最近子どもとも接するため、大人と子どもの違いを意識することがあります。

表面的にはっきりした違いは素直さ。ウソを言わないという意味では無いですよ。子どもは自分が何を欲しているのか、何をどうしたいか、分かっているし、分かっていなければ分からないという。しかし年をとるにつれ、大人になるにつれて、自分の本音が自分でもわからなくなり、自分を見失ってしまう。

そうなってしまう最大の要因は、保身だと感じます。保身って人間の本能的なものですよね。子どもの世界でもありますが、大人の世界の保身は非常に分かりにくい。

こう決め付けてしまうのも何ですが、大きな組織で上手くいかなくなる最大の要因は、保身の仕方が分からない、ということに尽きるのかなと。

例えば女性総合職で出世する人というのは、喧嘩する相手を選んでます。誰となら喧嘩しても良いが、この人には喧嘩は売らないと。あくまで、生意気な発言程度にとどめてます。逆にいえば出世しない女性総合職は、誰彼構わず喧嘩を売ります。

男の場合は、喧嘩する人はほとんど見かけませんが、どの長いものに巻かれるかで、大体決まっているようです。要は、組織内の人脈で決まるということですね。

そして、出世した人というのは、保身による成功体験があるが故に、過剰に保身に走るようになります。これは男も女も同じ。

じゃ出世しなかった人は、保身に走らないかというと、そういうわけでもありません。上手くいかなかったが故に、さらに保身に走るのです。

どっちにしろ、中年世代になると、過剰なまでに保身に走り、結果、同じように保身に走っている人達以外とは、話しが通じなくなります。保身が過剰な人は、会話しても話しにならないか、話しの内容が意味不明になるのです。

ただ、出世しようとしまいと、例外的に、自分を見失わずに生きている人達もいます。サードプレイスという概念があるのですが、職場でも家庭でも無い第三の居場所という意味です。このサードプレイスを持っていて、かつ、そのサードプレイスでの活動が職場や家庭とも関係付けられている人達というのは、充実した人生を歩んでいらっしゃるように見えます。少なくとも、多様な人達と会話が可能です(笑) 色んな人と仲間になれる、分かり合えるということですね。

以上は、大きな日本組織に見られる現象ですが、中小組織や自由業だとどうなのでしょうね。

仕事で付き合いのある自由業の人達だと、保身に走る走らないは、あまり関係無さそうなのですよね。おそらく保身といっても、多くの人が理解できる自然な保身行動を取るだけだからかもしれません。それよりは、恨みつらみの深さ度合いが影響しているように見受けられます。

恨みは人の判断や思考を狂わせますからね。政治家は、人を恨むと、魅力が失せて、行動がおかしくなり、結果、孤立&自滅していきます。勿論政治家だけでなく、恨みが身を滅ぼすというのは、おおよそ私達全ての人間に当てはまることだと感じます。