自分のためにどうすれば良いのか?を一から真剣に考えたいという人達も沢山いましたが、正にそういう人達の声を結集した提言でした。ほんと、ごく普通のお母さん達なのですよ。


で、夜は夜で、原発事故が健康に及ぼす影響について、データに基づいてずっと調査し続けている福島の医療専門家ご夫婦と会食しました。データを基に、本当に何が起こっているのか、どうすれば良いのか、真実を求めるのは実は大変なことです。それは時代の孤児になるからです。お話しを聞いている限り、反原発運動家からは相当に攻撃される内容ですし、かといってご本人たちは脱原発ですから原発推進派の受けも悪い。虚心坦懐に物事を見るつもりで素直に話を聞ける人達には良いお話しです。データ分析って、己の思惑や願望を無視する結果が出ることが多いですから、ね。どうやらかなり批判されてもいる様子でした。



人間というのは基本的に考えない生き物です、それが悪いとは言いません。何でもかんでも考えてられないですから、本人が「これは大事!」と思うことに絞って徹底的に考えるのが合理的です。ところが人間悲しいかな、大事なことでさえ、自分の信じたいことを信じる、という態度からなかなか抜けられないのです。だから真実を求める人達は、すべからく時代の孤児になります。

あ、私は真実を求める人間ではありません。whatever worksで生きてますので、求道者ではなく、良く言ってもトリックスターでしょう。だからこそ真実を求める人達は、応援したいのです。