最近とある勉強会に参加したのですが、そのテーマが『今後10年間に(自分が関わる)組織に起こる大きな変
化を3つ予想しよう』


てことで、私見を述べます。法螺とか妄想の類ですが、未来の変化を他者と出し合うと、なかなか面白いものがありました。


(1)オフィスが消える

徳島県のある田舎町では、古民家を再生して、都会の企業のサテライトオフィスとして活用する事業があります。田舎町でもブロードバンドが全戸に配備されていますので、インターネット環境はバッチリ。


となると、何も都会で働かなければならない縛りはありません。家賃も安いですしね。


また日本マイクロソフトでは、3月19日をテレワークの日と定めて、全社員在宅勤務としました。在宅勤務や、地方勤務は、これから広がっていくのではないでしょうか。


(2)半農半ビジネス


山梨県の向山塗料(株)という会社を御存知でしょうか。塗料や塗装機器を販売しているのですが、マイナス成長を目標にしている妙な企業です^^


売上高を3割減らす!という目標設定をしたことがある会社でして、その目的のひとつは、高かった社員の離職率を下げること。


ブータンの幸福度指標GNH(Gross National Happiness)は有名ですが、向山塗料ではGCH(Gross Company Happiness)を経営指標として採用しています。結果、社員の離職率は下がり&利益率が上がったと。


営業ノルマを無くすなどの施策で、社員の勤務時間に余裕が出来ました。そこで会社近くに畑を購入し、社員は仕事の合間に畑仕事。地域の障害者も畑で働き、社員&地域の食料自給を目指しています。


半農半ビジネスとしたのは、塩見直紀さんの著書『半農半Xという生き方』から。半自給的な農業とやりたい仕事を両立させる生き方です。お金や時間に追われない、人間らしさを回復するライフスタイルを追及しようというメッセージがこめられているのですが、それは正に向山塗料のGCHとも共通しますね。


企業が、生活共同体のような色合いを帯びてくると予想します。


(3)サラリーマン社長の大量出現


大企業の社長のことをサラリーマン社長と表現しますよね。これは根拠も事例も無い全くの妄想ですが、社員全員社長になるんじゃないかな、と思ってます^^ 既存の形態で言えば、契約社員ですね。


そこから一歩進んで(?)プロスポーツ選手のようなプロ契約を結ぶ形になるわけです。


最初は独立する人が増える、と書こうかと思ったのですが、実際は自営業者は激減しております(ここ20年で3分の2に)。大企業の時代じゃない!なんてのは、もう20年前くらいから耳にしておりますが、若者の調査結果を見ると、むしろ大企業や公務員志向は強くなるばかりです。となると、ボコボコ独立する人が増えるとは思えないですよね。


ただ、これは主としてインターネットの世界に限られた話かもしれませんが、新しいコンセプトは、草の根というかかなりボランティアに近いような取り組みから生まれてくることが増えたように思います。大学や大企業の研究機関から新たな取り組みが出てくるのでは無くて、それこそ昔日のシリコンバレーのように、日本でも比較的若い世代が、共感でつながって何かを打ち出すのが多くなったなと。


とはいえそれらがお金を生みだすのかというと、また別の話。大量の人員をかかえていられなくなった大組織では、全員が一気に雇用形態が変わるのでは、という予想。その時、一人一人が、半ば強制的に独立させられると(苦笑) そう思ったきっかけはリーマンショック。リーマンショックの時に、大企業でもいくらか雇用形態が変わったところもあるのですよ。例えば副業OKとかですね。


社長になるので、例えば、会社を掛け持ちするとか、勤務スタイルも自由度が増すのではないでしょうか。


私見は以上になります。何か正解があるわけではありませんので、皆様もお気が向きましたら、10年後の2022年に、自分を取り巻く世界がどのように変容しているか、予想してみてはいかがでしょうか。