明治期以降、日本の紙幣に偉人の肖像画が使用されるようになりました。お札に使用される人物の変遷を見ると、なかなか面白いです。


日本のお札の人物一覧

http://www.hyou.net/sa/osatu.htm


神功皇后、武内宿祢、日本武尊(やまとたけるのみこと)という実在性が不明な神話上の人物。菅原道真、和気清麻呂、藤原(中臣)鎌足、聖徳太子という天皇を支えた人物。幕末明治維新の英雄ら。


近年はなぜか学者や作家です。現在の福沢諭吉(1万円)、樋口一葉(5千円)、野口英世(1千円)。樋口一葉の前は新渡戸稲造、野口英世の前は夏目漱石でしたね。


顔写真は以下のURLから確認できます。

http://www.77bank.co.jp/museum/okane/02.htm


初めて紙幣に肖像画が使用されたのは、明治14年発行の「神功皇后」札だとか。恥ずかしながら、初めてみました^^


私が子供の頃は、聖徳太子(1万円&5千円)、伊藤博文(1千円)、岩倉具視(500円)。この頃のイメージが今も強く残っています。


変遷を一言で言うと、最近は随分と人物が小粒になったなと感じます。第2次世界大戦の終戦までに発行された、神功皇后から聖徳太子までの6名は、偉業をなしとげたとされる人ばかり。終戦直後の日本武尊も偉人です。


しかしその後の二宮尊徳以降、随分と小粒だなと。伊藤博文は初代内閣総理大臣ですからふさわしいかもしれません。しかし幕末期でいえば、西郷・大久保・木戸という維新三傑に坂本龍馬もいます。大河ドラマの定番である戦国時代は人気者の宝庫です。


福沢諭吉は慶応義塾創設者ですから、影響力は大きいのかもしれませんが、日本を護るにはどうも役不足だなと。


紙幣は全国に流通します。紙幣の肖像画は、日本国に対する目に見えない影響力が大きいのではないでしょうか。


天皇陛下の肖像画の使用はタブーなのですかね?外国だと、英国は全ての紙幣の表面に、現女王エリザベス二世が印刷されています。


福沢・新渡戸・夏目トリオの登場は1984年。聖徳太子・伊藤・岩倉という英雄トリオに比べて、護る力が激減しております。1985年のプラザ合意をきっかけに、日本はバブル経済に突入します。紙幣の人物交代を機に、日本の衰退が始まったと、オカルト雑誌ムーのようにまとめてみましょう(笑)