チャネリングとは、Wikipediaによると、『常識的な通信手段では情報をやりとりできないような相手(何か高次の霊的存在・神・死者(霊界人)・宇宙人・未来人など)とコミュニケーションをすること』だそうです。


似た言葉にリーディングというのがありますが、リーディングとは情報を読み取ること。リーディングは、人間が能動的に行うことであり、チャネリングは受動的に行なうことという違いがあります。


過去に私自身、何度かチャネリング現象を経験したことがあります。ひとつは2006年11月の自室にて。突然眼前に仏さまの姿をしたイメージがあらわれ、思わず平伏すると、一言メッセージをくれました。それが私がヒーリングやスピリチュアルに関心を持ち、セッションやセミナーを受けるようになったきっかけでした。


その後は、主として神社仏閣にてチャネリングを経験することになります。印象的なものは、箱根の九頭龍神社参拝後の自宅にて九頭龍神とのコンタクトや、滋賀の日吉大社での菊理姫、親鸞上人が眠る京都の大谷本廟にて死んだ姉、ライタリアンレイのセッション(マイトレーヤにつながるエンパワメントレイから、宇宙の根源につながるソースレイまで6種類ある)にてエルモリヤ、レイキを創始した臼井甕男氏の娘さんなどです。


あとは臼井レイドウレイキ伝授中の第3シンボル解説時やアチューメント時、福島県いわき市でのヒーリングイベント後の食事会で起こったこともあります。あぁ深夜の自宅にて、重低音のような音響と共にやってきた、宇宙の根源を名乗る存在とあぁだこうだやったこともあるな。


上記の経験全てに共通するのは、私は何も意図していなかったということ。思いがけず遭遇して、非常に焦ったり、動揺したりしました。自室に居る場合は、ラップ音と共に不可思議な存在がやってくることがしばしばありました。「何か来た!」というのが非常にわかりやすいですよね。


同時に、セミナーなどでチャネリングの方法を教わった場合、いつでも好きな時に意図的にチャネリングすることができます。能動的にやれるわけですね。前述の意図せざるチャネリング現象と何が違うのでしょうか?


意図的なチャネリングは、端的に言えば、自分の潜在意識につながっています。自分の潜在意識に在る様々な自我のパターンが表出化するということです。チャネリングをセッションとしてサービス化している場合、お客様の注文があれば「はいはい~!」とお客様のハイヤーセルフなり何なりとチャネリングするわけですが、この場合、リーディングと区別がつかなくなります。人間が意図的・能動的に行なっていることですから、「常識的な通信手段では情報をやりとりできないような相手」が来てくれるとは限りません。


結局職業チャネラー(あるいはシャーマンでもいいけど)のやっていることは、ただ「上(あるいは地球の中心)につながっている」だけだと、ただの自分の意見の開示です。「私はこう思うよ」と第3者として助言しているということです。


(お客様の潜在意識をリーディングするやり方でチャネリングすると、実は様相は少々異なります。これは上につながるというよりも、横につながります)


さて私自身、50歳くらいの大柄の男性から、2008年に神楽坂でスピリチュアルカウンセリングというのを一度受けたことがありますが、会社の先輩や同僚やあるいは普通の社会人としての私が言うような助言と同じような話を、より浅はかに語ってくれたという感じ。要するに、普通のおっさんやん、ということ。普通のおっさんが、飲み屋や床屋でテキトーに語るような話に、お金を払ってしまったのは、何とも勿体ない話でした。初めて顔を合わせても挨拶ひとつしない、いい年して随分と無礼な男でもありました。


ま、お客の立場として、全く満足のいくレベルでは無かったということです。ただ、これでひとつ学んだことがあって、「なるほど多くのプロのリーディングやチャネリングセッションって、まるで超自然的な存在から聞いたか、あるいは超能力的な方法で知ったかのように自説を語ることで、お客さんに対して説得力が増したり、お客さんがありがたがったりするものなんだ」ということです。


それから、多くの人のチャネリングメッセージ(あるいは神託的なもの)を聞いてみると、「普段この人が言っていることじゃないか」というのがほとんどなのです。普段の自分が思っていることを、えらい神様や宇宙の存在から聞いた話にしているだけだなと。私自身が行ってきた意図的なチャネリングも、勿論その傾向があります。


要するに、チャネリングメッセージの大半は、チャネラー自身の意識(潜在意識+顕在意識)のあらわれだということです。ただしチャネラー本人は、自分自身の言葉を話しているだけという自覚は無いかもしれません。


そこがわかってからは、これならばチャネラーとしてメッセージを伝えるのでは無くて、「”私”として伝えればいい。スピリチュアルな仮面をかぶる必要は無い」と、理解するようになりました。


チャネリング現象というのは、私自身経験しているので、否定するものではありません。しかし商売としてサービス化するのは、難しいと感じます。なぜなら人間側に主導権が無いため、品質保証ができないからです。しかし持論の開陳で良いのであれば、これはサービス化できます。


チャネリングセッションって、本質的には、カウンセリングセッションやコーチングセッションと同質のもので、ただちょっとアプローチが違うだけです。カウンセラーやコーチの言葉よりも、神や天使の言葉として伝えた方が響く人というのは、現実に割といらっしゃいますからね。


もうひとつ、チャネリングについて伝えたいことがあったのですが、それは又の機会に、こっちはちょっと怖い話かもね。