ほのぼのとしたシーンも多くみられた2話までとは打って変わって、ハードな内容となった第三話だった。
元康の母・於大の
「主君たる者、家臣と国のためならば、己の妻や子ごとき、平気で打ち捨てなされ!」
という言葉は、元康にとって、あまりに重く、大きい。
同時に、今川を良いものと感じているのは、元康だけであって
家臣や三河の民にとっては「自分達を苦しめる相手」でしかないという事実も、元康にとっては相当なショックであろう。
一方の氏真は、将としての才覚がまるでないことが認識された回となった。
この戦で要となる場所はどこなのか、家臣の心情を見られない。
これが、今川家が終わる原因なのであろう。
元康が離反した事で、三河衆の奥方たちが殺されてしまったこともきつい。
こういうことの積み重ねが、気弱な元康を古狸・家康へと成長させていくのだろう。
「スイーツ大河」なんて言われもする「どうする家康」だが、
なかなかどうして根底に流れているものが骨太。
一見ライトに見えるが、人の感情が細やかに描かれていると思う。
瀬名との関係も、この先どう描かれるのか楽しみだ。