2月上旬に家族で四国2泊3日の旅に行って参りました~(^o^)/
1日目は愛媛県松山、自分の大好きな司馬遼太郎作品『坂の上の雲』めぐりが旅のテーマです。
1日かけて『坂の上の雲』の町・松山を満喫したのち、旅の疲れを癒やしてくれたのは、こちらの道後温泉。
『坂の上の雲』めぐりも楽しみだったのですが、実は一番気になっていたのがこの道後温泉。
1894年(明治27年)建造の建物から漂うレトロな雰囲気、この空間だけが明治時代に戻ったかのような錯覚を覚えます。
道後温泉は夏目漱石の『坊ちゃん』に登場します。
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「ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ」
江戸っ子の上から目線ですね。「坊ちゃん」のセリフは東京から松山に来た漱石の率直な気持ち何でしょうね。
さてさて、入浴コースは4つ、①神の湯のみ②神の湯と二階席の大広間利用可③神の湯と霊の湯に入浴できて、霊の湯専用の二階休憩室が利用可④神の湯と霊の湯に入浴できて、三階の個室利用可。
温泉だけ入って帰るのもなんかもったいないと思ったので、②神の湯と二階席の大広間利用のコースを選択しました(800円)。
二階の大広間に案内され荷物を置いた後、
一階の神の湯へ。男湯の神の湯は2ヶ所、どちらも同じつくりでしたが、温泉を満喫しようと往ったり来たりしてました。
「湯壺は花崗岩(みかげいし)を畳み上げて、十五畳敷位の広さに仕切ってある。~深さは立って乳の辺まであるから、運動の為めに、お湯の中を泳ぐのは中々愉快だ。」
これは小説の中の記述ですが、もしかしたら漱石もこの温泉で、ス~イ、ス~イと泳いでいたのかもしれませんね。
温泉を堪能した後、二階の広間へ上がるとお茶とおせんべいが出されました。
「温泉は三階の新築で上等は浴衣をかして、流しをつけて八銭で済む。その上に女が天目へ茶を載せて出す。おれはいつでも上等へ這入った」
明治時代では「上等」を選ぶと、背中を流してくれた上に お茶がでたようですね。湯上がりにお茶を飲んで一息ついた後に、3階にある坊ちゃんの間へ足を運びました。漱石ゆかりの写真などが展示されています。
松山旅行から帰ってきて『坊ちゃん』を読んだのですが、軽快で非常に読みやすかったです。東京から松山へ赴任してきた数学教師の主人公「坊ちゃん」、無鉄砲でまっすぐな主人公が、俗物の教頭の赤シャツに立ち向かう勧善懲悪の物語。思っていた以上に面白かったな。漱石の違う作品も読んでみよう。