こころの旅は次のステップに移り、

「吊るされた男」になります。

 

 

 

 

 

 

T字の木に逆さに吊るされた男は、

後ろ手に縛られ足は数字の4の形に結ばれ

赤いタイツと青いシャツを着て

頭には後光が差しています。

 

 

 

衣服に乱れはなく清潔であり

赤いタイツは肉体を

青いシャツは精神を示します。

 

 

 

正面を見つめる男は微笑みを浮かべ

苦痛はなく平穏に包まれています。

 

 

 

頭に輝く後光は神の栄光を表し、

神と一体であることを示しています。

 

 

 

三角形に結んだ腕は三位一体を表し、

ボディ、マインド、スピリットを意味します。

 

 

 

足の4の字は万物の構成要素である

地水火風の四大元素を意味します。

 

 

 

このカードから連想されるのは、

キリストの十字架です。

 

 

 

キリストは人々の罪を背負って

十字架に架けられたと言われます。

 

 

 

神への供え物は不純なものでなく、

清いものでなければいけません。

 

 

 

 

 

 

キルゲゴールは実存主義の段階として

美的実存、倫理的実存、宗教的実存の

三段階を説いています。

 

 

 

美的実存は快楽を追求する生き方ですが、

欲望は常に膨らみ満たされることはなく

いずれ虚無感に囚われます。

 

 

 

倫理的実存は良心に従う生き方ですが、

正しく生きようとしてもできない自分に

いずれ無力感を感じます。

 

 

 

宗教的実存は虚無感や無力感を越えて

神の前に一人立っていく生き方です。

 

 

 

宗教的実存とは宗教団体に所属するとか、

ある教祖に帰依するといったものではなく

単独者として神と向き合うことです。

 

 

 

 

 

 

このカードの吊るされた男性には後光があり、

清い供え物であることが示されています。

 

 

 

逆さに吊るされているということは、

常識がひっくり返るということを意味します。

 

 

 

神はアブラハムに対して、

あなたの愛するひとり子イサクを

生贄として捧げなさいと命じました。

(『旧約聖書』創世記)

 

 

 

 

 

 

供え物は本人にとってとても大事なものであり、

過去の自分を否定することにもなります。

 

 

 

しかし自分を肯定しては神の前には立てないし、

欲望、良心、信仰などへの執着にも

自分の中のエゴがまとわりついています。

 

 

 

だからいかなる執着も捨てて、

すべてをひっくり返して

神の前に一人立つ必要があるのです。

 

 

 

しかしイサクの燔祭を命じた神でしたが、

アブラハムの決断に感動して

最終的にはイサクの命を救いました。

 

 

 

自分にとって大事なものを

捨てることに目的があるのではなく

そのことに執着している自分の中の

エゴを絶つことに意味があります。

 

 

 

タロットこころの旅は

次の「死神」に移ります。

 

 

 

 

 

Spring Story

中島真由美 展

2025年3月6日(木)~3月30日(日)

11:00~18:00 ※最終日17:00まで

定休日 : 月・火・水

gallery&cafe空のいろ (福岡県うきは市)

 

 

 

 

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