旧ブログを読んでおられた方ならば、「で、スピリチュアル発達論の結論は?」と内心思っていらっしゃる方が大半でしょう・・・んなわけねーな(笑)


最終回答では無いけれども、発達論は既存のものに、ベースに使える良いのがあります。Don Beck and Chris CowanのSpiral Dynamicsという理論です。これは人間発達あるいは人間の文明発達の理論でして、トランスパーソナル心理学をかじった人ならば聞いたことあるでしょう。


この理論は、スピリチュアルな世界に飛び込んだ人達の発達プロセスにも、私なりの解釈を多少加えはしますが、十分応用できると判断しました。もうコメント欄でも概要を書いちゃったことありますけど^^;、どのようなプロセスを経て、スピリチュアリティが発達していくのか記していきます。



第一段階:生存

ヒーリングや心理ワークを受けて、あるいは自ら学んで、生きる。日々サバイバルし続ける。様々な余裕ができると、他の段階にも手がまわせるようになる。

第二段階:グループの結成

結束力のあるグループに属し維持する。グループの常識は世間の非常識とでもいうような、集団独自の価値観を大事にする。スピリチュアルな仲間が出来て、仲良くやるということ。

第三段階:強い能力を持つ

優れた能力や成功を欲する。他者と比較して、すごいと思わせられる結果が出せるよう努める。ヒーリングやスピリチュアルカウンセリングを商売としてやり出すと、やはり稼いでなんぼのもの。となると、そのために必要な能力や名声が欲しくなる。

第四段階:戒律を守る

能力や成功を求めるのは、スピリチュアルな道では基本落とし穴。落とし穴にはまると、反省して、あれはダメ、これはしちゃいけないと、べからず集が出来る。日々厳しく自分や生徒を戒めて、道を外れないよう細心の注意を払って生きる。退屈や窮屈がこの段階の最大の敵。

第五段階:新しい発見をする方法の獲得

spiritual laws of successというディーパックチョプラ氏の書籍があったが、自分なりのそして他者にも通ずる真理や法則やエネルギーを発見する方法を習得する。スピリチュアルを学ぶものから、スピリチュアルを与える者になる。新しい知識やエネルギーが、この世界にいかにしてもたらされてきたかを知り、教養と呼ばれるものが急速に身につく。他者へのスピリチュアルな指導を、体系的に出来るようになる。客観性や論理性を身につけ、新しい発見を出来るかが鍵。

第六段階:多様性に生きる

全ての物事やエネルギーを相対化して捉えるようになる。どちらが上とか下とか、あるいは何が正しくて何が間違っているという考え方をしなくなり、全て正しい、あるいは間違いなど無いことを確信する。能力の追求は終わり、代わりに、他者とのつながりや連携といった「横の人間関係」が中心になる。人が集う場を主催するが、自身が強いリーダーになるのでは無く、コーディネートに徹する。競争心や批判的精神が薄くなり、代わって協同やフラットにこだわるようになる。もし縦の人間関係を持っていれば、この段階でそれは自ら解消する。

第七段階:したたかなカメレオン

第一段階から第六段階までの全ての顔を持つ。どの段階が前面に出るかは、状況に応じて変わり、その都度最適な顔を自在に操る。生存にも結束力あるグループ作りにも競争にも戒律遵守にも新発見にも協同にも、優れた能力を発揮するが、能ある鷹は爪隠すで、決して目立たない。

第八段階:無能の人

? 恐らく、あっちに行ってしまう。あっちってどっち? 宇宙空間に完全に足を踏み入れて、ここでは無いどこか別次元の世界への門が開く。それは例えばハリーポッターのように、異なる世界を行ったり来たりするようになるということ。

もっともこの段階はよくわからない。私自身ちょっと垣間見ただけに過ぎない。恐らく多くのスピリチュアリストが、私と同じような感じだろう。完全に向こう側に行った人には会ったことが無い。会えるのかもわからないし、この世に存在するのかどうかも知らない。

理論的には、自己主張を全くしなくなり、空気のような存在になる。

第七段階と第八段階には大きな隔たりがあるように感じる。すなわちこのモデルは未完成ということだ。あるいは七段階より先は、モデル化が意味をなさなくなるのかもしれない。